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真夏の扉  作者: D.E.A.T.H.
1/3

第一話 一匹狼


「ぐばっ…俺が負けた…だと〜〜〜!!?」


ばったりと倒れる男。

この男はこの学園の番長だった男だ。


「チクショオオ!!一年坊ごときに負けるとは…カクッ」


そうしてその番長は倒れた。



倒したのは転入してきた一年の男らしい。

なんともありがちな展開だが。



「おめー、強いんだってな?」

「あぁ?誰だよ!?」

「おれぁー、テルっつーもんだ。よろしくな。」


金髪の男が、その番長を倒したツンツンヘアーの男に話しかける。


「“よろしく”だぁ?なんでお前と“よろしく”しなきゃなんねーんだよ!?」

「いいだろー!?どうせお前、仲間いないんだろ?」

「俺は仲間とかを持たない主義なんだッ」


ツンツンヘアーの男はそう言って何処かへ行ってしまった。


「なんだよ!?一匹狼気取りかァ!?ウゼェーー…」



ツンツンヘアーの彼の名は邪道じゃどう佐上邪道さがみじゃどうだ。



テルの言うとおり“一匹狼”を気取る彼は学校をフけ、自宅へ帰ろうと下駄箱に寄った。


靴が無い。

手紙が置いてある。


「ったく…めんどくせー…」


そう言って、手紙を読む。

もちろん、現番長の邪道への挑戦状だ。


「“体育館裏”へ来い…だぁ…?ふりぃんだよ」

と呟きながらしぶしぶ体育館裏へ。



「待ってたぜ、ジャドーくん」

「靴はここだよ〜」

二人の男が靴と“鉄パイプ”を持ちながら立っていた。

邪道はため息を一旦つき、


「俺はさっさと帰りたいんだ。番長になりてぇなら肩書きはやるからよ。」

そう言って手を出す。

靴を返してもらおうとしているのだ。


「俺達はお前の肩書きなんてどーでもいいんだよ!」

「そうだ、お前が気に食わないんだ!」

そう言って男の一人は靴を地面に放り投げ、ツバをかけた。


「テメ…」

邪道はキレる。

拳を振り上げ殴りかかった。



鉄パイプなど、邪道の前では木の棒同然。

二人の男はボコボコにされ、ピカピカの“彼らの靴”で邪道は自宅へ帰った。



「…鍵忘れた…チッ…」


邪道は公園のベンチでダラーっと母親が帰ってくるのを待っていた。

邪道は学校ではあんな不良少年だが、母親には感謝を持って生きていた。


ウトウトしてきた。


そのまま邪道はベンチで眠ってしまった。



「復讐してやるよ…ジャドーくん…ヒッヒッヒ」

「おらああ!!!」


ゴンッ!!!!


バシッ!!!!


邪道が目を覚ました頃は時既に遅し。


「いてぇ!!!やめろっ!!!」

「やめてやるか!!!おらおら!!!」


ゴン!!


ゴン!!!


バシッ!!


「…ふぅ…ってアレ?」

「どうした?」

「おおおお…おい、これって死んでるんじゃ…」

「ええええ…うわあああ!!!!逃げろおおおお!!!」


邪道は死んだ。

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