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銀翼の旅路  作者: ESMA
6/17

師匠の話(1/2)

ある国の飛行場で、陸は師匠に聞いてみた。

「師匠は、なぜ旅に出たんです?」

「そろそろ、知りたくなって来ると思ってね、少しまとめて見たんだよ」

特段、驚きもせずに話す。

「師匠、それ本気です?」

「ああ、本気だとも」

「師匠にしては珍しいですね」

そうして、師匠は拳銃の整備の手を止める。

「何か言った?」

ニコニコの笑顔で陸に問う。

「いえ、何も」

「ならいいや、このノートに書いてあるから、読みたくなったら読んでくれ」

「貰っておきますね」

「うん、それじゃあ、話し始めるかね」

師匠は、自分の過去について話を始めた



「よし、ブリーフィングはここまでだ、あとは格納庫に行って少し説明を受けて、飛行機に乗り、二から三門ほど敵の榴弾砲を破壊して帰れば英雄だ、健闘を祈るぞ諸君」

教官らしき男が、教壇から降りる。

「ついにこの時が来たな海!」

妙にデカい男が海と呼ばれた男の背中を、デカい手でバンバン叩く。

「俺は海じゃない!漣だ!」

「だから、漣は呼びにくいんだよ、海で良いじゃん」

男が反論する。

「俺にだって、しっかりとした名前くらいあるんだぞ」

「分かってるって、ほら行くぞ」

「へいへい」

生返事をしながらも、足取りは軽い。

「ところで、今回は何の機体に乗るの?特に説明なかったけど......」

そう、隣の男に聞く。

「どうにも整備隊の話によると、『400番から550番機としか聞いてない』とな」

話の中身は、すっからかんだ。

「400番機?普通は、『飛龍』とか『長鯨』とかの名前だろ?」

「今回の作戦にはそれらの機体も参加するけど、俺たちの乗る機体は実験機らしい」

「空中で分解しなきゃ良いけどな」

漣が渋い顔で言う。

「あの時の事故か」

「それで僕は、肋と肋骨を折ったんだよ」

少し怒り気味に語る。

「あのあと、設計者は自分の設計で負傷者が出たことに負目を感じて、研究所を退職したんだろ?」

「僕に謝罪の一言もなしでな!」

完全に怒っている。

「わかったから早くしろよ置いて行くぞ?」

「ああ!もう!やってやらぁ!」

「行くぞ」

飛行場に着き、そこに並べてある機体を見る。

「なんだよ、あれ」

そこには、見たこともないような形状の機体と、ウェポンベイには爆弾に似た何か、だが先端が細い棒が両翼に合わせて4本あった。

「あれは、なんだ?爆弾にしては長細いが、機銃にしては銃身が短いぞ?」

そこに、教官がやってきた。

「諸君、初めての機体に装備、驚くのも無理はないが、昨日ここに運んで来たばかりでな、訓練なしのぶっつけ本番でやってもらう」

衝撃の事実が告げられる。

「そんな!!訓練なしでどうやって!」

所々から不満の声が漏れる。

「まあ、落ち着け簡単に説明しよう」

教官は、前のボードに貼ってある三面図とコックピット内の図を指した。

「まず操縦桿はいつも通りの形状だが、武装に新しくロケット弾が搭載された」

「ロケット弾って......あの開発中のロケット弾のことですか!?」

「そうだ、今回新たにそれが追加された」

ロケット弾の図を指さして説明を始める。

「こいつは、狙った目標に向かって飛翔し、目標に着弾すると爆発する」

「つまり、飛んでいる敵機も落とせるんですか!?」

みんなからの期待の視線が一気に教官に集まる。

「残念ながら、目標に追尾する機能自体は、机上の設計にあるがとても実用には使えないポンコツだ」

「つまり、ただまっすぐに飛ぶだけですか?」

「そうだ、もう質問はいいか?」

みんなシンと静まりかえる。

「次だ、照準器のレティクルが少し変わった」

「少しって?」

「新たにミサイルの照準も加わったが、機銃となるべく同じように照準できるようにしてある」

「..................」

さっきの勢いが失われたかのような沈黙が走る。

「あとは実際に飛んでもらおう」

右手を挙げて、スタッフたちを呼ぶ。

「いつものバディで指定された番号の機体に搭乗するように」

それぞれ、飛行場のスタッフに連れられて機体に近寄る。

「海、操縦よろしく!」

「そっちこそ、しっかりと敵機を落としてくれよ?」

「俺に任せとけって」

二人は仲良く同じ機体に乗り込んだ。

そのまま離陸の手順を進める。

滑走路へと走り出して一度止まる。

「いくぞ!奴らに一発お見舞してやれ!!」

勢いよく機体が走り出して、ふわりと機体が空に上がる。

それから、編隊を組んで長い長い道のりを進み始めた。

あとがき

こんにちはESMAです。

本当に本当に申し訳ないです。

なろうの存在をすっかり忘れていました!

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