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5周目の人生で異世界を救った話  作者: MINMI
三章 戦士団ヘリオサマナ編
119/131

118.戦いが終わって

「今回は俺の負けだ。だが勘違いするなよ?おれはまだまだ天級戦士としては実力不足だ。副団長やアリディア様、本物の天級戦士はこんなに甘くないぞ?」


「はは…なんでお前が言うんだよ……」

 

 カルマはそのまま、前のめりに倒れ込む。

「カルマ!?」




 目が覚めると、カルマはヘリオサマナ内の救護室にいた。横を見るとカミルもベッドに横たわっており、ちょうど目を覚ましたところだったようだ。


「カミル、大丈夫か?」

「ああ、大丈夫だ。」


「新しい技見せてもらったよ。驚いた。」

「そうか、君を驚かせられたなら試した甲斐があった。」


「どこかで見たことあるような気はしたけどね。」

「ふっ、そうか?私は心当たりはないがな。」

「気のせいかな。」


「……知らないうちに随分と影響されてしまったかもしれないな。」

「お互いにね。」


 そこにハウロスが急いだ様子で入ってくる。

「ボス!カミル!大丈夫です?」


「おう。大した傷じゃないよ。」

「君は騒がしいな。」


「ボスの試合が終わった途端にカミルまで倒れるんだから驚いたよ……。2人とも明日には動いていいそうです。でもボスは全身に打撲と傷、カミルは肩に傷を負ってるから激しい動きは禁止だと。」


「そっか。それで、俺たちは合格なのか?」


「いえ、そのことで明日アリディア様のところへ行くことになってます。」

 

「明日か、わかった。」


「それじゃは俺はジーダさんにも呼ばれているので行きますね。では。」

 ハウロスは急いだ様子で救護室を出て行った。


「……。」

「なんか忙しそうだな。あいつ」


 すると、再び救護室の扉が開く。

「まだ何か……あ、」


 カルマの目線の先にはラディールの姿があった。

 

「何しにきたんだよ。」


「……。酷い有様だな。」

「何が?」


「その包帯だらけの姿。まるで敗者だ。」

「なんだと?」


「だが、今回は俺の負けだ。」

「……。」


 

「次は必ず勝つ。その時は最初から全力で行くから覚悟しておけ。」

「ああ、俺もこんな姿じゃ勝った気しないからな。次はお前を救護室送りにしてやる。」


「ふ…ほざいてろ。」

 

 ラディールはそう言い残すと救護室から去っていく。


「なんだったんだ?あいつ。」

「彼なりに君を認めたということだろう。」


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