17いざシーラを救いに
大変、おそくなってすいません。
今、俺はキリングマウスがいる下水道に戻っていた。
「こっちです!」
あれから、キリングマウス討伐のメンバーを3人募り、即席のパーティーを結成した。
そして今、キリングマウスと戦っているシーラの所に走っている。
「おい兄ちゃん、先を急ぎたいのは分かるが、武器の無い兄ちゃんが先を走って、敵に見つかったら最悪だぞ」
今回、参加してくれた1人で、大きな盾を持っているマッチョのガトーさんが言った。
「そうよ、せめて魔導士の私と併走にしなさい」
「はい、すいませんイリアさん」
「私と併走していれば、敵と遭遇しても前衛が戦ってくれる間に、後方の私が魔法でなんとかなるから安心よ」
「はい」
黒いフードからちらちら見える、胸、太ももが刺激的で、ちょっと目のやり場に困る魔導士のイリアさんも、ガトーさんに同調した。
そうだよな、俺が武器と呼べるのはない。
でも、何もしないのは虚しいので、モンスターの気を引くことがで来るかなと、石ころを持てる分だけ拾っている。
「話しをするのはいいが、君が話していた場所はそろそろなんじゃないか?」
最後の1人、剣を背中にってけているラックさんが言う。
「そうです、そこの道を右に曲り、道なりに進むとT字路に当るので、そこ右です」
皆、俺が言った道通りに進み、シーラが戦っているであろう場所に近づいて来た。
「そろそろ戦闘態勢に入るぞ。用意はいいか?」
「「ああ」」
「はい」
俺達は、各々に返事をし気持ちを切り替えた時。
「ーーー」
今のはシーラの声だ!
「シーラ!」
「おい、だからお前は前に出るなって!」
ガトーさんの言葉を無視し、俺はT字路を右に曲がると遠くの通路でキリングマウスのシルエットが見えた。
「ーー」
よくは見えないが、多分シーラは劣勢だと思った。
だから、
「俺の仲間に何しやがんだ!」
俺は持っていた石を振りがぶって投げた。
ビュンと音が鳴り、飛んで行った石は数秒後、凄い音がして、キリングマウスのシルエットが一緒で消えた。
「よし」
「何だ、なにがあった!」
キリングマウスに石が命中してからすぐ、ガトーさん達が俺の所に来た。
「キリングマウスのシルエットが見えたんで、石を投げたら命中し飛ばしました」
「え、キリングマウスって石効くの?」
ガトーさんが驚いていた。
「いえ、聞いたことないわ」
イリアさんも、顔を左右に振っていた。
「あれじゃね?キリングマウスは、耳がそれなりに良いから、石の飛んでくる音に反応したら転けたんじゃね?」
「「それだ!」」
信じられないガトーさんと、イリアさんは、ラックさんの説明の方を信じたみたいだ。
まぁいいや。
待ってろよ、シーラ。
今、集めた仲間と一緒に助けに行くからな!