魔物退治
毎日投稿してきましたが、これからは、週末に投稿になると思います。
???
「ミレイさーん!」
ん? 副ギルド長? 何か、急用かな?
「あ、はい! どうしました?」
「魔物が現れましたっ! 西の町です!」
「分かりました!」
あれから、私は副ギルド長に様々なことを教えてもらった。この国が、今どんな問題を抱えているのか。お金の使い方や、その他必要なこと。
まずこの国の一番の課題は、魔物が突然襲ってくること。数年前から、そう言う事件が多くなってきたらしい。確か、5年前だったはず。
中学でこの前まで剣道をやっていたお陰で、戦闘は出来る。アニメなどで必死に覚えたテクも使える。となれば、先頭に駆り出されるのだ。それも、Sランクとして。
深鈴たちは、馬に乗って町へと向かった。
「この先の、町ですか?」
「あ、はい! この先の小さな町に、数十頭の影狼が出現したそうです」
数十頭の……この数なら、いけるか。
Sランク4人、Aランク10人。大丈夫。女神様から、もうひとつ、貰っていたものもあったから。
転生と言えば、やっぱり転生特典と勇者だ。勇者では無かったけど、転生特典はなんと、刀と光上級魔法だった。
「町へいったら、Aランクは住人の救助! Sランクは、魔物を食い止める!」
「「「はっ!」」」
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「……あーあ、深鈴さん目的見失ってない? 大丈夫かなぁ」
ライルの方も、何か順調に進んでるし? 特に、あのクロヒっての。守神はめんどいんだよな。神の権限だけじゃ、どうにもならないもん。ついこの間は、ライルについて教えろとか? 偉そうにしやがって。お前に関係無いって!
「……あ、そうだ! 深鈴さんが、全く目的を達成しようとしないなら、無理矢理させてしまえば良いんだ!」
ライルと、深鈴を……人間がいない世界レイリムに、転移させてやろう……ケケケ
「けけけけ!!!」
独り言で、盛り上がっている女神テイメを、影で見つめる姿があった。
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027
「ライルー?」
ダンダンダン
「ライルってばー!」
ダンダンダンダンダンダン
「あさ! 起きて!」
……んん? もー、朝からうるさいな。まだ眠いんだっての……
「レミス、分かったから叩かないで」
その言葉を聞いて、ようやくドアを叩く音がやんだ。
「ライル、今日はまた街の見学だよ! 早く起きないと置いてくからね!」
……はぁ。まだ着替えてないけど、とりあえず顔だけでも見せておくか。昨日は大分変な顔をしてたって、クロヒ言ってたもんな。もしかしたら、心配かけてるかもしれない。
ライルは、部屋着のまま部屋のドアを開けた。
「もう少しで行くから、先にいってて! ね!」
「……」
「どうしたの?」
レミスの顔はみるみるうちに赤くなっていく。
「あわわわわわっ、なな、なんでもっ! は、早く来てね」
「うん」
俺なんかした? 変な顔してたかな? 笑顔で行こうと思って、笑っていただけだと思うんだけど……
『はっ、まぁ、その格好と髪型と顔じゃあ、落ちない奴はいないじゃろう』
……どう言うこと? そんなに俺の顔汚い?
『そう言うことじゃない』
「なな、何でライルってば! 昨日と全然違う! ……どうして、あんなに可愛いの!?」




