表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/78

守神……?

 007




 あれから、2日。今日も分厚い本を両手に、父さんの書斎で、父さんと一緒にお勉強。

 父さんは仕事だが、俺は、勉強だ。

 先日、父さんの仕事中に、静かにお邪魔して本棚を眺めていたところ、1冊貸してもらえたんだ。


 それに、今日は俺の誕生日。この世界に転生して二年の歳月が過ぎたと言うことになるのか。早かったなぁ。

 ちなみに、俺は一昨日からクロヒを一度も呼んでいない。そんな暇ない。俺は、やることがあるんだ。


 絵本を読むと言う重大な事が。


 小さい頃から、本を読んでいた子供が、頭がよくなると聞いたことがあった。だから、今から読み潰して、頭よくなってやる。それに、この世界のも字は、良くわからない。前世と全く違うのだ。だから、頑張って覚えるんだ。

 それに、戦闘になったら、力で勝てないなら頭で勝たないと。

 ……? 素朴な疑問。いや、もっと最初に気付くべき疑問か。

 この世界は、ファンタジー系の世界か?


 本を読み始めたときに気付くべきだった!! そもそも、魔法とかそう言うやつがない世界だったら、意味無いじゃないか! ……1から始めろ……それは前世のような世界でか? そう言う意味としてとらえるべきだったのか!?

 


 うっ、、、頭が重い……

 これは、クロヒが来たぞ。


『あのなぁ。なにも言わなければ、俺を呼ばなくて言い訳じゃないぞ。……ん? 無いんだぞ。か』


 何を言っているんだ。別に変じゃないんですけど。


『いやな、ここ200年、誰とも話してなかったからの。しゃべる方を直そうとしている、んだ。』


 で、どうして呼んでいないのに出てくるんですか? 何のようですか? 俺をバカにしに来たんですか? それなら、殴りに行きますよ。


『ほう、だから、妹さんに短気と言われるんじゃ。あ、いけね。言われるんだ』


 何? 今なんて言った? 俺の妹を知っているのか? もしかして、前世の事を……?


『何の話かわらないが、俺は、お前さんが考えてることが全部わかるのでな。つい、2年前くらいにお前さんが考えていたことだったかの。それの話をしとる』


 言葉、可笑しいですよ。直そうとしているなら直さなきゃいけないだろ?


『おっと、すまん。』


 そうか。じゃあ、別に前世の事を知っている訳じゃないんだな。


『お前さんも、忙しいな。敬語になったり、戻ったり……人の事が言えたたちじゃない』


 すみません。知らない人としゃべるときは、こうなってしまうんです。癖ですね。って、話がそれてます。何のようですか?


『魔法。と言っただろう?』


 言いましたね。さっき。


『この世界には、魔法が存在している。お前さんが知りたかったことを、教えてやろうと思っただけじゃ』


 俺は、やはり幽霊に物事を教わっている……幽霊、恐るべし。


『……俺は、幽霊じゃない。はあ。お前さん、幽霊が好きなんじゃな? この家に来たばっかの時も、幽霊がどうのって、言ってたな。』


 それは……恥ずかしいのでやめてください。


『いいか? 俺は幽霊じゃない。この家の守神だ。いや、……守護神? こっちのほうが、かっこいいか』


 守神? 守護神? いきなり何ですか? そんなの信じるわけ無いじゃないですか。大体、神なん……か……? ……俺は神を知っている。居ないなんて断言できない。神が、いたから俺はここにいるんだもんな。


『分かったか? 俺は、幽霊じゃない』


 分かりました。じゃあ、神なんですか?


『神でもない。守神という立場でしかない。神のようなことは出来んよ』


 ……か、神でもないんですか……


『その反応……けけ、面白い。今日から、俺は、お前の守神だ!』


 は? どういう事だ? 俺の、守神……?


 どうやら、2歳の誕生日プレゼントは、守神らしい。


 書斎で、口を大きく開けた俺を父さんは見ていなかった。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点]  体は赤ちゃん、頭脳は青年っ。 実際赤ちゃんの相手していると、絶対なにか考え事しているだとーって思うことありますもん。 意外と主人公みたいに、前世の事考えているのかもしれないですね。 2歳…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ