↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5周目の人生で異世界を救った話   ~5人目の転生者を英雄へと仕立て上げる兄と、仕組まれた運命に抗う少年~  作者: MINMI
一章 平和の国カストリア編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

23/201

1-7「カストリア襲撃⑤」


 グラヴィスはカルマの剣を避けきれず、腹に〈炎閃斬〉を受け、そのまま後方へと倒れ込んだ。


「〈構〉で感知し、〈抜〉の最速の一刀で斬る。

 これが僕の考えた、今できる最大の連携――そして魔剣の応用技〈魔剣術〉」


「うぐっ……」


 グラヴィスは尻餅をついたまま、カルマを睨みつける。

 その腹には、横一線の傷が刻まれていた。


「魔力を集中させて、致命傷を避けたのか……」


「貴様みたいなガキに、俺が逃げることになるとはな……

 カルマ……覚えておくぞ!」


 腹部を押さえながら、グラヴィスは後退し、そのまま闇の中へと消えていく。


「ま、待て!」


 追おうと一歩踏み出した瞬間、膝が崩れた。

 技の反動か、それとも受けた傷のせいか。力が抜け、地面に膝をつく。


「カルマ! 大丈夫か!」


 バトロフが駆け寄る。


「うん……何とか」


「そうか……。あの魔人もあの傷ではしばらくは動けまい。お前はよくやった。」


 バトロフに支えられ、カルマは立ち上がる。


「カルマ、本当に強くなったな。」


「へへ、まだまだだよ。」


「……よく帰ってきてくれた。」


 バトロフはカルマの頭に手を置き、ぽん、と優しく叩く。

 目元に浮かんだ涙を、そっと拭った。


「だが……今は再会を喜んでいる場合でもないな。」



⸻



 

 バトロフはハウロスのもとへ駆け寄る。


「ハウロス、大丈夫か?」


「ええ、隊長。深い傷ではありません。」


「そうか。立てるか?」


 肩を貸しながら支える。


 その時、カルマが遠くを見つめたまま口を開いた。


「父さん、母さんは大丈夫?」


「ああ。家の方には被害は出ていない。」


「じゃあ……あとは中央だけか」


 カルマは剣を納め、カストリア中央の方角を見据える。


「カルマ、駄目だ。兄さんがもう向かっている。お前は行く必要はない。」


 バトロフはその意図を察し、引き止める。


「父さん。僕は兄さんやフィルスには敵わない。

 でも、少しは強くなれたんだ。

 その兄さんやフィルスが、今戦ってる。

 役に立つかは分からないけど――

 今行かなきゃ、何のための修行だったのか分からなくなる。」


「お、おい! カルマ!」


 カルマは振り返らず、中央へ向かって駆け出した。




⸻


 

 カルマは中心地付近に辿り着く。


 爆発音が近くなり、白煙が昇っている。


「あそこか!」


 路地を曲がった瞬間、視界に飛び込んできた光景に息が止まる。


 地面に座り込み、項垂れるダグラス。

 そして――


 鎧を纏った魔人に頭を掴まれ、壁へと叩きつけられているフィルスの姿。


 

「おまえぇ!」


 その光景を見た瞬間、カルマは地面を蹴っていた。一直線に魔人へと突っ込む。


「魔剣フレイア!」


 炎の剣が唸る。

 だが魔人は予知していたかのように、わずかに上体を逸らして回避した。


 手を離されたフィルスが、地面に膝をつく。


「フィルス!!」


 カルマが一瞬そちらへ視線を向けた――その刹那。


 目の前にいたはずの魔人が、ばちばちと弾ける電流だけを残して消える。


「っ!?」


 気配は、背後へと移っている。


(速すぎる……)


 振り向く間もない。

 魔人はすでにカルマの背後に立ち、片手を向けていた。


「大放電《グランチャージ》!」


 轟音とともに、雷の奔流が解き放たれる。


 視界が白に染まった。


30話まで読んでいただきありがとうございます!


これを機にブクマをぜひお願いします。。


下の星マークの評価をまだの方は是非是非お願いします!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。