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俺がゲームの中に入っちゃった  作者: カメカメ
19/46

19ピッチャー快斗

だいぶ、投稿が開き開きになってしまってすいません。


※ガトーの台詞にあった、快斗の呼び名を兄ちゃんに変更しました。

「はぁ、はぁ、はぁ」


皆、息を切らしながら走っている。


どれくらい走っただろうか。

実は、俺達はまだ下水道の中を走っていた。


「キャッ」


ズサァ。

体力の限界からか、イリヤさんの足がもつれ転んだ。


『ヂュー、ヂュー』


その転んだイリヤさんを、キリングマウス2匹が背後から襲いかかろうとする。


「おらぁ」


ガキンッ!


「ガトー」


しかし、やられそうになったイリヤさんを守るため、ガトーさんは、イリヤさんとキリングマウスの間に滑り込んで入り、盾でキリングマウスの攻撃をガードした。


「イリヤ早く逃げろ!」


「恩に着るわ」


イリヤは疲れた体に鞭を打ち、態勢を立て直すとまた逃げ始めた。


「よし、おりゃあ!」


『『ヂュー』』


ガトーさんも、盾で2匹のキリングマウスを、全力で吹き飛ばし隙を作り逃げる。


「くそっ、出口はどこだ!」


俺は、見つけられない出口を探すために、悪態を吐きながら走った。


何でこんな事になったかと言うと、時は少し遡る。



「もうすぐで出口だ、頑張って走れ」


ラックさんが、大声で叫ぶ。


「イリヤ、兄ちゃんは相方を抱っこしているから、石蓋を退かせないだろう、だからお前が退かしてやれ。そしたら、次はお2人さんが外に出ろ」


ガトーさんが、優しい言葉をかけてくれる。


「ありがとうございます」


「今度、酒でも奢れよ?」


「必ず」


そんなやり取りをしながら走っていると、やがて地上へ出れるハシゴを見つける。


「あった、あれよ!相方ちゃんを落とさないようにね」


「はい、ありがとうございました」


俺はハシゴを登り石蓋に手をかけるイリヤさんを見ていた。


しかし、


「あ、あれ?この石蓋開かないわよ!」


いくら、イリヤさんが力を入れて石蓋を退かせようとしても出来ない。


「何やってんだ。どけ、俺がやる」


痺れを切らしたガトーさんが、イリヤさんと代わり石蓋を退かせようとする。


だが、


「あ、開かないぞ。何でだ!」


ガトーさんでも、開かなかった。


「おい、キリングマウスが来たぞ。そこからの脱出は諦めろ」


見張っていたラックさんが、焦りながら言った。


「仕方ねぇ、別の出口がどこかにあるはずだ。逃げながら探すぞ!」


「はい」


俺達は、来た場所の出口を諦め走り出した。


そして、今に至り走っている。

そんな時、シーラは俺の服を掴んできた。


「か、いと、さん。わた、しを」


「却下」


「へっ、?」


「どうせ、私を置いて逃げろ、だろ?だから却下だ。」


「でも、わた、しは、じゃ、ま」


「じゃない。てか何、自己犠牲?いらねー、マジいらねー。俺の中では流行らないから」


いつの時代でも、やっぱり1番の流行はハッピーエンドでしょ!


「えっ、はや、りと、かでは」


「あ、そうだ。そう言えば、俺試してみたいことあるんだよね。シーラ、ちょっと誰かに抱っこしてもらって?」


そう言うと、俺は近くを走るガトーさんに話しかけた。


「ガトーさん」


「はぁ、はぁ、何だ?」


「すいません。ある事が閃いたんで、シーラを頼んでいいですか?」


「分かった。しかし、あんま無茶はするなよ!」


「はい」


俺は、シーラをガトーさんに頼み、フリーになった両手のうち右手をポケットに入れ石を掴む。


「見よ、渾身のストレートを!」


近い距離まで縦に連なって走って来ていた、キリングマウスのうちの1匹に狙いをつけ、あのでかい頭目掛けて俺は思いっきり石を投げた。


ビュン!


パスン、パスン


『ヂュッヴ』

『ヂューウ』


ドスンッ、ドスンッ!


俺が投げた石は、キリングマウス2匹の頭を貫通した後も、少しだけ飛んでから地面に落ち、頭を貫かれたキリングマウスは倒れ、肉の塊となった。


「やったー!」


「「「「えっ?」」」」


俺はガッツポーズをし、皆は固まった。

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