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第45話 尚美ファッション誌をつくる

いつも読んでいただいてありがとうございます。



それでは、、はじまり、、、はじまり、、、


1903年5月のある日


日帝大医学部


”尚美”

昨年の日本人初のノーベル医学賞受賞の騒ぎがやっと一段落した、、私と上杉先生と城島先生は次の新薬について協議をしていた。それは結核の治療薬ストレプトマイシンだ、、これは1944年にアメリカ合衆国の生化学者ワクスマンという人物が放線菌ほうせんきん、地中などでカビのような糸を伸ばして生活している細菌から作り出した薬だ。ペニシリンと同じく菌から作りだす薬だと私は説明した、、放線菌は、土の中で生活していて。1gの土の中に約100万個も存在していて、いろいろな放線菌がある事を話した


いわゆる「土のにおい」、この土の独特の香りは放線菌によるものだと説明し竹林や落ち葉が積もってできた場所に多く生息していると説明した。


この放線菌ほうせんきんを培養してその養濾液から抽出した成分を培養した結核菌に反応させるといったぺニシリンと同じ作業だ。地道だが答えがわかっているのだその放線菌ほうせんきんのどれかに効能があるからだ。


ペニシリンを開発した薬学部2号棟の研究室は新しい看板ストレプトマイシン開発室となりペニシリンで儲けた五条商会から潤沢な資金が寄付された。それをつかい東京近郊や山奥までいろいろな放線菌ほうせんきんを集めてきては培養して研究をはじめたのである。



”尚美”

フフフフ、やっと、ファッションと街のはやりの情報を載せたオシャレな女性雑誌”NAOMI”を発行することができた、銀座のビルの4階にこの春女学校を卒業したあのやんちゃなファッション系インフルエンサーの中でもさらに過激な、尚美コピー人間が、、数人入社した、、それと大手出版社の編集に関わる女性達みんな粗雑に扱われていた。そんな女性達に声をかけ引き抜いた、、、みんな男性社会に辟易していたのである、そうして女性向け月刊誌”NAOMI”これはレディースブランド”NAOMI”と当然連携している、、


まだファッションモデルなんて概念はない、、だが尚美予備軍であるインフルエンサーが大勢いた、、彼女達から容姿端麗な子をスカウトしてモデルのバイトで洋服や小物そしてかわいい下着ヤブラジャーをモデルに着せ、、がんがん私は攻めた、、生理品もPR、、


あとは美味しい洋食屋の紹介や商店街や名所案内それに人気の芝居役者や歌舞伎役者の写真と近況情報、、未来と変わらない内容だ。


それだけじゃない、、、銀座の街角のイケメン男子に声をかけ専用の写真館で写真を撮り毎月数人載せて人気投票するのよ、、そう言ったら、、元大手編集部にいた、、山田まつこさんが、、「イ、ケ、メ、ン」とはなんですか?、、と聞いてきた。


私は「いけてるメンズ、、いい、、かっこいい男子だよ!、、絶対女子の流行語ではやらせるのよ、、”イケメン”、、かっこいいメンズよ、、」


「それと連載小説よ、それも恋愛ものよ、恋愛漫画もいいかも、、フフフ」


「いい、、きわどいところまで責めるのよ、、手を握るのは当たり前、、チュウ~はありよ、後はその先、、ウ~ン、、まだ早いか、、そこはボカそう~」


またしても山田まつこさんが「あの~、、誰が書くのでしょうか」


「ネタは大丈夫、、たっぷりあるは、、そうねちょっと文章を書くのがうまい人を何人か紹介してよ、、大まかなあらすじを渡すから、、一番うまい人を専属にするわ。」


そう言うと尚美は、、未来の恋愛小説や韓ドラを完璧にパックた、、これでもか~というくらい、、、財閥令嬢と貧しい好青年との格差恋愛、不治の病の青年と少女の純愛などなど、、人妻と青年の禁断の愛、、ウ~ンこれは攻めすぎだやめよう、、、もう少し先の時代だ、、


月刊誌”NAOMI”はこうして内容が決まり発売された、、、、売れた、、こんなとっぴもない本が売れた、、この時代に娯楽はすくないさらに女性達はもっと

娯楽がないのだ、、これはそこを刺激した、、、、増版に増版だ、、


そして調子にのった尚美は新薬開発で忙しい城島先生をつかまえ、、「ねぇ~城島先生、、、お願いがあるの~、、聞いてくれる、、、、」


そんな事を言われれば絶対に断れない、城島先生、、「はい、、なんでもまかせてください」と一言


尚美が家からもってきた化粧水から洗顔剤、シャンプーからリンスそして化粧品全般を入れた箱を渡され「同じ効能の製品を作ってちょうだい」と、、、それを見てガ~ン、と青くなる城島先生、、、、箱をもちしばらく固まってしまったのである。




”結城”

おかげさまで五条商会も海外売り上げが伸びて国内の大手企業として認められた。、渋沢先生の尽力がなければここまで大きくなることはなかっただろう、帝国ホテルで名だたる財閥系に会社や大手企業があつまり国からの大事な連絡があった、、、そうだ戦争に向けた拠出金の依頼や軍関係の移動や軍事関連製品の在庫を増やしておくように指示があり、その他徴兵に関する法案が近く国会で決まるからといった連絡があった、、その大事な話が終了した後、軍の代表で来ていた 陸軍の参謀本部の人に自己紹介をして挨拶をした、、


そして姉さんから頼まれて作っている鉄カブトと防弾チョキの5万人分の無料お試し品の話しをした。、、その参謀本部の人は話しのわかる方でその用途が防弾で兵士の命を救うとすぐ理解してくれた。


そしてこちらが支給を希望する師団に連絡を取ってくれることになった。、、俺は準備ができたらまた連絡します、と言って名刺を渡し、お名前を聞いた。


「陸軍参謀本部、、課長の阿部中佐です」と言った、、はて?、、はてはて?どこかで聞いたことが、、、と思ったが挨拶をして別れた。


玄関に向かって歩いていたら俺を待っていたんだろう、、あの財閥、〇菱商会の関係者が近寄ってきた、、、そして脅すように「最近なんかお宅の会社だいぶ派手に稼いでらっしゃいますよね~丸の内にあれだけの土地を買ってどうするんですか~、、、ビルはあんなにちっこいのに~」


俺はすぐわかった、あ~未来の〇菱地所だ~連中も知っているんだろ~ここに東京駅ができ発展することを、、それで、、丸の内の大家と言われるようになったのか、、まあだいぶ、軍とか国とかつきあいがいっぱいあるからな~ うらでは何しいるんだか、、


俺はとぼけて「え~あんな、、何にもないところじゃないですか~、、土地を持ってちゃダメなんですか~」


相手はにや~と笑い、、「どうぞ~お好きに、、ただあの辺ガラが悪いやつらもいますので注意しただけですよ~それでは、、」と意味深な言い方で帰っていった。


あちゃ~嫌な予感がするぜ、、絶対嫌がらせにくるな~、、あ~どうしようかと思いながら帰った。


2~3日後、、朝、、会社で仕事をしていたら、、受付の女の子が、「社長、受付に、、〇菱商会の方と怪しい人が10人ほど来ています」、、と震えてやってきた。


ヤバイ、もう連れてきやがった、、、俺は仕方なく受付に行くとこの間のにやけた〇菱商会の偉いやつと、土建屋風の強面の連中が10人ほど睨みをきかしてこっちを見てた、、、俺は「いったい何の用ですか!」と聞くと相手は「ここの土地を売ってほしいんですよ、すでに両隣りはうちが買ったんですがね~

あとここを手に入れるとちょうどいい広さになるんですよ~、、お願いしますよ、、言い値で買いますので、、」とにやけた顔して言ってきた。


俺は「断ったらどうするんですか~」と聞いたら、、強面の兄さん達が、、、さらに怖い顔で前にずずず~と出て来た、、、




そこへ、、鼻歌を歌って、ルン♪~ルン~と姉さんが玄関から入ってきて、、「結城いたの~、お願いが~あるの、、聞いてくれる、、」と空気も読めずに

話してきた。、、、、姉さんを二度見、、三度見、、四度見をする土建屋風の強面の兄さん達、、、そのリーダーが満面の笑顔で姿勢を正し”姐さん、お疲れさまです。”と言うとその子分全員が綺麗に直立不動して45度に頭を下げ”お疲れ様です。姐さん”と声をそろえて挨拶をした、、、


「あれ~、、あんた達、確か、、あ~あ~あの日、、代官山から帰ってきた日に、、龍ちゃん家に、いたいた、、ドスにサインしたお兄さんじゃないの~何してんの~」



「いや~、、あの~姐さんはどうして、ここに、」と恐る恐る聞くリーダー、


「えっ、、ここは、、私の弟の会社だよ~あんた達こそ、、何してんの~」と姉が聞くと



「ガ、ガガ~ン、こ、こ、、ここは姐さんの、えっ、本当に姐さんの弟さんの会社でしたか~」



「そっだよ~なんか弟に用事があるの~」




「な、、な、にも用事は、、ありません、、、すんません、姐さん、、失礼いたします、あっ、、弟さん、本当にすんません、後の事は我々に任せてください、」と必死の笑顔で俺にそう言うと、そのお兄さんは〇菱商会のお偉い担当者を犯罪人のように外に引きずりだし取り囲んでシメタ、、とんでもなくシメて脅していた。、、、、〇菱商事は二度と来ることはなかった。




そうだった、、俺は忘れていた、姉さんは






関東最大の任侠組織、祭りの露天商の集団や的屋集団、博徒や土建屋などの荒くれども達総数28団体総勢約12000名をまとめる藤堂組親分のお姉さまだった






つづく、、、、、



土曜日と日曜日の投稿は休みます。


月曜日の投稿をお楽しみにしてください。

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