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~プロローグ~
もうすぐ秋も終わり、冬の風が混じって吹き付ける11月の中旬。
そこに一人の少年が一生懸命勇気をだして一人の可愛い女の子に告白をしていた。
『ごめんなさい』
俺こと馬場恋士は目の前の女の子に深々と頭を下げられた。
『…い、いいっていいって!むしろこんなこと、突然呼び出した俺が悪いんだから…』
俺は今も深々と頭を下げている女の子に平静を装いながらしどろもどろしていた。
振られた。振られてしまった女の子に……。
しかもただの女の子じゃなく美少女にだ。髪は黒髪、身長160前半で端正で整った顔立ち。こんな美少女に振られてしまったら立ち直りたくても俺は無理だ。
と、心の中でため息をついていると、
昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。
『あ、あのチャイムが鳴ったのでこれで失礼します』
チャイムがなるやいなや、美少女の女の子はそそくさと教室に戻っていった……。