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ぬえむべあーる 15  私の好きなものは何でしょう?

 こんにちは! 今回は苦手克服を目指して標準語のテンション高い女の子の口調で書きます!


 「※」の合図で始めますよ! せーのっ


 ※


 はい、ここから標準語のテンション高い女の子の口調を意識して書くからね!

 というのも、実は私、標準語でのテンションが上がったときの女の子の口調がわからないの。だって、生まれも育ちも関西なんだもん! 

 それでね、それぞれに方言があることは知ってたの。だって小学校中学年のときに方言の勉強したんだもん。だけど、標準語の存在は知らなかったの。まさか、標準語があるなんて思わなかったわ……。

 まぁそれはあまり関係ないんだけど、普段から標準語を使わない私は標準語でのテンションの上げ方がわからないの。

 だから練習よ! これから私の好きな「あるもの」について語るね!

 フフフフフ、答えを言うまでにわかる人がいたらすごいと思うわよ!


 私が好きなあるものはね、本当にすごいんだよ! つい最近までは「ハッ、あんなのが何の役に立つっていうのよ。時々おまけのように偶然手に入ってしまったときなんて、捨てようか残しておこうかすっごく悩むんだからね! しかも結局捨てられなくて邪魔になるだけなんだから!」って思ってたんだけどね、最近あまりにも学校から配られるプリントの量に耐えかねて、思い切って100円均一で買って使ってみたの! じゃぁビックリよ! 驚くほどに役立つの!

 そのときの私の心は「え、嘘でしょ!? こんなのがこんなに役に立つなんて……。今まで侮っていたようね、やるじゃない! うわぁ、本当にこれすごい! 何て役に立つの!? 今までこれを邪魔者扱いしていた自分が恥ずかしいわ」よ。本当に今まで厄介者扱いしていた自分が恥ずかしくなったの。

 でね、好きなものはとことん好きだと直接言いたい上に、宣伝したくなる性格の私は、あるものに向かって賞賛の言葉を贈ったわ。

「本当にやるわね、本当にすごい! お見事よ、天晴れよ! 素晴らしい、ワンダフォー!」みたいな感じでね。

 それでね、階段で偶然すれ違った友達に宣伝したの。

「あ! ○○ちゃん! ねぇねぇ、聞いて! 私ね、最近△△にはまってるの! 本当にすごいんだよ! 一回使ってみて! 度肝抜かれるんだから!」

 全力で、すれ違いきる前に頑張って言ったんだけどね、相手の反応は少し悲しかったわ。

 変なものを見るかのような目で

「へ? そんなのにはまってるの? へー、ふーん、よかったね」

 少し冷たすぎるセリフだけど、確かこんな感じだったわ。いや、もうちょっと優しかったかしら?

 でもとにかく悲しかったからもっと宣伝したの。

「本当なんだって! 使ってみたら、え、嘘でしょ!? って驚いたんだから!」

 頑張ったけどやっぱりわかってくれなかったわ……。

 で、次はね、別の学校の人と遊んだときにね、言ってみたの。

「あのね、聞いて! 私ね、最近△△にはまってるの!」

 すると何言ってるの? という雰囲気で

「へ? ふ、ふーん、それはまた変な趣味をお持ちで……」

 大体こんな事を言われたの。本当に変な者を見るような感じだったわ。でも私は二度も同じ失敗は繰り返さないわ! こんかいは次の言葉も用意してたのよ!

「だってだって、たかが、針金なのよ!? おそらく10cmくらいの。あれがあんなに役に立つなんて、全然考えたこともなかったんだもん!」

 すると、こう言われたの。

「△△をこんなに熱く語る人を初めて見たわ」

 何となく次のセリフが思いつかなくなる発言だったわ。でも諦めなかったの!

「だって、本当に役に立つんだもん! ビックリするんだからね!」


 さて、もうそろそろあるものについてわかった人がいるんじゃないかしら?

 え、まだわからない? じゃぁもう一つエピソードよ!


 あれはクラスの友達に纏め上げたプリントの束を自慢げに見せたときだったの。

「ねぇねぇ、見て見て! すっごくまとまってるでしょ! △△万歳よ!」

 大体こんな感じで宣伝してみたの! じゃぁその友達は驚いていたわ。

「え? え、これは……やりすぎでしょ。なんか形が変形してるよ」

 私は△△を信用してすごくたくさんのプリントをまとめていたの。プリントの束は1cmくらいあったわ。そして△△は変形していたの。でも、それでもプリントを立派にまとめていたのよ!

「えへへ〜、すごいでしょ! 10cmの針金がこんな大仕事よ!」

 でも納得がいかないようだったの。

「いや、でもおかしいよ。もっとノートに張るとか分けるとかしようよ。変形してるじゃない」

 確かに、確かに私もそのときの△△の形には拭い去れない不安があったわ。でも、どうしても限界に挑戦している△△をそのままにしておきたかったの。

「でも、限界に挑戦してるんだからこのままでいくわ! だってしっかりまとまってるじゃない!」

 そういって紙の束を手に持ってゆすって、その△△の技術を見せたの。

 そのとき、変形するほど頑張っていた△△はゆすった拍子にとんでいっちゃった。驚いた私は思わず紙の束を手放してしまって、下でバラバラになってしまったわ。

 私は思わず笑ってしまったわ。だって、雰囲気が面白かったんだもん! クラスの友達はほら〜、と言って笑っていたわ。

 そして最後に私は△△の弁護をしたの。

「でもね、10cmのクネクネ曲がっているだけの針金が、まさかこんなに役に立つとは思ってなかったでしょ? 取れちゃったけど、いい仕事してたよね」

 そんな感じで話しているとチャイムが鳴って先生が来たの。それでそのときは終わったわ。


 結構うろ覚えだから変なとこが多いかも知れないけど、大体こんなことが起こったの。

 さて、今度こそみんなあるもの、または△△の正体がわかったかしら?

 答えは、この話の最後に謝るのと一緒に書くわ!

 その前に挨拶よ!


 え〜、皆さん! 読んでいただいて有り難うございました! 標準語でテンションは上がっていたでしょうか? なんというか自信がないです……。だって、標準語を話したり使うと、必ず営業スマイルのときに使うような高い声が出て来るんだもん。まだまだ使いこなせてないよね。でも、まぁこれから慣れればいいよね!


 では、ここまで付き合っていただいて本当に有り難うございました!


 最後に、紙を見事にまとめてくれるクリップ、すごい! 本当にすごい! 今まで役立たず扱いしてごめんね!


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