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第44話 日本人ノーベル医学賞を受賞

いつも読んでいただいてありがとうございます。



それでは、、はじまり、、、はじまり、、、


1902年6月のある日

英国ロンドン大学医学部講堂


国際外科学科

日帝大医学部第二外科上杉教授と薬物学助教授城島洋介がステージに立っていた。


ペニシリンについての開発内容や効能や効果など多様にわたる治験結果にもとずいた説明をして最後の言葉となった。


「この薬ペニシリンはこのように病気の原因となる細菌を殺す薬です。これで多くの細菌感染の患者を救いたいと思います。以上、ご清聴頂きありがとうございました。」


去年の国際外科学会と同じく盛大なスタンディングオベーション


世界中の外科医が驚愕したこれがあれば肺炎や梅毒、、原因が分からなかった敗血症などの解説、臓器の炎症、、急性の気管支炎、細菌による炎症が治るのだ、、、


もう誰も日本人をサルと呼ぶような医師はいなかった、、どうしてもその薬を国に持って帰り治療したい患者が大勢いるからだ、、、二人は長期保存が可能な粉末結晶のペニシリンのバイエル瓶をたくさん持って来ていた。それを希望する医師達に使用方法が記載された用紙を渡して治験をお願いしてその内容を報告してほしいとお願いした。 ほぼ会場にいた医師全員がおとなしく並んでバイエル瓶をもらって帰っていった。


そして全員に薬の注文先、、五条商会の連絡先を渡したのである。



外人医師の控室、、


ノーベル医学賞を選考できる医師2名、前年の中村教授の論文を握り潰した奴ら

英国医師アダムズ.ブランドンと仏蘭西医師エストレ.アラン


英国医師アダムズ.ブランドン

ペニシリンのバイエル瓶をじ~と見ながら「おいアランこれ~どう思う、、、何やっても治せなかった感染症や肺炎がこれで治っちまうなんて、、、、」


仏蘭西医師エストレ.アラン

同じくバイエル瓶をじ~と見ながら「本当ですよ~こんなもん世紀の大発見ですよ、、ただのサルまねがうまい奴らと思ってましたが、、、血圧を下げる薬といい、、このペニシリンといい、いったいどうしたんだろ~、、、これはもう協力しないと、、なんせ血圧を下げる薬も五条商会このペニシリンも五条商会なんですから、、連中に頭を下げないと売ってくれませんよ、、、、五条商会からお願いもきてたじゃないですか、、上杉先生と城島先生のノーベル賞への推薦をお願いします、、って、、、、他の先生にもそんな手紙が来ているみたいですよ。」


英国医師アダムズ.ブランドン

「そうだよな~、、こりゃ~細菌感染症の治療に革命をもたらしたよ。これから世界中で無数の命が救われるんじゃないか、、あ~あ俺もこんな発見してみたかったな~これは絶対にノーベル医学賞もんだよ、、これ以上の発見はないぜ~、、なんか日本人がすごく見えてきた。うちの若い奴らを日帝大医学部に留学させるかな~、、この作り方を勉強させにいかせようかな、、、どこ泊っているんだっけさっそくお願いに行こうっと、、、」


彼らは母国へ帰ると早速ペニシリンを治験で使用した、、梅毒患者が完治したり、あきらめていた肺炎患者が1週間ほどで元気になったり炎症関係の治療では考えれない効果がでた、、、医師みんなが同じことを考えた、、”これは夢のような治療薬だ!”


さっそく世界中の医師は上杉先生には治験報告をいれた、”素晴らしい薬だ、、もう治療をあきらめていた患者が完治した”、、と


1902年10月

スウェーデンでノーベル賞の発表が行われた、、ノーベル医学賞に日帝大医学部の上杉医師と城島医師が受賞した、、、このニュースは日本中を駆け巡った、、そして各地で提灯行列がでてその偉業をお祝いしたのである。 日本人が西洋人に対し自慢できるほどの成果を出したからだ、


そして二人は皇居において最高の名誉である勲一等旭日大綬章 (くんいっとう きょくじつだいじゅしょう)を受勲したのである


これは功績内容の重要性及び影響の大きさ、その者の果たした責任の大きさ等について国は最大に評価してくれたのである。




1902年7月のある日

横浜フェリス女学院を、今年の春卒業した日野明子


面接に私は受かった、、語学の達者な結城社長が3人一組で面接して一人一人に希望語学で志望動機や経歴を聞いてくる。、、私の組の人達は緊張してたのかうまく答えられなかった。私は英語が得意という事でやりたい事や自分の夢について聞いてきた、、周りに外人さんが多いのでヒアリングは得意だったすぐに私はもっと大きな世界を見てみたいお茶くみなんかはしたくないとはっきりと得意の英語で話した。、、結城社長は笑ってくれた。



大勢が入社面接を受けていた全員の面接が終わるとすぐに独逸語と仏蘭西語と英語の合格者を発表した、、私は英語で合格したのである、、、


語学で落ちた人には五条商会の他の部署、、ジ〇ポーの輸出販売部や血圧計販売部、、医薬品販売部について後日面接するので希望者はまた受けてほしいと

いっていた世界中で商売をしているので多少でも語学力がある人は歓迎すると話していた、、、その後ほとんどの人がいろいろな部署で受かっていたのである。


私は英国のデービス・エドワード卿が経営している会社の日本人業者対応の通訳として派遣業務できている、、ここにくる日本人商会のいい所の大学をでている営業の社員その英語はとてもひどい、、これじゃ日本人はバカにされる、私は彼らが要望していることを正確にエドワード卿の会社の人に伝えた、、日本人の商会の人達はどの会社もびっくりしていた。、、、こんな若い日本人女性が英国人と対等に話して自分達のあいだにたち要望をつたえてくれるし、、相手の要望もわかりやすく教えてくれる、おなごでもこんなことができるのかここにくる日本人の社長さん達は、つかえない有名大学出身の若者より使える女性を見直したのである。



”結城”


すでに昨年から王子に製薬会社を立ち上げていた、、薬物学の城島先生から優秀な卒業生を何人も紹介してもらい、この時代でもできる範囲でクリーンルームや大型の培養器を何台も置いたり大型蒸留器で蒸留水や点滴用生理食塩水の販売、医薬品ではペニシリンの粉末結晶、、血圧を下げる薬、、解熱鎮痛剤もできた、、痛み止めのモルヒネのアンプル剤を製造して国内では代理店を通じて病院に販売していた。


血圧計や点滴器具、姉が使う医療器材すべて渋沢先生の知り合いの職人が会社を立ち上げ全てそこで作ってもらっていて販売を五条商会がやっている。


上杉先生と城島先生の学会発表後、、しばらくして世界中から注文が入ってきた、、すでにこうなる事は予想していたよ、、ず~とフル生産で在庫はしていた。



だが英国や欧州はどうしてもこの薬をほしがっているそこでペニシリンと血圧を下げる薬を英国でつくり欧州へ販売しよう計画している。そのタイミングはもう少しあとだ、、あの高橋是清閣下が英国に行くときだ、、日本が戦争を続けるために借金に行く史実では英国は中立国を理由にして貸すことはなかったがユダヤ人の実業家ヤコブ・ヘンリー・シフが尽力し戦費調達のために戦時外債を引き受けてくれたのだ。しかしそれでも足りなくて日本は大変な思いをするんだ、、


だから俺は英国政府や金を持っている実業家にこの話しをぶつけて戦時外債を引き出せたらと、、断られたっていいさ、、薬が定量しか来ないだけだ、、他の国に拠点をつくるだけだ、、


高橋閣下とは姉さんといしょっに昨年の皇居の晩餐会で会ってめちゃくちゃアピールしてきた。姉さんが一人で盛り上がサイン帳を持ち出しあんなにサインをねだれば誰だって覚えているよ~、、それだけじゃないよ、、著名人がいっぱいいたもんだから興奮しちゃってそれはもう大変、もちろん最初のページは「睦仁むつひと」陛下のサインに決まっているよ、、、、






1903年8月のある日

鴨緑江おうりょくこう


参謀本部作戦部所属 須田平吉大尉とその部下


ここ鴨緑江おうりょくこう古くより朝鮮半島・中国大陸・満洲の接点として重要な河川である、この河の向こう側はすでにロシア軍の支配地域である、

ここを渡らなければ満州にはいけない、そうだ最初の戦いはここで始まる、、我々は変装してこの河川と周囲の地形など 河口からず~と調査して正確な軍用地図を作っている、、河幅や深さなどここを渡河作戦するには舟艇が必用だ、、運搬を考えると分解式がいいだろう。それを川向うまで並べて舟艇橋を作る予定だ。すでに建造が始まっている、、他にも我々と同じ作戦部所属の間諜スパイが奉天やその周辺の軍用地図、、またそこまでの軍の侵攻ルートについて明細な地図を作製している。また満州のとんでもない道に合わせて一人で運べる小型の荷車や、あらゆる種類の軍用装備品を用途別に仕分けて手ごろな形の大きさの立方体に形をそろえて梱包する方法を考えている。そうすれば輸送も楽に運搬できるであろう、、


迅速に軍を移動させ意表をついた作戦を参謀本部は考えている。日本は開戦にそなえて万全の準備を整えていた。、、表面的には平和な日本を演じて実際には何年もかけ着々と臨戦態勢を整え近代史上最大の戦争に向けて動いていた。






つづく、、、、

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