105.ヘリオサマナとカルマリスタ
そして、2日後、カルマ達はヘリオサマナ本部のとある場所に集められた。
そこは闘技場のような場所で、アリディアとジーダがカルマ達の前に立っている。
そしてそれを囲むように大量の戦士達が三人を見ている。
彼らはアリディアやジーダの言葉を聞こうと耳を傾けている者、カルマ達を睨みつけている者、何が始まるのかと期待の表情をしている者と様々だ。
「皆、聞けい!」
ジーダの迫力ある声に、場内は静まり返る。
「よく集まってくれた。今日はぬし達に報告があってな。」
アリディアが戦士達に向かって話し始める。
「ここにいるのは戦士団カルマリスタの三人じゃ。」
「カルマリスタ…?」
「確かミルズ王国の…」
「随分と若いな…」
アリディアの言葉に戦士達がざわつく。
「ここにいるカルマとは以前に少し縁が会ってのう。
わしは彼らカルマリスタをヘリオサマナで受け入れたいと思っておる。」
「それは、彼らヘリオサマナに入団するという意味ですか?」
「いや、彼らにはカルマリスタとして我々の任務に同行してもらう。つまり同盟関係じゃな。」
「アリディア様のお知り合いと伺いましたが、我々と同盟を組みたい戦士団は大勢おります。なぜ彼らなのですか?」
「うむ。そういう声が出るのもわかっておる。
理由は3つじゃ。」
「一つは単純にこの者らに力があることじゃ。彼ら三名のうち二名は15歳未満の若者だが、ミルズ王国では天級戦士と同等と言われているミルズ三傑と戦闘となり、各個撃退している。」
「あのミルズ三傑と…?」「では、ミルズを救ったというあの噂も…」
アリディアの言葉に戦士達がざわつく。
「また、団長カルマはわしの同門である天級魔術剣士フィルス・アラモ・ディリアの弟子であり、剛剣士ダグラスの弟じゃ。」
「なっ……!?」
「狂戦士フィルスの弟子?」
「戦士ダグラスの弟……」
「そして2つ目の理由じゃが……カルマ!」
アリディアはカルマに目配せをする。
カルマはそれを見て一歩前に出る。
そして周りを見渡したあと、左目の眼帯を掴み、引き抜くように外す。
「なっ……」「緋眼……」
戦士達は驚きと畏怖が混じったような表情を浮かべる。
「あいつ、これのことか……」
「緋眼……」
クレインとリアもそれを見て、先日カルマが言った言葉の意味を理解する。




