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5周目の人生で異世界を救った話  作者: MINMI
二章 ミルズ王国 動乱編
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77.最強の矛

 場面は変わり、ハウロスはカミルと別れ3階を進む。

何人かの逃げ惑う王族の姿が見受けられたが、敵の姿はない。


「よし、このまま階段を見つければ、お母さんのいる4階だぞ!」

「うん!」

ハウロス達は4階の階段は向かうため、廊下を走り抜ける。

「...!」

 ハウロスは階段の前まで来て足を止める。


階段の前には矛を持った細身の若い男が立っていたからだ。

「やはり現れたか…ミルズ三傑、矛使いのグロウスだな。」


「ここまで来るとはね。でもここは通さないよ。」

グロウスは軽い口調でニヤリと笑みを浮かべながら槍を構える。


(おそらくボスとカミルがあと2人の三傑を抑えてくれてる……こいつさえ倒せば……)

「笑いが、通させてもらう!」


 ハウロスは魔鋼を剣に変形させグロウスへ向かう。

直前で剣を伸ばし長剣へと武器の形状を変え、振り上げる。

「魔術で変形?いや…魔鋼か」


 ハウロスはその長剣を振り下ろすが、その瞬間、グロウスは矛を一回転させ、素早い剣速で矛を横に薙ぎ払う。

「……!?」


 すると、ハウロスの長剣は両断され、剣先が近くに刺さる。

「最高硬度まで凝縮した魔鋼だぞ……?鋼より硬いはず…」


 ハウロスは驚いた。魔鋼は変形するため柔らかい素材と思われがちだが、凝縮度合いによってはどんな素材よりも固くなる特徴がある。

ハウロスは変形のコントロールができるように硬さの度合いもコントロールすることができ、今両断された剣は最高硬度に凝縮したものだった。


「驚くのも無理はないよ。これが僕の応徳剣術 どんなものでも貫き、切断する〈最強の矛〉だからね。」


 グロウスはそういうと、矛をくるくると回転させる。

その刃先に触れた地面や壁が切断されていく。

 

「出鱈目な能力だな…」


 グロウスは次々と攻撃を繰り出し、ハウロスを追い詰めていく。

ハウロスも魔鋼の形を変えながら攻撃を受け流していくが、ハウロスの魔鋼はどんどんと切り裂かれていき、欠片が地面に散らばっていく。


 ハウロスは多くの魔鋼を仕込んでいたが、底をつき始めていた。


「……っくそ!」

 ハウロスは手に持っていた魔鋼を全て切り裂かれると、グロウスから距離を取る。


「底をついたんだね!じゃあおしまい!」

 グロウスは矛を振り上げ、ハウロスに近づく。


「がはっ!」

 グロウスが素早く踏み込んだ瞬間、ハウロスの肩から血飛沫が噴き出る。


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