クロヒは、モノホンの神様らしい。
読んでいただきありがとうございます!(*`・ω・)ゞ!
012
結局、あの後は特に何もなく、
『おぉ! ライル! 属性が三つか! パパより多いぞ!』
『まぁ! これは凄いわ!』
と言う、興奮と、期待に満ちた両親の言葉が頭に叩き込まれるだけだった。
そして、その期待に押し潰されそうになりながら、グダグダ帰宅。
はぁ。凄いって言われても、あんまし実感わかないんだよなぁ。
だって、凄い主人公だったら、全属性持ってるとか普通でしょ? 最初はさ、三つもあんじゃん!! 俺すげー! とか思ってたけど、良く考えればそんなこと無いよな。
と、自問自答しながら自室に戻る。―――正確には、父親に抱っこされながらベビーベットに。
はぁ。俺は、この世界でも、平凡に暮らすのか……
このあと、反抗期になって、スレて、短気って言われて……どうせ、同じ人生辿るなら、あのまま、天国……にいきたかったなー。
……
でも、今の方がいいか。だって、暖かい家があって、家族がいるんだもんな。クロヒもいるし、今の俺は全然平凡なんかじゃないのか。
『お前のう……何を勘違いしとるんじゃ? ここじゃ、属性が1つあるだけでも、天才と言われるほどなんだぞ?』
……え? 1つで、天才?
『何を、グダグダやっとるんじゃ! メガティブ思考じゃ、地獄に落ちるぞ!』
え、いや、それは良くわからないけど……確かに、メガティブじゃダメだよな! 俺は俺でいなきゃ!!
単純に考えれば、幸せが溢れているって言うのに、何を考えていたんだろうな。前世の常識なんて、関係無いもんな!
きっと、ライルは今日の長旅で、疲れていたのだろう。少し顔色が悪い気がしなくもない。
ありがとう、クロヒ。お前がいなかったら、俺はずっとドン底に居ただろうな。
『おうよ! 俺は、お前の守神じゃからのう!』
……喋り方は直した方がいいと思うぞ?
『それに、俺は、この世界に一人しかいない、闇の守神だからな! お前を平凡などと言わせんぞ!』
へー。一人しかいな……え?
ええええぇぇぇぇぇぇ!?
一人しかいないの? 守神? え、俺はその守神の主人なの? 2歳にして?
『おぉ? 知らずに俺としゃべっていたのかのう? バカじゃなぁ』
普通知らねーよ。2歳じゃ。
『ま、もっと強うなりたかったら、練習するんだ! 6歳までにな! 俺は、そろそろ、魔力が切れるでな。休ませてもらうぞ』
魔力切れ? え、ちょっと待って! 守神でも、魔力切れんの!?
『……』
早速寝たの?
もっと強くなりたかったら、練習をしろって……どうやって、魔法を出すか俺、知らないぞ!!
俺はどうすれば……?
薄暗いベビーベットに、一人残されるライルだった。
ありがとうございました!(*^▽^)/★*☆♪