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君と出会った春  作者: いっつー
7/13

六話

お待たせしました。六話です。よろしくお願いします。

土曜日の朝、目が覚めてスマホで時刻を確認する。

時刻は八時半だった。それと春美からLINEが入っていた。

『おはよう!今日病院に来てね!よろしく!」

(あぁ、確か昨日もLINEが入ってたな)

布団から出て、顔を洗いに洗面所に向かった。

冷たい水を顔に浴びる事により、眠気はほとんど取れた。

「お母さん、おはよう」

リビングにいるお母さんに声を掛ける。

「おはよう。朝ごはん、テーブルの上に置いてあるから。食べたら洗い場に置いといて」

「うん、わかった」

僕は椅子に座り、朝食を食べ始める。

朝はやっぱりお米とみそ汁に限る。

朝ごはんを堪能した後は、ちゃんと洗い場に食器を置いて再び洗面所に向かって歯を磨く。

磨いた後、僕は部屋に戻り服を着替えて出かける用意をする。

全ての用意が出来たら、僕はリビングにいる母に声を掛けて家を出た。

春の朝は少しまだ寒い。追い打ちをかけるかのように冷たい風が吹いてきた。

寒さにこらえながら、駅にたどり着いた。

電車に乗り、春美のいる病院へと向かう。

しばらくして、駅に着いて電車を降りると再びひんやりとした空気が出迎えた。

改札を出ると、自動販売機でココアを一つ買った。

病院に向けて歩きながらココアを飲む。

とても暖かくて、自ずと体も少しずつ温まってきた。

病院へ着く頃には飲み終えたので、病院のゴミ箱に缶を捨てて中に入った。受付で要件を伝え、春美のいる病室へ向かう。

病室の前に着くと、ノックをする。

「どうぞ」

返事を確認して、扉を開けて中に入った。

「おはよう、春美」

「おはよう。来てくれたんだね広人くん。まぁ座って座って」

春美に促され、椅子に腰かける。

「それで、話って何かな?」

僕の方から話を切り出した。

「広人くん、旅行に行こうよ」

「旅行?」

「うん、旅行。どこに行きたい?」

「いや、ちょっと待って。なんでいきなり?」

「入院してからずっと行きたいと思ってたんだ。旅行に行きたいって。それも恋人と」

「いきなり言われても、日帰り?」

「ううん。泊まりで行くよ」

「泊まりか。申し訳ないけど、お小遣いで行ける範囲じゃないから、今回はパスさせてもらおうかな」

「お金に関しては大丈夫!私が出すから」

「それは悪いよ。それに女の子に出してもらうって男として気が引けるよ」

「気にしない気にしない。私こう見えてお金持ちだよ」

そう言うと、春美はベッドサイドのチェストから通帳を取り出した。

「中身見てみて。お年玉とかたくさん貯めたんだ」

渡された通帳の中身を見ると、確かにかなりの金額が表示されていて驚いた。

「凄いな。よくこんなに貯めたね」

「入院していると使いたくても使えないんだよね。外に出る事ないから。だけどもう今は広人くんっていう彼氏がいるから、外に出る絶好の機会」

「念のため聞かせてもらうけど、お医者さんに許可はとったの?

「これから広人くんと行こうと思っていた」

「えぇ。そういうのは事前に許可取ろうよ」

「そう硬い事言わずにさ。ね?お願いだから一緒に主治医の先生に旅行行く事の許可貰いに行こ?」

僕はため息を吐いた。

「しょうがないな。わかったよ」

「ありがとう!じゃあ早速レッツゴー!」

その後、春美に連れられ、主治医の先生の元へ行った。

主治医の先生は思っていたよりも優しい先生だった。外見も優しそうな人を思わせるイメージだ。

必ず無事に帰ってくる事という条件の元に許可を得る事が出来た。

「よかったね。無事許可貰えて」

「他人事みたいに言うなよ。もとはと言えば君が言い出した事なんだからな」

「ごめんごめん。このお詫びは旅行の時にちゃんとするから」

それから僕達は、どこに旅行に行くか、何泊にするか、ホテルはどこにするかなど色々話し合った。

ちゃんと話し合って計画を練った後、その日は解散となった


引き続きよろしくお願い致します。

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