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世界をめぐる誓いー紅碧の邂逅ー  作者: Nodoka
0.プロローグ
1/7

プロローグ

初投稿です。ド素人のため、至らぬ点も多々ありますでしょうが、よろしくお願いします!

 静謐な夜空の下、二つの人影が動いている。

 一つの方からは暗い光が迸る。

 もう一方は舞うように動いている。しかし、少しずつその動きから精彩さが失われてゆく。


「戦女神もここまでか」


 男のその言葉に、相対している影も舞を止め距離を取った。


「何を言っておる。妾がこれしきのことでくたばるとでも?」


 声音は存外高い。


「見栄か虚勢かは知らないが、お前はここで終わりだ。すでに構成は組めている」


 言うなり彼の前には複雑な模様の魔術式が生まれた。それからは圧倒的な力を感じる。そして、目の前の彼女に対する明確な殺意が含まれている。

 その見る者全てに恐怖を与えるものが、自身に向けられているなどわからないとでも言うかのように、戦女神は静かに佇んでいる。


「笑わせるでない。ここで終わるのは邪神、そなたの方じゃ」


 彼女の前にも魔術式が生まれた。眩く輝き美しい。神の威すら感じる。

 それを見た邪神の顔から少しあった余裕さがなくなり、代わりに驚愕に染められた。


「それは……」


 正反対な二つの魔術式が特に激しく光りだし直後、衝突した。両者は拮抗しているように見えたが再び強く輝き、傾きはじめた。


「我が全てを捧ぐ。全てを飲み込み、九つに破壊せよ。一つは自身を縛り付け、一つは我が力に取り込まれ、一つは魔力へ還元され、一つは大地に飲み込まれ、一つは全てを破壊し、一つは狂喜と憎悪となり、一つは記憶より消え失せ、一つは夜空に瞬く星となれ。残る一つはこの世の絶対なる恐怖となれ――」


 戦女神の謳うような詠唱につられてより傾いていたが、


「――白銀の誓約」


 詠唱を終えたとき。



 ――神の力が邪神の魂を九つに引き裂いた。



 魂を喪った男の暗い金髪が、褐色の肌が、紅い瞳がさらさらと砂のようになり、風に吹かれて舞っていった。

 その刹那、風の中に男の声が混じった。


「戦女神……俺はまたお前の前に姿を表す……」



 戦女神いや、神の力を喪って戦乙女となった彼女はしばらく夜空に浮かぶ、星とは違う輝きを見ていたが、視線を戻し自身の手を見た。


「妾ももう、終わりじゃ」


 そして、自身に魔術式を向けた。かすかな光が彼女を包んだ。魔術式が消え、彼女は閉じていた目を開けた。



「……わたしはここで何を。わたしの名前は、アル…ぁ……」


 彼女は少しの間考えるような素振りをしていたが、しばらくして小さく頷いた。


「わたしの名前はアル。ここには星を見に来ていたの」


 少女の銀髪が月明かりに照らされ、輝いた。

ここまでお読み頂き、ありがとうございます!

拙作ですが、温かく見守っていただければ嬉しいです!

初回は7日連続更新の予定です。その後は不定期となります

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