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第34話 仕置き人尚美   

いつも読んでいただいてありがとうございます。



それでは、、はじまり、、はじまり、、


代官山での騒ぎで私と龍三親分に春ちゃん、いろいろ事情を聴かれたよ、、こっちは被害者だし、、親分は争いにはな~にも関わっていない。子分達の負傷は誰がやったか聞かれた。「決まってるでしょ、、あそこで若頭を殺害した片山一斉よ~!」と平気でうそを言った、、子分達もゴニョゴニョ言ってたけど連中に聞こえるように大声で「片山一斉が全てやりました!!」と三回も言ったら、、みごと口をそろえて「一斉が裏切りました。ケガをさせたのは一斉の奴です」、、と一致団結すばらしい、、フフフ 


片山一斉の義の心が子供を誘拐した淀川会を征伐したという事が事件の記録として残ったのである。


夕方私達3人は警察から解放されて神田神保町の本邸にもどってきたの、、、、若頭の大庭 丈一郎はじめ傘下の団体の代表者が祝い酒を持って来て大騒ぎなんてたっていつもいやがらせをしてくる、淀川会の連中とくに四天王のうち3名を倒したのだ、、ピストル3丁からバババババババ~ン撃ってくる弾を刀で弾いて子分たちをバッタバッタと30人も切り殺したことになっていた。  、、龍三親分と私は顔を見合わせ、、あれ?、、はて?、、と言いながら何の話しでしょうか?、、、あの~ピストルは1丁でパンパンパンの3発で子分は殺していません~それも14~5人で~すと言ったがだ~れも聞いていない。龍三のまだ10代の子分が眼をキラキラさせながら白鞘に入ったドスを持ってきて「サインを下さい、、、」とかわいい声で言ってきた、、私はそれを受け取り、、尚美♡マークを書いてやった。ピストルの弾をはじくような剣豪だと思われているのだから、ゲン担ぎだよ~それを見た他の子分、つがれる酒をグビグビ飲んでいたら、、いつのまにか目の前に山のよ~なドスが積まれていた、、、、、長い1日だった、、、




1901年4月のある日

チームくれない作戦会議(結城、尚美、上杉先生)


姉さんに刺客が送られたそれも大学構内だ、婦人科の原平蔵に俺達の企みがばれたと判断した、、あきらかに誰かが手引きをしたのだ。こんな広い構内で姉さんがどこをどう歩いているなんて医学部の人間じゃないとわからない、つまり奴だ原平蔵だ奴が姉の抹殺を金五郎に頼んだに違いない、、くそ~、、そうなればこちらも逆襲だ、、俺達にはいろいな資料がある、その中で森林太郎のやつを陸軍軍医学校の校長からひきづりおろしてやる。それだけでなく国民に奴のやらかしたことやアホぶりを全部ばらしてやる。どでかい「〇春砲」をぶっぱなすつもりだ。俺は選挙選で奴を貶めるためすでに独逸商人ヘルマン卿を通じて独逸にいるエリスと連絡を取ってあるものを手に入れた。エリスは実在の人だ、自分とエリスとの事を本に書いたのさ。1888年9月12日に森林太郎を訪ねて来日したのはわかっていた、それをもとにヘルマン卿に頼んで独逸大使館にいって入国審査の資料から住所がわかったのさ、、そして謝礼のお金と引き換えに奴が彼女に送った、、はずかし~ことがこれでもか~と書いた恋文を手に入れたのさ捨てられた女の恨みが書かれた手紙もあるぜ、、、とくに独逸から日本まで女の独り身でやってきたのに、、奴は会おうともせず弟達にけちくさい金を持たせて手切れ金だといって追い返した悲しい事実、この話は使えるぜ、、、、あとほかに、、引きずり落とすネタはないかな~と言ったら、


上杉先生が「そう言えば、前に脚気の事で内科の医師と話していました。確か脚気菌という細菌が原因だから一緒に研究しないかと、、でもその医師は兵士が食べてる米食が原因だと言っていました。」


そしたら姉さんが「そうだよ~今まで田舎の貧乏農家から徴兵された兵士達が、アワやひえなど五穀米でバランスのいい食事で健康な体だったのに朝昼晩に副食があまりなくて米ばかり食わせていれば誰だって脚気になっちまうよ~」と言った。そうしたら、、上杉先生はいきなり「それでは師匠は脚気の原因が分かっているのですか!!」といきなり食いついてきた、、


「そんなのあたりまえじゃない~未来からきてんだよ~、、」と尚美


上杉先生「え~それ~早く教えてくださいよ~、、みんな困っていたんですよ、、この前の日清戦争では脚気でいっぱい死んだんですから、、」


「まだ、、そん時はこの世界にいないよ~」と尚美


”結城”

二人の漫才を見ながら俺は閃いた。それだよ、、それそれ、、森林太郎は脚気を脚気菌という感染症だと思っていたんだ、、それで海軍が麦飯を導入したら脚気に罹患する患者がいなくなったにも関わらず頑固として科学的根拠がないと自分の細菌説を最後まで言い張っていたんだよ、、、本当に生まれがよくて頭がいい奴はプライドがバカ高いから、自分の間違いを絶対認めないのさそれでどれだけの兵隊さんが死んでいったことか、姉さんいい事を思いついたよ上杉先生も聞いてくれ、、そう言って俺は森林太郎を確実にしとめる方法を話し始めた。






”尚美”

いつもの様に手術室の休憩室で春ちゃんやみんなとお昼のお茶タイムをしていたら突然、皮膚科の看護婦鈴木ツタさんが手術場婦長の静さんの所にきて急に泣き出した、ツタさんは前は手術室の看護婦さんだった、静さんがツタさんどうしたのとやさしく聞いたら、先日皮膚科の病棟で職場の花見の会があったそうだ。そのとき去年やってきた二人の若手医師にからまれ、飲めない酒を無理やり飲まされて花見の会が終わるころはとんでもなく酔ってしまい、介抱するからと言われてそのまま二人にその手の旅館に連れ込まれて陵辱を受けたそうだ、朝になると彼らは「遊び、遊びだよ~、いいかいわかったかい大人の遊びだから」と言ってツタさんに少しばかりの金を渡して帰ってしまったそうだ


婦長の静さんは一緒になって泣きながらサリバン尚美先生、、どうかお願いします、、この子の恨みを、、恨みを晴らしてください。




(どうも手術場のみんなは尚美先生が、とんでもネェ~半グレ先生でヤクザも従えていて新聞沙汰になった代官山の一件もサリバン尚美先生だと知っているようだ。、、、、、その通りだが、、)





私は泣いているツタさんに静かに聞いた、、





「そいつらをどうしたら気がすむんだい、、」





彼女はその若手医師がつるつるの坊さんのような頭にして、、病棟のみんなのいる前で二人土下座して二度といたしませんと謝れば少し気が晴れると言った、、


フフフフ、、久しぶりに仕置き人尚美ができるわね、と ほくそ笑み、、二人の名前を聞いた、、


皮膚科伊藤栄吉25歳もう一人は橋本三郎25歳 二人とも実家は医者の家系、金も十分ありそうだ。





わたしは仕込みを考えた、、こいう荒業はどうも藤堂組ではあわない、、もともとが露天商だよ、客商売じゃないか、アメ屋の留吉が脅し文句、う~ん合わない露天商の人が人を脅すイメージがつかないわ、、やっぱり、、こういうことはマフィアだよ、、マフィアが市民を脅すこれは絵になる、場所はやっぱり、、横浜だよ、、夜の横浜、、海に怪しい倉庫、、いいわ~これよ~、、ドラム缶にコンクリートそうそう、「てめぇ~このまま魚のエサになるか~」キャ~これこれこのセリフ言ちゃおうかと思ったが、、





そんな面倒な事はしないよ医学部の講堂の裏に呼びつけてしめるだけだ、、、





私は横浜のベルナルド・アンドレに電話してこの復讐の話しをした、、彼は喜んで強面の部下を数名貸してくることになった。



当日、、皮膚科の二人の先生にはかわいい猫になった私が「少しお話があるので夕方講堂の裏に来てもらえますか、、、」と初心な女がドキドキしながら何か告白をするような演技で、、化けた、、猫



先生たちがやってくる前に約束した時間にフランス外人部隊がやってきた4~5人来るかなと思っていたら、話を聞いたイタリアのシチリア島からの出稼ぎ隊が応援で勝手についてきて総員15~6名の強面部隊になってしまった、、

「おいおい、、お前ら~いくら何でも多いだろ~、要人救出にいくフランス特殊部隊じゃないんだから、、なに~それ散弾銃じゃね~か、、え~みんなピストルもってきた~ナイフでいいんだよ~」、やりすぎだ~と思ったが、、、まぁどうせなら死ぬほどビックリさせてやろうと思った、、皆はジャンヌ、、ジャンヌの姉さんと言いながら笑顔でよってきた、、リーダーのポールと打ち合わせをした、、、みんなは建物の陰に隠れてもらい,あいづをしたら二人を取り囲み武器を見せながら怖い思いをさせる、、私が脅し文句を言い始めたら羽交い絞めをしてもらい、、外人部隊の一番の強面が頭の毛を持ってきた電動バリカンで反り上げ脱毛クリームをたっぷり塗り付けるという事になった、、、


外人部隊のメンバーをよく見たら梅毒で苦しんでいる姉の為、私を引っ張っていった弟がいたので名前を聞いたら”コルレオーネ”と言った、こいつだけちょっと軟弱そうなので隠れて見てなさいと言ったら私をジ~とみつめ涙目になってしまったヤバイ、ヤバイ、子どもを泣かしてしまうよ~と私は反省して、、


「それじゃ”コル”ちゃんは私の右腕として最初からそばに立っていて そ~よ、ちょっと腕を組んで、、そうそう、、そして、ナイフをここのベルトに刺して、、カッコいい、、それで睨みつけるのよ、、そうそう」


やっとコルレオーネは機嫌をなおした、どうも私の右腕という事が気に入ったようだ、、、あ~疲れた、、そして目の前にでかいゴザを広げて準備完了、、


外人部隊にもスタンバイしてもらった、、、、、


何も知らない二人の先生が向こうから笑顔で手を振って小走りでやってきた。



、、これから狼に食われる子羊のように、、、





私とみぎてには一生懸命怖い形相をした”コル”ちゃん、、、そして、、、そして私は仕置き人尚美の顔になった、、、、




次の日のお昼休み手術場でいつものように昼食あとのお茶を飲んでいたら皮膚科の看護婦鈴木ツタさんが喜んだ顔をしてやってきた。


サリバン先生ありがとうございます、、本当にありがとうございます、、あの二人朝の看護婦の病棟朝礼にピカピカの頭にしてみんなの前で土下座であやまってくれました、、、それと謝罪金として(1000万円)を用意してあるので実家の方に届けて両親にも謝罪すると言ってくれました。、、夢見たいです、、絶対二度としないのでサリバン先生にもよろしく言ってほしいといってました。


「そう~、、ちゃんと話せばわかる先生達でよかった、、また何かあれば言ってちょうだい、、」とお茶を飲みながら笑みを浮かべる尚美先生、、手術場の皆も喜んでいた、、、



(ただ、頭の中はサリバン尚美先生がどんな暴力を使って懲らしめたのかみんなが、とんでもない想像をしていた。)




それから、日帝大医学部の附属病院では一人、、、二人、、、四人、、とピカピカに丸坊主になる若い先生が増えてきた、、教授達はこれが若い先生達の流行かな~ぐらいしか思っていなかった。




この時代日本ではじめて男性から女性への酷いパワハラやセクハラがなくなった職場ができたのである、、、、








つづく、、、、、







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