プロローグ
皆さん初めまして。いっつーと申します。
小説を初めて投票しました。どうもお手柔らかにお願いします
「今、病院で入院されている鈴田春美さんに寄せ書きを届けたいと思います。休み時間に色紙を回すので、皆さん書いてください」
休み時間、担任の茂美先生が言った通り、巨大な色紙が渡された。
それぞれ自分のメッセージを書いて、まだ書いていない人の所へと回される。
ほとんどの人が書いた後に、僕の所に色紙が回ってきた。
「須田くん、これ書いておいて」
「ん、わかった」
どう書こうか考えた後、僕は色紙にメッセージを書いた。
病気が治って学校に来るのを楽しみにしています。
書いた後、寄せ書きを次へ回そうとした。
「まだ書いていない人誰かいる?」
「真瀬田くんがまだ書いてない。回しといて」
言われた通りに、僕は彼の席へ近づいた。
机に顔を突っ伏して寝ているのは僕の友人、真瀬田匠だ。
匠とは中学生からの付き合いであり、同じ高校に入ってからもその親交は続いている。
僕は寝ている匠の体を揺さぶった。
「匠、おい、起きろ」
「おろ?広人か。どした?」
「寄せ書き。今入院している鈴田さんの」
「あぁ、それね。わかった、書いとくわ」
そう言って匠は僕の渡した色紙を受け取った。
「鈴田春美かぁ」
僕にはその言い方がまるで前から鈴田春美という人物を知っているかのように聞こえた。
「知ってるのか?」
「あぁ、小学生の時同級生だった」
意外な事実を知って、僕は内心驚いた。
「そうだったのか」
「うん、まさか今入院しているなんて知らなかったよ。小学校の時皆と元気に遊んでいたからな。いつ体悪くなったんだろ」
「小学校の時は体悪くなかったの?」
「全然悪そうに見えなかったし、体が悪いとも聞かされてなかったな」
そういった後、匠は「トイレ行ってくる」と言って教室を出て行った。
僕は席に戻り、窓の外を眺めた。
校庭には桜の木がその花びらを舞い散らせながらそびえ立っていた。
これからも頑張っていきますので、よろしくお願いします。