第28話 尚美、最強の刀を手にいれる
いつも読んでいただいてありがとうございます。尚美がとんでない、刀を手にいれちゃいました。単独でも最強の姉なのに、、、、、
それでは、、はじまり、、はじまり、、、
尚美と結城の自宅、6月のある日
俺は姉さんに薬学部佐藤作治教授との接待の件について話していた。姉さんはカビからペニシリンの成分を抽出に成功したことは前に上杉先生と姉が城島先生の所にいって見せてもらっていた、その日の夕方は近くの飲み屋で祝杯もあげていた。、とりあえず第一歩だ、乾杯をして祝ったそうだ、、、その後に起きたことがこの佐藤教授にばれた件だまあ、、いずればれると思っていたが、、、、
それで俺は聞き出した事を話した、平蔵の派閥は16人の教授のうち2名は中立、外科3名がこちら、、11名が原平蔵の派閥といったら内科3名こちらだと姉は簡単に言ったどうしてそうも簡単にと思ったが、、そうなると6名が上杉派で8名が平蔵派そのうち1名が薬学部の作治だ。そうなると7VS7 中立2名いい感じに見えてきたが油断はできない、、やつらには関西最大の組織淀川会を率いる河田金五郎がバックにいる事を姉さんに話した、、、、姉さんはなにそれ、、笑ちゃう~、、と全くどうじなかった。しばらくはどくまんじゅう作戦はやめとくか、こちらの動きは知られたくない、、、出馬もぎりぎりまで来年春から夏にでも、、と思っていた。
そして姉さんは人生が変わるほどのものすごい夢を見たときの話しを始めた、、、、、、
1904年8月19日、、姉さんは旅順要塞を攻略する第三軍に同行していた夢で第一次旅順要塞総攻撃を実体験のように見て来たそうだ。手や足が飛ばされそれて次々運ばれてくる兵士や腹をさかれ臓器を押さえながら泣いている負傷兵をトリアージしたり、双眼鏡越しであるが砲弾が飛び交い機関銃でバタバタ死んでいく何千人もの兵士達を見てたそうだ、それに比べれば、ドスを振り回し関西弁で脅かすやくざなんかこれっぽちも怖くはないそうだ、、、そして急に思い出したように防弾チョッキを作ってくれ~と言ってきた。たくさんの部下を引き連れた、面倒見がよさそうな第一連隊長さんの亡霊がでてきて俺の右胸の乳首の下あたりを指でグリグリさし、そして左のへその横をグリグリさしてそこから血がでていたと詳しく言っていた、、俺はその部位を守る為、今考えている新しい金属の素材についてこの防弾チョッキに使えないかと思っていた。
それとヘルメットも作ってくれと言っていた,頭から血を流した兵隊をいっぱい見たそうだ、榴弾による、頭部損傷があまりにひどいから絶対つくってくれ~と頼んでいた、、え~それって何人ぶん必要なの~と聞いた、、「う~ん確か第三軍の、、第一次攻撃は、、、5、、5万そうだ5万人ぶん!!」
げ!、、いくらすんだよ、、あの~~50人ぶんじゃだめですか~と聞いたら 頭を叩かれた、、、それじゃ~思いきって500人と言ったら回し蹴りをされた、、、
しばらくして俺は渋沢先生から、川崎市にある小さな製鉄所を紹介してもらった。そして、そこの江崎満吉社長に会いにいった。、、、
有名店のまんじゅう、、毒はありません、、を土産で持参して伺った、、
俺は考えていた新しい金属について相談しにきた。それはステンレス鋼の製造だ、これは1910年頃に発明、実用化されたものだ、、これをこの社長に作ってもらおうときたのだ、なんといってもその含有成分がわかっているからさ、、、え、ヘルメットはどうするって、、それはもう少しお金ができたら江崎社長に頼むつもり、、、
(ステンレス鋼とは、鉄に一定量以上のクロムを含ませた腐食に対する耐性を持つ合金鋼である。規格などでは、クロム含有量が 10.5%以上、炭素含有量が 1.2% 以下の鋼と定義される。)コピペ
こいつの特性はさびにくい、これはこれから流し台やふろ場の材料なる、それに洋食器の製造を俺は考えている。あとは強度が高い、、姉のお願いした防弾チョッキの材料だ、それに耐熱性これからのエンジン開発には必要だ、、、、
この話を江崎社長に話した、、そしてステンレスの成分表を見ながら~う~んと言って頭をかきながら、、、「おもしろそうだ~ これはおもしろいよ~ぜひ作らせてくれ、、」俺はこの開発は日本を変えるかもしれないと言って開発費の足しにしてくれと用意してきた(500万円)を彼に渡した、、彼はびっくりした顔をして俺をみて、、立ち上がり頭を下げた。
9月のある日
6月にペニシリンの抽出には成功したがそれからすすまない、、一応成分を生理食塩水に溶かし10日程は安定するものはできたが、それを過ぎると効能がなくなる。長期安定にはやはり結晶化が必要だ、、それでもペニシリンいりの生理食塩水で腹腔内の洗浄や感染症の点滴では大活躍だ、、1週間を過ぎたものは廃棄して新しいものが毎週、薬学部から届けられた、、
ある日薬学部の城島洋介助教授から独逸で新しくできた薬品がどうしてもほしいと言ってきたこれは現状を打開する薬品だといっていた。
俺は独逸の薬品関係を扱う商社の支店長ナインハルト・フォン・ヘルマン卿を思い出した、、英国ぎらいで、、俺のピアノにもケチをつけていた、、
独逸語も堪能な俺は一応、自己紹介したが完全な差別主義、白人のみが人間だと思っている奴だ、、日本の国や陸軍などの大金が動くときだけ化けやがって、俺みたいなやつの試薬購入に話を聞いてくれるかわからない、、、、、、しばらく考えた、、たしか奴は、、サムライの刀や鎧に興味があったな、、
パーティーでも俺にどこで売っているのかしきりに聞いてきたことを、、思い出した、これだ!!と俺はひらめいた
休みで朝から暇そうにしていた姉さんに日本橋の骨董屋さんに行くけどどうする~と聞いたら、「いくいく~刀を見にいく~」といって急に盛り上がった、
そうだった、、歴女=刀剣女子だった、、、日本橋の有名な骨董屋さんにきた、店主とあれこれ話しをしていると、ヘルマン卿がこの店にきたそうだ、、そして1本のわざものの刀を何度も触りとてもほしがっていたそうだ。
そうだ、、それは名刀”村正”いくらかな~と見たら価格札がない、、、、げげげ、、と思い、、そ~と店主に聞いた、、、、あれ、、あれ、、あの”村正”御いくらですか~と聞いたら(2000万円)と答えた、、、、ドヒャ~と思ったが梅毒の治療薬でぼったくている俺達よりはましか~思い、、買うことにした、それは最近やっとつかまえたのさ、、米国最大の商社モーガン社のスケベ長男ダニエル日本支社長、、誰かから聞いたのか泣きながら頼みこんで来たよ、(5000万円)用意するから薬をくれ~と2週間分渡したのが3日前だが前金で(2000万円)をいただいた、、、どうせぼったくった金だ、、ペニシリンの為、、人種差別の独逸人ヘルマン卿の攻略するにはこれくらいの投資が必要だ。俺はその金を持って来ていた。
そして俺は言った、、「これ下さい、、」店主はひやかし客と思っていたので、、、はい~? なんですか?、、、と聞いてきた、、俺はもう一度 「これ下さい、、」と言った、、店主はまだ冷やかしと思い、、あの~~「2000万円」ですが~と聞いてきた、、、おれはバックから札束をだしてテーブルに次々積み上げた。
「あ、あ、ありがとう~ござい~ま~す。」と店主は歓喜の声をあげ、、小僧さんに早くお茶、、お茶だしてあげてちょうだい、、、あ、、お菓子もよ、、、と大変身した。
あれ~ねえさんは~と思い店内を見渡すと~奥のやたら奥の暗いところに飾っていた刀を見入っていた、、、、
”尚美がじ~と見ている刀”
儂はしばらくの間、眠りについていた。その前に覚えているのは儂は田原坂の激戦地で元会津藩士、、名は忘れた、反乱を起こした薩摩藩士討伐の為、政府軍の抜刀隊の一員でいた。この元会津藩士、警察官として第二の人生を送っておった、、ところがの薩摩藩士の抜刀攻撃で散々政府軍が切り殺された、、
農民の兵や町民あがりの兵では薩摩藩士の”チェストー~!”と絶叫で鬼のような形相で迫ってくるのだ、、たまらんじゃろう、、この元会津藩士は薩摩に恨みを持っていた弟は白虎隊で自決、、父と母も足でまといになるとういう事で鶴ヶ城には避難しないで自宅で自決した。多くの友も戦死した、国元も荒らされた、、、そうして薩摩軍の抜刀攻撃に対抗するため剣術に秀でた警察官を選抜して抜刀隊を編成した。そうだこいつは喜々としてここにやってきた。復讐の為、、、儂も力をかした、、どれだけ薩摩兵を殺したことか、、薩摩の剣技を極めた奴と両軍が見つめるな中、果し合いとなった。奴は”チェストー~”と最強の一撃を叩きこもうとした時、儂と会津藩士は一体となり刀の残像を残して相手とすれ違い刀身を鞘に収めた、、”逆袈裟切り”、、奴は一刀のもと地獄に送ってやった。、、それが伝説となった、儂らは薩摩兵から恐れられた、、儂が力を貸せば無敵だ、、と思っていたら、隠れていた狙撃兵10名が一斉射撃、、、奴は復讐を果たし満足した顔で死んだ。儂は刀に弾があたり先がだいぶかけてしまった。
そうだ思い出した、儂の名は片山 久安だ。実戦剣術が求められる戦国時代において「居合」を天下に認めさせた剣豪だぜ、天皇の御前で奥義「磯之波」を披露して「従五位下・伯耆守」に叙任された、この官位は当時大名格が与えられていた位なのだから、この奥義は天下一だ、「磯之波」を言葉で表すと「磯を打って速やかにその場を去り、本来住まいする地に平穏に暮らすことを隠した名」である。基本の型は、相手の攻撃をかわしつつ一撃をくらわせ、更に二の太刀でとどめを刺すという構成である。奥義「磯之波」は伝説の剣技だと言えるんだぜ、、そしてこれは、儂が打った無名の刀だ、そして寿命を終えた儂の魂は、、この刀に、、、、
儂を見つめているこのおなご、血の臭いがする、とんでもなく血の臭いがしている。儂はこの臭いで目を覚ました、、、血は儂に活力を与えてくる、、このおなごにつかってもらいたい、、儂は必死におなごにお願いした、、、、、
「ねえ~ねえ~おね~ちゃん、、おいらをかってくれよ、、おねがいだから、、、ねえ~てかっおくれよ~ おいらつよいんだぜ~~おうぎ、奥義だよ、、扇じゃないよ~すご~い奥義「磯之波」わかる~い,そ,の,は、、ていうんだよ、、いあいもす~ごいんだから~だれにもまけないよ~、かっておくれ~おねえ~ちゃん~を、ぜったいまもるからさ~かっておくれ~」
”まったく聞こえてない、どんかん尚美”
なんで、、この刀先が20cmほどないの、、欠けた所はカッターナイフよりは鋭角になって研いで鋭利にされてナイフの先のようになっていた、刃渡は50cmもないが脇差よりは少し長い、、きっと相当な修羅場をくぐってきたのはわかった、それは想像するだけでもわくわくする、ものすごくほしい、、値札を見た、(50万円)、、高い、、,(15万円)しかないどうしよう~、、、でもほしい~
”骨董屋の店主”
やっ~と札束を数え終えた、、久しぶりの上客だ~普通は1割や2割価格交渉はするぜ~ほんとうに言い値で買いやがった、、、、こんな客は大事にしないと、、と思っていたら、、奥でこの客の姉が、、、あ~あれは、、たしか西南戦争で伝説となった警察官、居合で無敵の剣技だったとか折れた刀は売りものにならないが、その強さと伝説を気にいって買取手直ししたが、、あんなに気に入ったならば大事にしてくれそうだ、、、
「あっ お客さんそこの、、お姉さん、、よろしければ、、、この”村正”を買って頂いたのでそれはおまけいたします。、、、、、」
”結城”
ねえさんが飛び上がって喜んでいた。さっそくその刀を手にしてニタ~と笑っていた。鞘から刀身を出してまたじ~とみていた、、、、なんかじじ~のうれしそうな声が聞こえるな~ピアノの一件いらい得体のしれないものに敏感になっていた俺である。
つづく、、、、、、、、
“尚美”
ねえ、ねえ、柄の握りの組みひもは替えてちょうだい そうね、、くれない色わかる、くれない色に替えて、、お金は払うから、え、サービス、、、やった!!