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第22話 尚美 ペニシリンついて薬学部と相談をする。



4月1日

”第二外科医局内”


”めちゃくちゃ怒っている医局長高橋勝次35歳第二外科エース医局の親分”


「てめ~なに言ってやがる。!!新人の医師がくそ生意気なこといってんじゃね~よ、そんな事が許されてると思っているのかよ!!なめてんじゃね~ぞ!!」とツバを飛ばし完全に切れた勝次。


”落ち着いたサリバン尚美医師”


「え~と、、あなた、、そう、あなた、ツバを飛ばしながら今わたしに汚い言葉をつかった。あなた お名前を聞かせてください。」


「え、かつじ、、なに かつじ、よく聞こえない、、高橋勝次、、え、医局長」(そ~と小声で教えてくれる前で小さくなっているインターン、まるぼうずで着物はかまの井上清君)


”超激熱、医局長高橋勝次35歳第二外科エース 医局の親分”

「そう~だ!!お~れ~はここの医局長の高橋!!~勝次だ!~~」




”ちょっと勝次をバカにしている。サリバン尚美医師”




高橋勝次にこれでもか~~と近づき1枚の雇用契約書を顔に近づける。

「は~い。勝次君、これを目ん玉広げてよ~~く見てくださいね。皆さんもよく聞いてくださいね~」


そういって化け猫になりかかっているサリバン尚美

”英国医師、クリストファ・サリバン尚美、彼女はこれから私にとって世界に名を残す大偉業の手伝いをしてもらう。その彼女が業務の為にだす条件は全部したがように 絶対にもう一度書くが絶対に彼女を怒らせるような事をしないように、もしこの内容をやぶるようなものがでたら処罰は~~~~~~~~~である。


第二外科教授 中村正忠、、自筆署名と拇印


「勝次君、いい、ここよ、、、ここよく見てね、、、この先処罰はなにも書いて無いのよね~~ここは私の腹ひとつできまるから覚えておいてね。」


「そうね~皆様、、、人は間違いもあるから3回まで許してあげるね、、覚えて、、、おい、かつじ~!!てめ~は、あと2回だぞ。しっかり覚えておけよ2回だぞ!!」


「あと皆様のわたしに対する返事がよければ1回たしてもいいわ、、、、そうね何かわたしが頼み事をした時なんかに、忖度して返事は”御意”そう”御意”と叫び一礼してね、べつにそんなに返事はいらないけど、忖度ってだいじよね~ウフフフ、、、、」


え!!上杉先生は別よ~決まっているじゃない私は上杉先生の助手よ忘れないでね、


「あ!! もう一つ忘れていたは上杉先生も同じ、いいみんな同じなんだから上杉先生を馬鹿にする様な奴は許さない、、一発アウトよ、かつじ!わかったか!みんなもよ、、いい私より厳しいからね、それと上杉先生にも忖度して”御意”よ必ず”御意”と挨拶しなさい私よりず~と大きい声でよ、、」


そう言って一礼して自己紹介を終える英国医師、クリストファ・サリバン尚美だった。




(中村教授を酔わせてサインをもらった書類である)詐欺師尚美


そのあと医局をあとに苦笑いしている上杉先生とサリバン尚美は附属病院につながる渡り廊下をあるいて手術場に挨拶にいくのである。




”第二外科医局の外の廊下”

通りすがりの先生たちが立ちどまっていた、部屋からは”御意!、御意、御意!、御意!、”と練習する医局員の声が響き渡っていた、、、、特に高橋勝次は人一倍高い声で連呼していた”御意!!”と、、、、



”手術室婦長さん、中島春子39歳”


さっき第二外科の上杉先生と今日から赴任してきた英国医師クリストファ・サリバン尚美先生が私たちのところまで来て挨拶をしていった。医局は男ばかりでむさくるしいので昼食はこちらでお弁当を食べさせてください。とお願いをしてきた。そしてこれはご挨拶といいながら木村屋のあんぱんをこんなにたくさんと、英国産のハンカチーフを人数分私達にプレゼントしてくれた。こんなに腰の低い先生は見たことがない、男ばかりのあの医局でボス猿の勝次にいやらしいことや、すごい暴言なんかいわれてすぐ辞めなければいいけど、とっても心配になりました。



(中島婦長さ~ん、それは大丈夫ですよ~化け猫がやっちまいましたから~)尚美パパ


せめて手術室の看護婦だけでもあの先生を守ってあげようとみんなでいってました。それにしてもこのあんぱん1人2ヶは配れるわネ おいしそ、、、あらこのハンカチーフもすてきじゃないきっとこれは高いものよ、、、、、と喜ぶOP室の看護婦たちだった。




”尚美”


手術室を見学させてもらった。2025年の手術室で育った私にはとてもがまんできる状況ではなかった。家の医院でもこれより何百倍もいい、明かりを取るため角部屋2面の壁は窓ガラスガがたくさん取付られていた。一応おおきなライトは天井にもついていた。問題は床だタイルばりでお風呂屋の床と同じ手術中にこぼれ出る血液を水で流してブラシでゴシゴシ洗い部屋の片隅には下水とつながったおおきな排水口がある。清潔も不潔ないトイレで手術をするものだ 夏になればあの排水口からは下水の臭いがただよってくるだけでなく害虫もわきだす。あ~それでハエ叩きがおいてあったのか、、ここが日本一の医療教育機関か~と思うとがっかりだ~



だけどあの中島婦長さんは聡明で頭も良さそうだ、こんな明治時代に看護婦をめざすような女性だ気丈な女性にちがいない早く他のスタッフとも打ち解けて家のつかえる手術機器を英国式とかなんとかごまかし彼女たちに操作を覚えてもらって私の手術の協力者になってもらおう。と考えていた尚美である。


そんなこんなで、お昼を手術場の休憩室でさっちゃんが作ってくれた卵焼きとサケの塩びき野菜のお浸しなど食べながら、OP室のスタッフとひさしぶりに女子トークでもりあがった。時代が変わっても内容はおなじウフフフフ、、、



”夕方、日帝大医学部薬学部前

これから合わないといけない先生がいる。それは上杉先生と同期で若い頃からいつも勉学やつるんで遊んでいる一番の親友だそうだ、薬の開発に関して日帝大医学部で一番の知識をもっているそうだ、それが本当なら日本一の新薬開発者じゃないの~といって上杉先生に合わせてくれと頼んでいた。その名は城島洋介、私はこの名前だけきいて惚れそうになった、じいさんみたいな名前しかいない時代に”城”島”洋”介”名字も名前もど~ストライクだ~


上杉先生は私に言ってくれた、”彼には未来からきた事を正直に話して協力を仰いでみたらどうでしょうか”と言ってくれた。彼は尚美師匠と同じで、病気で子ども達が苦しみながら死んでいくことになにかいい薬ができないものかといつも考えています。あのペニシリンや正岡師匠の治療に使っているストレプトマイシン彼なら絶対開発できますよと自信をもっていってくれた。わたしはどうやってこの薬をこの時代につくれるか手順はわからないがヒントとなるレポートをもっている、医院に来てもらい説明したいと思っていた。薬学部の彼の研究室へと二人で向かった。





薬学部助教授室 城島洋介38歳 上杉先生と同い年大親友



今、目の前に親友の上杉と125年先の2025年から飛ばされてきたという五条尚美という理知的な女性が座っている女医だそうだ。俺は何の冗談だと思いながら話を聞いていた、彼女は弟さんと自身に起きたことを手短に話しカバンから片手サイズのガラス板をだし、私はそれを見た、、、、、、、、、、

驚愕した、何もしゃべられなかった。こんなもんが人が作れる時代がくるのか~と 彼女の顔を口を開けて見ていた、、、、私がすこし落ち着いてきたら 彼女は薬を作ってほしいとお願いをしてきた、自分達が未来で使っている薬でこの時代でもつくれる薬だそうだ、いろんな薬を作ってほしいと言っていたが詳しいことについては未来から一緒に飛ばされた医院にきてほしいと頼まれた。とくにペニシリンという抗生物質だそうだ、彼女は簡単に説明してくれた、抗生物質とは微生物が作った化学物質で病気の原因となる微生物を殺す作用を持つ薬です。42年後に世界で初めてみつかった抗生物質は青カビから発見されたペニシリンです。その効能は皮膚感染症、咽喉頭炎、急性気管支炎、肺炎、膀胱炎、淋菌感染症、子宮内感染、、、、


そして彼女は最後にはっきり言い切った。





「抗生物質は病気の原因となる細菌を殺す薬です。」




俺は思い出していた、上の娘が去年7歳で死んだ。風邪をこじらせ肺炎になってしまい高い熱をだしながら苦しんで死んでいった。



”お~とうさ~ん、いた~い、、からだが、いた~い、、たすけ~て、おと~さん”と言って息を引き取った、、、、



俺は手を握ることしかできなかった。、、、







それが治るというのだ、そんな夢のような薬があるという、、、、、



それが俺の左手に握られた、バイエル瓶という容器に入っている透明な液体で、、、



胸が突然熱くなった。


俺は立ち上がり彼女の前で言った。



「ゼッタイつくります。このペニシリンをぜったいにつくります。わたしがこの時代に絶対作ります。」と三度ぜったいを叫び尚美さんの両手をにぎった。



二人はビックリした顔で笑っていた、、、、、



そして俺たち3人は未来から飛ばされた医院へと向かった。









つづく、、、、、、、、





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