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5周目の人生で異世界を救った話  作者: MINMI
最初に物語の大枠を知りたい方用(ネタバレ含)
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第1章〜第八章の始まりから結末まで〈ネタバレ有〉

※この話は読み始める前に、どんな話か、始まりから結末を簡単に把握したい人用のまとめです。


※多くのネタバレを含みますので、物語として楽しみたい方は「ep2.序章」から見ていただければと思います。

(特に第七章は物語の主軸となるネタバレの章です。)


_________________________________

初めましてMINMIと申します。

日頃、皆様より多くのご意見をいただく中で、

「物語の本筋を早く知りたい」と感想をいただくことがありましたので、物語の大枠を知っていただけるようにこちらでまとめさせていただきました!


長編の物語として楽しんでいただける方は「序章」より読んでいただければ幸いです。


◆◆序章(日本)◆◆

 17歳の小林涼太は生れつき色素の異常で片目が赤い高校生だ。

 涼太は嫌気がさしていた。”優しすぎる母親”にたいして。

 学校で喧嘩をしても、理不尽に八つ当たりしても涼太の母親は涼太を怒ることはなく、ただ言った”あなたが無事ならそれでいい”と...


 涼太はそんな母親に苛立ち、家を飛び出した。

そして、トラックにはねられて死亡してしまう。

 母に謝ることもできないまま...



◆◆第一章〈平和の国カストリア編〉◆◆

 とある異世界の平和な国の話、6歳の少年カルマは父と母と3人で暮らしていた。

カルマは魔術に関心があり、大きくなったら兄のような偉大な戦士になりたいと言った。

カルマの兄ダグラスはこの世界で有名な戦士で世界中を旅していた。



≪異世界設定≫

 約750年前にグランという偉大な魔法使いが過酷な環境だったこの世界を魔法で平定し世界を発展させた。

グランはその後、魔創神グランと呼ばれ崇められた。

 また、この世界には”緋眼の魔人”と呼ばれる悪の魔人が存在している、500年前に一度、神嶺シンセレーヌによって滅ぼされたとされているが、数十年前に復活し再びこの世界に悲劇を生み出そうとしている。

 各地に登録された戦士たちは、緋眼の魔人やその魔人軍に立ち向かう。


 

 カルマには他の人にはないある特徴があった、それは右目の瞳孔が赤い、”緋眼”だった。

悪の魔人と同じ特徴を持った彼の眼を父は人に見られないように常に眼帯をつけさせた。


 カルマはそうして両親に愛されてすくすくと育ち、一時的に帰国した兄ダグラスの提案もあって、天級戦士フィルスの弟子となった。

カルマはフィルスの下で修業し力をつけていった。

 修行の中でカルマは小林涼太の記憶を思い出し、自分が転生者であることを悟る。

 

 フィルスとの修行も終わりかけの頃、魔人軍の侵攻によって平和の国カストリアに火の手が上がる。


 カストリアへの魔人軍の襲撃はこの国に滞在していた天級の戦士、ダグラスとフィルスによって食い止められた。


 フィルスとの修行を終えたカルマはダグラスとフィルスが旅立つのを見送った後、自分もこの国旅立ち戦士になることを決意する。


 

◆◆第二章〈ミルズ王国 動乱編〉◆◆

 カルマはカストリアの衛兵ハウロスと共に故郷であるカストリアを旅立ち、大魔法使いアリディアのいる戦士団ヘリオサマナの拠点ルードミリシオンへ向かう。


 カルマとハウロスは途中にあるラダの森にすむ部族、ゲド族の娘カミルを仲間に加える。

 そして一向はラダの森を抜けミルズ王国へと到着する。


 ミルズ王国に入国すると、王国の衛兵に追われているバランという少年に出会う。

 カルマはバランに事情を聞くと母親がこの国の国王に気に入られて王宮に幽閉されているのだという。


 カルマ達はミルズ王国の内情を調べ、協力者と共に、王宮への侵入作戦を実行する。

 カルマ、ハウロス、カミルの自らを戦士団「カルマリスタ」と名乗り、ミルズ王国の強敵〈ミルズ三傑〉と戦闘となり、ライバル関係にあった戦士団エクスプロドの助けもあり、各個撃退することに成功。

 

 そして、王宮の最深まで到達したカルマ達は暗君である王ドルドスを失脚させ、幽閉されていた第一王子グラリスを王位に就かせ、ミルズ王国を救うこととなる。


 これが彼らからマリスタの最初の偉業となる。



◆◆第三章〈ヘリオサマナ編〉◆◆

 カルマ達はミルズ王国を後にし、ベルベスト山脈を抜けて、ルードミリシオンへと到着する。

 大魔法使いアリディアに会ったカルマ達は、大戦士団ヘリオサマナに同行するための試験を受けることになる。


 試験に合格したカルマ達はアリディアの指示によって、3人はそれぞれが別の隊へと分かれ、戦士としての任務に同行することになる。

 3人は再び共に戦う時のためにそれぞれが力をつけることを決意する。



◆◆第四章〈バルテミア大戦編〉

 アリディアの元へ戦士協会からのとある連絡が入る。それは魔人軍の襲撃の可能性があり、中央国家バルテミアへの戦士の派遣要請だった。


カルマリスタの3人は派遣部隊を志願し、バルテミアへと向かう。


 バルテミア近くへと到着したカルマ達はそこで、兄ダグラスと再会する。

 聞けば、ダグラスも魔人軍との戦いのために赴いたという。

 再会も束の間、激しい轟音と共に、バルテミアに火の手が上がる。

 

バルテミアでは、魔人軍の幹部である緋衣の十魔(ひえのじゅうま)の1人、炎魔ガルダ率いる魔人軍と派遣された戦士達との激しい戦闘が繰り広げられる。

 

 カルマは以前にも一度戦った魔人ラジャとの戦闘を繰り広げる。

 各魔人達はカルマリスタやヘリオサマナ、その他派遣された戦士達によって討伐され、

 炎魔ガルダはダグラスとの激しい戦闘のうえ、未知の力を発揮したダグラスの手によって瀕死に状態まで追い込まれる。

 その時、魔人ラジャが乱入し、炎魔ガルダにトドメを刺し、その能力を奪う。

 魔人ラジャは緋衣の十魔 閻魔ラジャへと至り、その場から逃走する。



◆◆第五章〈転生の記憶編〉◆◆

 バルテミアでの大戦を終えたカルマは、兄ダグラスに行ってみろと言われた「ファルジュ」という街に向かう。

 ファルジュは長閑な田舎町で、カルマにはダグラスがこの場所へ来させた理由がわからなかったが、とりあえず少しの間滞在することにした。


 カルマははるか昔にこの町に来たことがあると思い、それをきっかけに転生前の記憶を思い出す。

 それは前世の記憶である小林涼太の記憶ではない。さらにその前やその前の記憶だ。

 カルマは何度も転生を繰り返していたのだ。

 そして思い出したそれらの記憶は、赤い目によって忌み嫌われ、差別され、惨殺された悲しみの記憶だった。

 カルマは過去の記憶の負荷に耐えきれず精神を壊してしまう、ハウロスやカミル、ヘリオサマナとの連絡を断ち、行方をくらましてしまう。


 カルマは町外れの小屋に塞ぎ込み、何もしない時間を過ごす。しかし、ルノーという少年がカルマを訪ね、剣術を教えてほしいと何度も懇願する。

 カルマは断りきれずにルノーに剣術を教えることにする。ルノーに剣術を指導する中で徐々に自分の気持ちに整理がつき前を向き始める。


 そんな時、兄ダグラスより救援の要請が届く。


カルマは救援の地サラ砂漠に行き、ダグラスと合流する。

 聞けば、このサラ砂漠に緋眼の魔人の拠点の一つがあるという。

 カルマはダグラスに続いて、サラ砂漠にある巨大洞窟へと向かう。

 そこには緋眼の魔人はいなかったものの、緋衣の十魔の光魔ルークスと幻魔ラグルスと戦闘となる。


 カルマは幻魔ラグルスを倒したが、ダグラスに追い詰められた光魔ルークスの自爆によって、ダグラスはカルマを逃し、自分は洞窟の崩壊に巻き込まれてしまう。

 カルマは生き残ったもののダグラスの死を受け入れられずへたり込んでしまう。


 そんな時、カルマは新しい記憶"転生と転生の間の記憶"を思い出す。その記憶は地獄のように苦しみの記憶で、ついにカルマは意識を失い廃人化してしまう。



◆◆第六章〈リア編〉

 ヘリオサマナのリアは行方不明になったカルマを探し、ファルジュの町へ来ていた。

 そこにカルマはいなかったが、リアはルノーに出会い、カルマがサラ砂漠へ向かったことを知る。


 リアがサラ砂漠につくと、倒れ込んでいるカルマを見つける。カルマは廃人状態になっており意思疎通すら取れない状態になっていた。

 リアはカルマを、彼の故郷であるカストリアへと連れ帰ることを決意し、旅立つ。


 リアはカストリアへと向かう道中、何度も危機を乗り越えるが、途中で出会った全身鎧の戦士ドグに助けられ、途中までの道のりを共に行くことにする。

 そしてリアとカルマはカストリアへと到着する。


 カストリアではカルマの両親に状況を説明し、療養することになる。カルマの幼馴染であり、上位の回復魔術を扱うイリーナもカルマの治療に専念するが、一向に回復の兆しは見えなかった。

 数日後、カルマの家にアリディアとハウロス・カミルが訪ねてくる。

 そして、アリディアの提案で魔導国家であるカイルディア帝国に行けばカルマの精神を回復できるかもしれないとのことで、リアはカルマを連を連れてカイルディア帝国へと向かう。

 

 カイルディア帝国についたリアは宮殿に行き、カルマの治療を懇願するが拒否されてしまう。アリディアの紹介状も破られてしまうが、カルマが緋眼であることがわかると、皇帝サラモニア・グラン・カイルディアが現れ、配下にカルマの治癒を行うように指示をする。


 数日後、カルマはカイルディア帝国の治癒術を受け目を覚ます。

 リアは歓喜し、カルマに抱きつくと涙を流した。


 カルマは皇帝サラモニアに問いかける。なぜ自分を助けてくれたのかと。

 サラモニアは神術と呼ばれる秘技によって数百年の時を生きている。そして、何世代か前の転生前のカルマの知人だったらしい。サラモニアはそれ以上詳しくは話さなかった。


 カルマはサラモニアにカイルディア帝国の近くにある村ドルフィナへ行き、〈フィラストリア〉と言う人物に会うように言われる。


 カルマとリアはドルフィナへ行き、フィラストリアに会う。フィラストリアは神嶺シンセレーヌが持っていたという神聖剣を持つ女剣士であった。

 カルマはフィラストリアに剣での手合わせをお願いするが、全く歯が立たなかった。

 話を聞くと、フィラストリアは神嶺の継承者らしいが、記憶を失い、心も欠けてしまっており無気力で、数百年の間、この村に閉じこもっているのだそうだ。

なぜ記憶を失ったのかは本人も覚えてないらしい。

 

 そして、ドルフィナのカルマ達の元にとある連絡が入る。 "カストリアが燃えている"と


 

◆◆第七章〈全ての真実編〉◆◆

 カルマとリアは急いでカストリアを目指す。

 その途中でドグに会い、カストリアが魔人に攻められていることを聞く。しかも魔人の数はバルテミアの比ではないという。


 カルマ達がカストリアに到着すると、アリディアが1人で緋衣の十魔と戦闘を行っており、町には多くの魔人が破壊活動を行っていた。

 カルマはハウロスやカミル、ドグらと共に魔人を倒していく。敵の多さに苦戦する中で、カルマの師であるフィルスが現れ助けに入る。


 カルマは戦場をフィルス達に任せ。家族の無事を確認しにいくとそこには、崩れた家屋の傍で血を流し座り込んでいる父バトロフと、意識を失っている母ティリエ、そしてそれを治癒しているイリーナの姿があった。


 カルマは慌てティリエに近寄ると必死に声をかけた。

 その時、カルマの背後から魔人が剣を持って近づいていた。そしてそれをバトロフはかばい、腹部を剣で刺されてしまう。

 父はカルマに対し母さんを連れて早く逃げろと伝えるとその場に倒れ冷たくなった。


 カルマは倒れ込むティリエを抱きかかえ、イリーナと共にその場を離れる。ついてきたドグが近くに使われていない小屋があると言うので、ティリエをそこまで運ぶことにしたが、その途中イリーナも倒れ込む。

 イリーナは腹部から大量の出血をしていた。

 イリーナはカルマへの想いを告げるとそのまま息を引き取った。


 その後、魔人軍はカストリアから撤退する。

 父と幼馴染を亡くし、母は重体で意識不明、カルマはまたも塞ぎ込んでしまうが、リアはそんなカルマを励まし続けた。


その後ティリエの意識も戻り、リアの思いもありカルマは立ち直る。

 すると、カルマは鎧の戦士ドグに対して、その正体を問い詰める。ドグの正体は死んだはずのカルマの兄ダグラスだった。

 カルマはダグラスに何をしようとしているのか、その目的と正体を問う。

 ダグラスはアリディアやサラモニア、カルマの仲間達にも聞いてもらいたいと人を集めるよう依頼する。


 数日後、その小屋には

 カルマ、ダグラス、ティリエ、リア、サラモニア、アリディア、ハウロス、カミル、フィルス、ジーダが揃う。


 そこでダグラスは真実を話し始める

・ダグラスは未来人であること、

・未来では緋眼の魔人によって世界は滅亡寸前の状態であること。

・ダグラスは未来の秘術で、計5回まで時空を越えることができ、今回で5回目のタイムリープを終えたとのこと。(帰ることもできない。)

・タイムリープをするごとに魔力は失われて、未来では界級並みの魔術士であるが、すでに扱える魔力はほとんどない。

〈緋眼の魔人について〉

緋眼の魔人は神嶺シンセレーヌの神罰によって、輪廻転生の運命を背負っている。

 死亡すると100年間深淵を彷徨い、地獄の苦しみを味う。その後、転生し、死亡→深淵→転生を繰り返す。


 緋眼の魔人は転生を繰り返した未来の悪の姿。

 


〈サラモニアの知っていること〉

始まりは約500年前、アレクという人間(サラモニアの幼馴染)

 アレクは優秀で人当たりの良い人物であった。そして、アレクは生まれつき赤い瞳を持っていた。

 家族にも愛され、友人も多かったアレクだが、ある時事件が起きる。

街の民家が襲撃され、食べ物や金品を盗まれる事件が相次ぎ、その被害者達が声をそろえてアレクが犯人だと言った。

アレクには心当たりがなかった。


周りから人が離れていき、アレクも自分がおかしいのではないかと自暴自棄に陥る。

サラモニアだけはアレクのことを信じていたが、アレクは消息を断つ。

 それからしばらくして、世間に緋眼の魔人という悪人が現れる


〈ダグラスが知っている真相〉

アレクは悪い人間ではなく、盗みや襲撃を行っていない。

その真相は同時期に何者かによって永続召喚された未来のアレク(正しくは、未来の転生を繰り返した後の悪い人物)の手によるもの。


その後、緋眼の魔人と呼ばれることになった者の悪事も全て召喚された未来の人物(名をヴォルトゲイト)によるもの。

ヴォルトゲイトはその後、神嶺シンセレーヌと戦い、"将来永続的に魔術の一切が扱えない"神罰を受け、敗走する。


その後しばらく、シンセレーヌから逃げ隠れる生活をすることになるが、逃げられないと感じたヴォルトゲイトは、自身と同じ顔であるアレクを身代わりにすることにした。


アレクは緋眼であることを隠し、自分を支えてくれた女性を妻に娶り暮らしていたが、

突然、ヴォルトゲイトが現れ、妻を人質に取られてしまう。

ヴォルトゲイトはアレクに対し、剣を持って指定する場所に行くよう指示をする。


アレクはヴォルトゲイトの言われた通り、指定された場所に行くと、そこには神嶺シンセレーヌがアレクに対し、剣を構えている。

嵌められたことに気づいたアレクだったが、時すでに遅く、シンセレーヌの剣、神聖剣によって斬られ死亡する。

その際に輪廻転生の神罰を受ける。


〈ダグラスのこれまで〉

ダグラスは壊滅状態の未来で最上位とも言える魔術士だった。

未来の惨状をなんとか打開したいと考えたダグラスは不思議な魔術を使うと噂される魔術師がパマと言う村に住んでいることを聞きつけ、その魔術師を訪ねる。その魔術師はかなり高齢で既に魔術は使えないと言う。

だが死ぬ前の置き土産として2つの魔術を伝授しようと言った。

それが「時空移動(タイムリープ)」と「永続召喚」だった。



1回目と2回目のタイムリープ

 ヴォルトゲイトが完全な力を得ていない時代で倒そうとしたが失敗

 

3回目のタイムリープ

 緋眼の魔人が生まれた時代(アレク誕生)に飛び、一からヴォルトゲイトについて調べることにした。


 アレクが16歳になる頃、アレクの住む村の近くでヴォルトゲイトが召喚される。


アレクの村で多数の事件が起き、アレクの行方はわからなくなったが、ヴォルトゲイトのことは常に監視していた。


が、その時すでにダグラスは度重なるタイムリープによってすでに高齢になっており、このままでは目的を達成する前に力尽きてしまうと考えた。

そんな時、カイルディア帝国の回復魔術士が不老の術を編み出したという噂を聞いた。

噂ではその術士は不老で、不死ではないが寿命を延ばすことはできるという。

ダグラスはすぐにカイルディア帝国に行き、回復魔術士を訪れた。

その術士はティエスタといって、ダグラスに術を使用することを拒んでいた。その術士の屋敷には彼女の弟子だという女がいた。サラモニアだ。

ダグラスはその時、アレクと共にいた村の少女だと気づかなかった。

ダグラスはティエスタに長寿と若返りの魔術をかけてもらった。


そして神嶺シンセレーヌによりヴォルトゲイトは魔力を封印され、アレクは輪廻転生の神罰を受けて死亡する。


その後、ダグラスはアレクの妻フィラストリアに会う。

 ダグラスがフィラストリアに今後どうするのかを尋ねると、フィラストリアはアレクが今もなお深淵を彷徨っていると考えると気が狂いそうだと言った。

そして神嶺シンセレーヌを探し、神罰を打ち消す様に話すと言っていた。


その後ダグラスは魔力を封印されたヴォルトゲイトを探したが、一向に見つからなかった。


ダグラスは100年毎に生まれるアレクの転生者を探しだし、第1〜第4の転生者と接触する。

 だが、どの転生者も赤い瞳を理由に忌み嫌われ、惨殺されていった。

 唯一、第3の転生者だけは、貴族の家柄に産まれ、瞳を隠して過ごしていたため、惨殺されることなく成長していった。彼は魔術の天才だったが、とある日、不幸の事故によって命を落としてしまう。

 

 第4の転生者は辺境の地で産まれ捨てられた為、ダグラスは自らでその子を育てることにした。

 その子も魔術の天才だった。

そして、他の転生者と違ったのは前世の記憶を少しずつ思い出したことだ。

 だが、ある日深淵の記憶を思い出し精神が壊れてしまい、魔獣が多くいる夜の森へと飛び出してしまった。

 ダグラスは間に合わず、その子は魔獣に襲われ死んでしまった。その時、不思議だったのは、転生者の亡骸の横に見知らぬ女騎士が転生者を抱き抱えるように死んでいたことだ。


 ダグラスは確信する。

 ヴォルトゲイトを倒すことができるのはヴォルトゲイトと同じアレクの転生者だと。

 だが、問題はその赤い瞳のせいで、虐げられ惨殺されないようにすること。

 また、深淵の記憶を克服すること。


そしてダグラスは一度、この時代(現在のカルマの時代)を一度通過する。

この時代には本来アレクの転生者(カルマ)は存在しなかった。

四度目の転生からなぜか期間が空いた。

転生者は100年深淵を彷徨った後どこかに転生するはずだが見つからなかった。

前回の転生者の死亡から300年ほどが経過した頃、ようやく五度目の転生者が現れた。


ダグラスは残りのタイムリープを使って彼をヴォルトゲイトを打ち倒すための英雄にしようと考えた。

その後ダグラスは計画を練った。


4回目のタイムリープで第五の転生者の生まれた正確な時間、正確な場所を確かめた。

これだけのためにタイムリープを消費するのはもったいなかったが計画の為には仕方なかった。

 

そして5回目、最後のタイムリープを行う。

時代は今この時代のカルマが生まれる約15年前。

この時代はヴォルトゲイトが力を取り戻していない状態で姿を現している唯一の時代だったからだ。

 

ダグラスは転生者が長く生存し、成長できる環境を探す必要があると考えた。また深淵の記憶を思い出したとしても精神を保つことのできる環境を。


そしてダグラスはバトロフとティリエの家庭にあたりをつけ、記憶操作の魔術でダグラスがその家庭で育った長男であることにした。

 

その後ダグラスは永久召喚魔術によって、約200年先に生まれる筈の未来から第五の転生者を父母の次男として生まれたことにした。


第五の転生者はカルマと名付けられ、ダグラスの見立て通り、愛を受け、元気に育った。


あと必要なことは弟カルマにヴォルトゲイトに対する憎悪を持ってもらうこと。また、ヴォルトゲイトに対抗できる力を身に付けること。

 そして、深淵の記憶を克服すること。


まずは、力を身につけるため天級戦士フィルスに弟子入りさせ、若くして戦士になるよう誘導した。


また、カルマがヴォルトゲイトに憎悪の感情を抱かせる為、ダグラスはカルマが幼少の頃から緋眼の魔人の悪行を多く語ってきた。

そして、カルマの前で、緋眼の魔人もしくはその関係者に自分が殺された様に思わせることにした。魔力が弱まっているとはいえダグラスは1500年近く生きている。不完全な状態の緋眼の魔人と対峙することになっても、死を偽装し逃げるくらいはできるだろうと考えた。

 結果は成功、その後ダグラスは鎧の男ドグとしてカルマが死なない様に見守ってきた。


それがダグラスが語ったこれまでの経緯、知っていることの全てだった。


〈真実を聞いたうえでの疑問点〉

・ヴォルトゲイトを召喚したのは誰なのか。

・アレクの妻フィラストリアはドルフィナにいる女騎士と同一人物か?

・神嶺シンセレーヌは生きているのか?


◆◆第八章〈人魔決戦編〉◆◆

 

 それから戦士達はヴォルトゲイトを倒す為の準備を行う。

 ダグラスとサラモニアはヴォルトゲイトの居場所を探る。アリディアは共闘してくれる戦士や戦士団を集める。

 カルマを含むその他の者達は来る日に向けて力をつけることになる。


 カルマはフィラストリアの元へ行き、修行を始める。


 半年程の時間が経った時、ヴォルトゲイトの居場所が特定される。

 各自の準備も整い、遂に決戦の日が近づく。


 ヴォルトゲイト討伐のため、南の荒地へ向けて、

多くの戦士団・戦士達が進軍する。

 その主力は巨大戦士団、ガルム・プラウドとヘリオサマナだ。そして、戦士協会長官スラングの呼びかけによって集まった戦士達だ。


 その戦士達を迎え撃つように、南の荒地に大量の魔人軍が姿を現す。戦士達と魔人軍は全面戦争となる。

 そして、ガルム・プラウドは魔人軍に寝返る。

団長ガルムの正体は緋衣の十魔の1人 雷魔スサノーだった。

 そして各地で魔人軍の幹部(緋衣の十魔)と戦士たちの戦いが始まる。


 カルマはダグラス・フィラストリアと共に完全体となったヴォルトゲイトと戦う。

 記憶を取り戻したフィラストリアは神聖剣をカルマに託し、四代目神嶺としてカルマを指名する。

 ヴォルトゲイトとの戦いでダグラスは命を落とす。

そして、カルマはヴォルトゲイトの討伐を完了する。


 各戦場でも緋衣の十魔を倒した戦士達が勝どきを上げる。


 こうして世界は平和になった。


その後、カルマはとある人に合わせたいとフィラストリアに呼び出された。

 そこには、前世の小林涼太の母親がいた。

フィラストリア曰く、彼女こそ、神嶺シンセレーヌだという。


 その昔、シンセレーヌはヴォルトゲイトと間違えてアレクに神罰を与えてしまった。

 そのことに気づいたシンセレーヌはアレクの転生者を探し続けた。そんな時、アレクの妻であったフィラストリアがシンセレーヌを訪ねてきた。

 シンセレーヌは言った。「アレクの神罰は私が必ず取り除く。その代わりに神嶺の役目を継いでくれないか。」

 シンセレーヌはフィラストリアに力の全てを託し、自分は剣を置いた。


 そしてシンセレーヌはようやくアレクの転生者を見つける。その転生者は精神が崩壊して魔獣のいる森へと飛び出してしまい魔獣に襲われた。

 気づいた時にはシンセレーヌは魔獣から転生者を守るために飛び出し、アレクの転生者と共に死んでしまった。

 (ダグラスが見た謎の女騎士の正体)



 シンセレーヌは目を覚ますと見知らぬ世界に転移していた。

そのお腹にはアレクの転生者を妊娠していた。

 →序章 小林涼太の物語へ続く。


 

 その後、2人の(ティリエとシンセレーヌ)の生活する中で、あることに気づく。

 ヴォルトゲイトを召喚したのはシンセレーヌに神嶺の座を引き継いだ初代神嶺のなのではないかと、


 シンセレーヌとカルマはダグラスの話に出てきた「パマ」と言う村に行ってみることにした。


 そこには、数百年前に姿を消したはずの初代神嶺ラルフの姿があった。

 カルマは問い詰めた。なぜヴォルトゲイトを召喚し、世界を滅亡に導いたのかと。


 ラルフはこの世界を作ったとされる魔創神グランの魔法検体だった。

 魔法検体とは魔術を編み出すための実験体となる人物のこと。

 そのおかげでグランは多くの魔術を編み出し、この世界を反映させていった。

 ラルフは魔術の実験で体がボロボロになっていった。

 ある日、ラルフはグランの魔術「未来視」によって、未来の姿を見た。(ヴォルトゲイトが支配する未来)


 その後、グランが退場する間際にラルフにこの世界の調停者である神嶺としての役割を与えたが、ラルフは自分の犠牲によって繁栄したこの世界を憎んでいた。

 そして、未来視で見たヴォルトゲイトの召喚を行う。


 カルマはラルフとの対話の中でラルフのことを許した。そして、ラルフも自分の過ちを後悔し、改心した。


 そして、グランが残した最後の魔術「すべての魔力を封印する」魔術にてカルマに与えられている神罰「輪廻転生」を封印する。(魔術が使えなくなることを代償に)


 その後、カルマは神嶺の座をアリディアに任せ、

2人の母と、新しい家族(リアと子供)と共に幸せに暮らした。

_____________________________________

キャラ同士の会話や詳細な説明を省略していますので、複雑でわかりづらい部分があるかも知れませんので、

是非、感想にてご質問いただければと思います。

回答させていただきます。


また、こうした方がわかりやすい、読みやすいなどご意見あれば是非いただければと思います。


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