クロヒと守神と、、
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???
「おっはよー!」
……ん? んん??
「あれ、ちゃんと見えてるかな? え、いや、産まれたばっかりだと、目が見えないとか言わないよね!?」
何処だ……ここ……
目の前には、ハーフアップの少女がこちらを伺う様にして立っているのが見える。
「えー、皆ー! 見えてる?」
『見えてる……』
『見えてるのじゃ……?』
『見えてるが……』
『見えている』
『見えてますっ』
『見えてるよ』
……いろんな奴の声が聞こえて来る……俺以外に、何匹いるって言うんだ。
さっと、辺りを見回すと、他に5匹が見えた。右から、水色、紅色、若緑色、黄色、白色。それぞれ口調は違うものの、どこか威厳のある姿、形をしている。
竜だ。じゃあ、俺も竜って訳か! 竜……なぜ俺は、その存在を知っている? なぜ俺は、目の前にいる、少女のことを知っている?
「あ! 記憶とか混乱してない? 私の記憶の必要な部分だけ入れてあるんだけど……」
『わらわは大丈夫じゃ! ん、この喋り方は何じゃ?』
「あ、……えへへ。えーと、アニメの世界の影響かな~」
あにめ? それって、何だ?
『あにめって何の事だ? 状況からするに、我が主であろう?』
赤いの、お前誰だよ。ってか、なんだよその喋り方! やべー、笑いが止まんねぇっ!!
地面をベシベシと叩き、腹を抱えて笑う。
『なんだ、何がおかしい? どう見ても、主以外無いであろう』
『いやそこじゃねーよ。喋り方、どうにかなんねーの? マジでヤバい! アハハッ!』
『貴様こそ何なんだ? その下品な口使いは』
あぁ! ムカつくやつだな! 俺がこうしたくてしてる訳じゃないんだからな! ……あ、あの赤いのもそうなのか。
赤いのは、冷静沈着な表情でこちらをみている。
うぜー、あの顔うぜー! 確かに俺が間違ってたかもしんないけど、マジでうぜー!
『あー、もういいや! ……主、とか言ったか。俺たちは何なんだ?』
「ああ、君たちはね……私の使い魔よ! あなた、黒いのがクロヒで、水色がクラハ、赤がヒル、緑がジュン、黄色がサツ、白がリフね!」
俺は、黒いの? クロヒ? へぇ。なかなかカッコいいじゃん?
自分の名前がもらえたのが嬉しかったのか、クロヒは思わず、笑顔を見せる。
『クロヒ殿、なかなかいい顔をされるのですね』
『何だ? 文句でもあんのか? ヒル』
『クロヒ殿に呼ばれると、くすぐったいですね』
ちくいち、うぜぇ!
「良い? 今から皆は、私の使い魔であって、各属性の、守神として、それぞれの持ち場についてもらう。それで、いつか私がいなくなって、魔法使いが減ってきたら、君たちの力をあげて。詳しいことは、ここに書いておく。それじゃあ、私はこれで」
『ちょ、ちょっと待ってください! どう言うことですか! あなたは主人なのですよね? それで、守神とはなんですか? 力って一体何の事ですか!』
慌てた様子で、ジュンがそう叫んだ。
確かにな。急にそんなことを言われても、見当がつかない。
「はあ。ここにも書いてあるし、その辺の事は、記憶を辿れば分かるはず。皆に入れてある記憶は……あ、ごめん。私の記憶を6等分して、それぞれに入れてあるから、皆で協力して探しだしてね!」
『『『『『『は?』』』』』』
意気投合。全員が揃いも揃って、は? と言って、反抗的な態度を示した。
「えーと、もう反抗期?」
反抗期? いや、そうじゃなくて、こんなよく分からん奴と、協力って、無理でしょう!?




