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第125話 監視者・真形態戦――世界が試す“存在の解答”

黒い翼が広がり、

六つの輪が融合して一つの巨大な光輪となる。


監視者は静かに告げた。


「存在審査、最終段階へ移行。」


空間そのものが戦場となり、

大地はなく、天空もなく、

ただ“概念の層”が波打つ。


リアが息を呑む。


「空間情報が……折り畳まれてる……!」


ラウル「折り畳むって何だよ!!」


リア

「つまり……逃げ場がない!!」


監視者の輪が振動し、

巨大な光の刃が生まれる。


「未来否定――《未然断》。」


セリア「来る!!」


光の刃が五人を一斉に薙いだ。


普通の攻撃ではない。


未来そのものを断ち切る攻撃。


ラウルが叫ぶ。


「何だよこれぇ!!

動く前に“動けねぇ未来”が押し寄せてくる!!」


リア「この攻撃、

“避けようとした未来”を切断してくるんです!!」


セリア「避けた未来をやられるって……反則でしょ!!」


ミナは震えながら叫ぶ。


「カイル……っ!!」


だが。


カイルは一歩も動かない。


未来が断たれようが、

断たれる前提で動こうが、

関係ない。


カイルの声が響く。


「未来なんて読んでない。」


監視者が硬直する。


セリア、リア、ラウル、ミナまでもが息を呑む。


カイルは剣を肩に担ぎながら続けた。


「俺は“今”で戦う。

未来を断とうが関係ない。」


監視者の攻撃が軌道を乱した。


リアが震え声で言う。


「……本当に……未来予測を使ってないんだ……

だから未来否定に対応できてる……」


ミナは胸を押さえ、涙を滲ませる。


セリアは震え笑いながら呟く。


「……もう……

化け物の領域じゃない……?」


カイルは一瞬だけ微笑んだ。


**「来いよ、監視者。


未来を断っても俺は止まらない。」**


監視者の光輪が激しく回転し、

空間がひき裂かれる。


◆本体との第一交錯


監視者「――ならば、存在を断つ。」


黒い翼が振り下ろされ、

空間そのものが消失する。


落下も浮遊もない。

ただ“消える”。


ミナ「消える……っ!?」


リア「存在断絶……!

触れたら最後、

“なかったことになる”……!」


セリアは叫びながらカイルに並ぶ。


「なら並んで斬ればいいだけよ!!」


カイル「……無茶するな。」


セリア「無茶じゃないわ!

私の存在理由は――

“あなたの隣で戦いたいから”よ!!」


その言葉が、光輪を一瞬だけ止めた。


カイルは苦笑した。


「……でかいこと言ったな。」


セリアは頬を染めた。


監視者の翼が再び振り下ろされる。


二人は同時に踏み込む。


剣の軌跡が二重の光帯となり、

監視者の片翼を切り裂いた。


監視者が初めて声を荒げる。


「存在の力が……揺らいだ……!?」


セリアは息を切らしながら笑う。


「……やった……

少しは並べた……?」


カイル

「半歩くらいな。」


セリア

「……十分よ。」


◆リアの解析が戦いに介入する


リアが術式を最大展開する。


魔術式が空間全体に広がり、

監視者の動きを“遅延”させた。


ラウル「リア!今の……!」


リア

「存在情報を書き換えて……

監視者の反応速度を“人間並みに”調整しました!!」


セリア「そんなことできるの!?」


リア「ここ“概念空間”です!

私の領域です!!」


監視者が苛立ちの声を出す。


**「存在改竄……


許可されていない。」**


ラウルが前に出る。


拳を鳴らしながら笑う。


「許可なんかいるかよ!!

今は俺が“ここにいる理由”を殴る時間だ!!」


彼の拳が監視者の翼を砕く。


◆ミナ、ついに“守護の核”として覚醒


戦闘の衝撃でミナが押し倒されかける。


その瞬間、胸元の光が強く輝いた。


リアが驚愕する。


「ミナさん……これは……

“開放者”の本来の力じゃない……

これは“核”……

存在を守る結界……!」


ミナの周囲に淡い青の球体が展開され、

仲間全員を包むように広がる。


ミナは涙を拭いながら言う。


「私……もう道具じゃない。

守りたいの……

この未来を……!」


塔が揺れた。


監視者が明らかに焦りを見せる。


**「開放者、適性変動……!


“危険因子”から……“未来因子”へ変化……!?」**


ミナの力が塔の解析を狂わせていた。


監視者の声が震える。


**「特異点……開放者……剣士……


このままでは……塔の選別意図が……

“上書き”される……!!」**


カイルは剣を構え直した。


**「上書きされるのは――


お前のほうだ。」**


塔全体が震え、

監視者が最後の構えを取る。


◆監視者の最終攻撃発動


監視者

「存在否認――《零識界》。」


空間が消滅した。


色も質量も、温度も音も、

すべてが“ゼロ”に戻る。


リア「だめ!!

これ……全消去攻撃!!!」


ミナの結界が限界で軋む。


ラウルが歯を食いしばる。


セリアが剣を握り直す。


その中心で、カイルは一歩前に出た。


「ここにいる理由を見せる。」


剣がゆっくりと上がる。


監視者の消滅攻撃が迫る。


ミナが叫ぶ。


「カイル!!!!」


カイルの瞳が静かに光った。


「俺の存在を――否定させない。」


光と闇が衝突した。


塔全体に轟音が走り、

階層が軋むように震えた。


そして――


戦いはクライマックスへ。


──第126話へ続く

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