マルスのこと
マルスのことです
普段はお姉ちゃんの玲子にふにゃっと甘えるマルスも、実体は戦闘用アンドロイドです。ブルーライトニング第10章プレストシティ攻防戦で見せたように、シティを攻撃しようとした防衛軍の戦闘車両を、乗員ごと破壊することも厭いません。根底にはマスターである玲子やサムに危害を加える存在を決して許しはしないのです。(もちろん軍司令部から「生死を問わず」という指令を受けていたこともあります。「生死を問わず」は「テロリストは殺して無力化しろ」と同義の指令です)
しかしながら、マルスは対人戦闘を目的としたロボットではなく、殺人破壊用に作られたロボットを確実に倒すことを目的として設計されていますので、マルス以前のスーパーアンドロイドと比較すると格段に戦闘能力が高くなっています。ほぼ、同時期に開発されたルーナと比較しても、その戦闘能力は格段に高く、人間のテロリストを倒すことなど副次的な機能に過ぎません。
戦闘用メタロイド「ゼム」はマルスより大柄で強そうですが、開発年が5年前なので、経験値を積んだマルスには勝てません。最初こそ、経験値の差でマルスをぶっ飛ばしていたゼムですが(それでもゼムに手加減できないと言わせている)、最新技術を取り入れたマルスには到底及びません。マルスが開発された時点では、ゼムの優位点は大型の武器が使える程度しかないのです。
マルスをさらに強力にしているのはアクティブリレーションシステム(通称サブロボットシステム)です。これはリンク3(ロボット専用高速データリンク)を通じて複数のロボットを連携する司令塔となり、効率的な戦闘行動を統制することができるというものです。この能力はすでに、ミネルバ学園を襲ったテロリストを排除するときに、ゼムを含むライトニングファントムのロボットを統制するときに発揮されています。(第1部第56章)
もっと大規模な戦闘では第7戦闘艦隊の無人戦闘艦を配下にすることも可能で、艦隊殲滅攻撃すら可能です。
これほどまでに強力なマルスは、生みの親の上原博士をして、決して人間に反抗させてはならないという考えから、人間に従属的に調整されました。結果として、人間に強く依存するようになり、マルスが玲子に甘えたりするのもそのためです。しかし、兵器として考えたとき、それではあまりに不安定なものになりかねません。事実、戦闘行動中は、サムのきめ細かなケアを必要とし、2号機であるリョーカは、誕生した当初、人間のケアが行き届かず、性能が極端に不安定なものになってしまいました。そのため、3号機「マーサ」からは若干調整されて、人間への依存度を下げています。しかし、結果として反応速度と決断速度が下がり、性能が下がっていることは否めません。マーサはどう頑張っても、マルスやリョーカには勝てないのです。
プレスト海軍(後に防衛軍に組織変更)は、マルスとリョーカを切り札的に位置づけており、重要な作戦に投入することになります。




