テンプレじゃない、てんぷらだ。
お久しぶりです! ハプニング続きですね……どうぞ、お楽しみください。そして、ライル君の応援よろしくお願いします!
068
光る神。いや、髪ではない。神だ。偉大なる神様。俺を転生させたテイメとやらのお仲間。総神と呼んでいたのだから、まとめ役でも担っている神だろう。まあ、じじぃ、は否定しない。
「おい! じ……そ、総神! 何で来た! 俺の好きにやって良いんだろ!?」
「それとこれとは訳が違うじゃろうに。ましてや、人間界に被害を出すとはな。お前もおろかよのう」
わからん。全く分からない。何の話をしているのかが分からない。神の神にしか通じない神の言葉でも話してるのか?自分で言っておいて、ながったらしい。もうやめよう。
おいクロヒ、お前なに言ってるか分かるか、あの神たちが。
『まあ、人間界に手を出したから、無理矢理連れて帰ろうとしてるな。総神が』
ちょうど、ライルが空を見上げたとき、総神が、テイメの首根っこを掴んだところだった。どうやら、テイメも諦めたらしい。
まあ、総神に勝てるわけ無いわな……
「すまんのう。人間よ。ここは綺麗に片付けておくから、まずは帰ってゆっくりしていただきたい」
「綺麗にって……この動物たちはどうするんですか!?」
神ならば、生き返らせることも出来るのではないか。そう考えたのだ。
「残念ながら、君が思っているようにはならない。神として、そこは守らなければならないのじゃ。すまんの……」
申し訳なさそうに言う。
命を弄んではならない、か……きっとそう言いたかったんだろうな。
『まあ、そんなとこだろう』
総神は、ゆっくりとテイメを連れて空の彼方へ消えた。
すると……
ピロンッ
どこからか音がなる。
「……ん? クロヒ何の音だか分かるか?」
『いや、聞いたことがない音がした……それより、妹さんや、クラハを連れて帰らないと』
「そうだな」
まずは帰ろう。帰って、傷や何やらの手当てをしないといけない。
辺りを見回して、思う。この状況を総神はどう対処するつもりなのだろうか……
気絶した、深鈴を抱え、クラハを背負い、浮遊魔法を使って、来た方向に進む。
その大きな海は偉く長く感じられた。文字道理に、また、感覚的にも。
―――
「……着いた、んだよな? もと居た場所に」
『そのはずだが……』
帰ってきたと言う感覚がない。何せ、真っ白なのだから。否、まっさらと言うべきか。
「雪か?」
『ここは雪など滅多に降らん。よもや、積もるなど……』
地面の白い粉に、触れる。冷たい。やはり雪だ。でも、なぜ? 辺り一面何もないんだ? ここは、木々が生い茂り、鳥の囀りが心地よく、美しい森だったはずだ。今やその面影すら見えない。
「森が埋もれるほど、雪が、積もった、、、?」
『そんな馬鹿な。お前、何を考えて、、、』
それ以外、考えられない。雪はどこから? 災害か? それとも、なにかが起こっているのか?




