三話
三話目になります。
翌日、僕は匠に頼まれ再び鈴田さんのいる病院へ行く事になった。
別に行くのは今日じゃなくてもよかったが、行くのは早いに越した事はないと思い、学校の帰りに行く事に決めた。
病院へ着くと、まっすぐに鈴田さんの病室へ向かう。この間と同じくドアが閉まっていたので、ノックをして返事が返ってきた事を確認して中に入った。
「あれ、須田くんだ」
「言われた通り、会いに来たよ」
「ありがとう。会いに来てくれて嬉しい」
「どういたしまして」
「まぁ、座って座って。お話しようよ」
「待って、その前に喉渇いたから飲み物買ってくる。鈴田さんは何飲みたい?一緒に買ってくるよ」
「いいの?じゃあ、カルピスで」
「わかった」
病室を出て、自動販売機へと向かう。一階にある自動販売機に着くと、鈴田さんのカルピスを買い、
僕は何にしようか迷った後、カルピスソーダーにした。
ペットボトルを両手に病室に戻り、カルピスを手渡した。
「はいどうぞ」
「ありがとう。須田くんは気が利くね」
「そんな事ないよ」
「謙虚だねぇ」
キャップを開けて、カルピスソーダーを口にした。
甘くてシュワシュワした感じがとても気持ちいい。
鈴田さんも、カルピスを口にした。
「この甘さがたまらないよ。須田くんはカルピス好き?」
「うん。好きだよ」
「私たち気が合うね」
そういった後、彼女は急に僕の顔から視線を外さなくなった。
何か顔に付いているのだろうか。
「どうしたの?顔になんか付いてる?」
思わず聞いた。
そして、彼女は口を開いた。
「須田くんって、中々いい顔してるね」
「そう?普通だと思うけど」
「イケメンっていうよりかは、優しい顔してる」
「ありがとう」
その言葉は確かに嬉しかった。僕は自分の外見をあまり気にしていないが、それでも外見を含め自分の事を
良いふうに思ってくれるのは嬉しい事だ。
「鈴田さん、そういえば実は鈴田さんの小学校の同級生から伝言預かってるんだ」
「え、同級生ってだれだれ?」
「真瀬田匠って、覚えてる?」
「匠くん?覚えてるよ。須田くん匠くんと友達なの?」
「まぁね。匠が自分の事を覚えているかって聞いてたよ」
「もちろん覚えてるよ」
「わかった。覚えてるって伝えとくね」
「うん、よろしく。ところで須田くん、須田くんは彼女欲しいとか思った事ある?」
藪から棒に彼女はそんな事を聞いてきた。何故こんな事を聞くのかが不明だったが、聞かれた手前無視するわけにもいかない。
「欲しいとは思った事はあるよ」
「思った事あるって事は、今は思わないの?」
「昔ほど欲しいとは思わなくなった」
「そっかー。なるほど」
そこから彼女は再び僕の顔を覗き込んだ。今度はなんだろう。
何か企んでいるのような気がする。
しばらく覗き込んだ後、彼女は口を開いた。
「ねぇ、お願い聞いてくれる?」
「なにかな?」
次の瞬間、予想しなかったお願いが彼女の口から告げられた。
「私の、彼氏になってくれない?」
これからも頑張っていきます。よろしくお願いします。