103.ヘリオサマナの戦士達
次の日カルマはヘリオサマナの本部の近くにある店に昼食に入ったのだが、カルマと同じ席に3人の知らぬ顔が座ってくる。
「えと……誰?」
「俺はクレイン!ヘリオサマナの剣士だ!お前あれだろ?アリディア様が言ってた……甥っ子?」
「いや、違います。」
「相変わらずバカねあんたは。」
クレインの隣に座っている茶髪の女が言う。
「違うわよ。確か…隠し子?」
「違います。だとしたら隠れてないかと」
「あ、確かに。」
「2人とも違うよ。この子はアリディア様が助けた運命の子だろ?」
「あーそうだった。そうだった。」
もう1人の男がそういうと2人は納得し頷く。
「あの……それで、誰なんです。」
「あーごめんごめん。俺はヤクモ。上級剣士だ。」
「ちっ、なったばかりのぺーぺーだろが……」
ヤクモの自己紹介にクレインがボソッと文句を言う。仲が悪いのだろうか
「私はリア・ミラ・パドロス、中級魔術師よ。よろしくね。」
「カルマ・ミラ・フィーラン…どうも。」
「どうした?緊張してんのか?」
クレインはカルマの肩を叩きながら調子よく笑いかける。
「いや、緊張というか。昼食をとりにきただけなのにどうしてこうなったのかなと…」
「悪いな。戦士の中には君達をよく思わない者達もいるが、こいつらみたいに君達に興味を持っている者もいるんだ。もし迷惑でなければ、少し話し相手になってやってくれないかな?」
上級剣士のヤクモはカルマに気を遣いながら説明する。
「まあ、話くらいは別にいいですけど。」
「さんきゅーカルマ!俺達は別に同じ戦士団の先輩って訳でもないんだ。その下手っぴな敬語、使わなくてもいいぜ?」
「クレイン、あんた言い方があるでしょ?
そんな上から言っても萎縮しちゃうだけよ。」
「いや、大丈夫。そう言ってくれるなら助かるよ。
アリディアさんには恩義があるけど、その部下の人達に会いにきた訳じゃないから、どう接すればいいか迷ってたんだ。ありがとう。」
「……ほら、な?おまえが気を遣いすぎなんだよ。」
「あんたが思ってた反応と違ったくせに……」




