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5周目の人生で異世界を救った話  作者: MINMI
三章 戦士団ヘリオサマナ編
112/134

111.魔術士マーズ


「では、次じゃ、ハウロスとマーズ、中へ!」

 アリディアが次の試合の号令をかける。


「では、行ってきます。ボス。」

「うん、がんばれ!」


 ハウロスは闘技場の真ん中へ立つ。視線の先にはマーズという眼鏡をかけた若い男が周りをキョロキョロと見渡している。

 このマーズという男、戦士というには線が細く、また、闘争心も感じられない。ハウロスにはその男が脅威であるようには一切見えなかった。


 (油断は禁物……か。)


ハウロスは魔鋼を剣に変えて構える。

 そんなハウロスの技を見て、戦士達はざわつく。

ここの戦士達のほとんどが戦士協会の指導を受け、戦士へとなっている。戦士協会でも魔鋼を扱うことは数多くある。だが、ハウロスの様に瞬時にあらゆる形に変える術士は稀だ。他の戦士には真似できない芸当といえるだろう。


 ハウロスは剣を構えながらマーズにジリジリと近づくが、マーズは動く気配はない。


 ハウロスは警戒し、さらに魔鋼を取り出すと弾へと形を作り出し、マーズへ向かって撃ち出す。

魔鋼弾(マジックバレット)


 撃ち出された2つの弾はまっすぐマーズに向かって進む。


 マーズはその場にしゃがみ込むと、地面に手をつける。

 すると、マーズの周辺の地面が光だし、何かの紋様が浮かび上がる。

「範囲(Area)結界……」


 マーズの足元に浮かび上がった光の紋様から光が立ち上がり、マーズを囲う円柱状の結界を作り出す。

「あれは…結界魔術……」


 ハウロスの2つの魔鋼弾はマーズを目掛けて勢いよく進み、マーズの結界に直撃する。


 次の瞬間、ハウロスはその結界にはじき返された魔鋼弾を受け、頬から血を滴らせる。

「!?」


「あれは…反射結界?」

「ああ、物理反射の結界だな。マーズは魔術士としては珍しい結界魔術の使い手だ。」

「結界魔術……」


 

(遠距離はダメか…)

 ハウロスは魔鋼の剣を構え、マーズに向かって走り出す。


「焦ったな…」

「……!!」


 ハウロスは気づくと、マーズを中心に広がったドーム状の大きな結界の中にいた。

「広域(dome)結界 魔力障壁」


 ハウロスは手に持った魔鋼を変化させようとするが、ハウロスの魔鋼はぼこぼこと形を変えるばかりで上手く形を形成することができずにいた。

「魔力が上手く扱えない……」

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