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第22章

ラルゴシティ・ガバメント社の作戦に乗じ、第七艦隊が攻勢をかける

 空母ジュノーの会議室に、第7艦隊司令の西郷とエドワーズ、情報部のオルソン、そしてサムとルイスが集まって作戦の詰めを行っていた。エレクトラの操作するディスプレイには、オルソンレポートが表示されている。

「今夜ですね・・・」とオルソンが告げる。

「今夜か・・・」と西郷が応じる。

「規模は?」とエドワーズが聞くと、

「攻撃用ロボット15機がソプラノシティを標的としています。そのほか、第3艦隊と第7艦隊に3機づつ割り当てられてます」とオルソンが明確に答える。西郷は頭を掻きながら気のない様子でさらに聞く。

「目標の書き換えはできるか?」

「エレクトラとマイアならできます。出撃した直後に目標設定を変え、さらなる命令を拒絶することもできます」

 西郷が不敵な笑みを浮かベながら言う。

「最終確認だが、目標の書き換えはソプラノシティへの攻撃ロボットのみでよい。第3艦隊と第7艦隊の攻撃は予定通りに実行するようにしてくれ」

 オルソンはやや眉を跳ね上げて

「よろしいのですか」と問い返す。

「3機くらい艦隊防空でなんとかなる。第3艦隊もね。攻撃のタイミングがソプラノシティより早いはずなんで、本命の企みがばれると困る」

「そうですか」

 西郷がエレクトラに指示し、ディスプレイにラルゴシティの目標地点を表示させる。

「目標はここだ。ガバメント社工場、及び本社施設。ラルゴシティ支配層、及びガバメントの上層部家族が居住する上級住宅エリア、そして、ガバメント中央政府施設。3体でシティ殲滅攻撃ができるロボットが15体もいれば、十分な破壊ができるだろう」

「家族ごと殺すんですか?」と無表情な声でオルソンが問い返す。

「連中もやってきたことだ。マルスのお姉さんも家族を失った」

「なるほど、マルスにとっても仇なんですね」と、サムが言うと、西郷は「そうだ」と短く答え、「情けは無用だ」と付け加えた。

「今回の攻撃で、ラルゴシティの指導層とガバメントの経営陣を亡き者にする。そうすれば、セレクターズの指揮系統は瓦解するはずだ」

「軍事施設とシティ中枢への攻撃は、艦隊攻撃への報復、ということでよいのだな」とエドワーズが聞くと、

「そうだ、明確な反逆行為だからな。そこは第3艦隊とも打ち合わせ済みだ」

「こっちの思惑通りに、踊ってくれているな」

「連邦軍の旧体制派が拘束された以上、連中としてはいずれ糾弾を免れなくなる。その前にソプラノシティごと新体制派を抹殺すればいい。そういうシナリオだ。というか、そうせざるをえない」

 オルソンは首を振った。

「世界を敵に回しても?」

「大規模破壊ロボットは十分な脅威になり得る。それに、連邦は一枚岩じゃない。力のあるラルゴシティにつくシティも多いだろう。だから、ラルゴシティ政府も壊滅させないといけない。徹底的に」

 オルソンは理解できないと言う表情をした。

「そこまでして、覇権がほしいのですかね」

「一度、手にしていたものは手放したくはないだろう。以前は確かに手にしていたのだ。暁作戦の前までは」

 オルソンはため息をつき、そして言った。

「ロボットへの指令コードはすでにエレクトラとマイアに伝えてあります。作戦の実行に不備はありません。すべて、シナリオ通りに」

「よろしい、では、取りかかろう」と西郷は全員に告げ、会議を散会させた。


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