表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
41/45

第三十九話 弟

新章です!

いつもいつも...弟が怖かった。

自分の弟でありながら...血が繋がってないような気がして。


「ねぇ、お姉ちゃん」


よく、私のことを呼んできたりしても話せなかった。

別に話したくないわけじゃなかったけど、話したら私が落ちそうな気がして。私が私では無くなりそうな気がして。

なんでそう思ったかはわからない。でも、私とは格が違って、ずっと上にいるのが弟でずっと下にあるのが私。そうだと思い続けてきて。

そして私は逃げた。京都からずっと遠い高校に。

そして私はVtuberになった。人に認められるために。弟を忘れるために。

でも、ある時弟が東京に来た。なんでも行きたいところがあるらしい。久しぶりに弟と喋っても、やっぱり格が違うような気がする。でも、私は前と何かが違う気がした。


私には60万人のファンがいるから。


その気持ちでどうにか冷静を保っていたような気がする。それでも弟は格が違うように感じて、気持ち悪さが残って、その時は弟が家をかたして帰った。

その時はお節介だった。自分より年下の人が私のお世話をしている。そんなの認めたくなかった。認めれなかった。


でも、冬休みにまた弟がきた。


なんで来たのかはよく覚えていないが、確か家事ができているか心配だからとかのような気がする。

またお節介だと思ったが、そのときに何故か暖かみを感じた。人の暖かみを。でもそれを信じたくない私も居て、頭がおかしくなりそうだった。


だが、弟がここに住むと言い出した。


おかしい。私は弟にぶっきらぼうな態度を取っていたはずだ。理由を聞いてみると


「お姉ちゃんの健康が悪くなりそうだから...」


という理由だった。その時私の中では謎の気持ちが支配した。


たいちを独占したい


私は弟のことを心の中でたいちなんて呼んだことなかった。

それでも、この気持ちが出てきた。一目惚れに近いのだろう。

ずっと目をそらしてきた事にしっかりと目を合わせると、意外に嫌な事実は無いのかもしれない。

たいちを幸せにしてみせる。

そんな気持ちをずっと持ってきたが、たいちがライバーになってから歯車が狂いだした。ライバーに招待をしたのは私だけど、たいちを狙う輩が増えたような気もする。

独占をしたいけど、したら


「..えさん!姉さん!」


「うん..?ここどこ..?」


「西原先輩の家。今四時だよ?皆寝ちゃって起きてるの俺だけなんだけど」


「なんで今起こしたのぉぉぉ...寝てるなら無理して起こさなくていいじゃん...」


「西原先輩に迷惑でしょ!早く起きて水飲んできて!」


「ふぁい...」


懐かしい夢を見ていたような気がする。。思い出せない。。。まあいっか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ