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第2話  タイムスリップ  その2

2回目の投稿になります。 



はじまり、、はじまり、、、


”結城”

俺の姉は現在28歳、つきあっている彼氏がいるのかよくわからないが見た目は女優の菜〇緒に似ている。身長も173cm、スリムボディで医師を辞めてもモデルでやっていけると思う。ただ残念なことに、しょぼい胸にとんでもなく気が強いメガネ女子である、命を預かる現場で適切な指示を出すわけだからこれくらいの気迫がないとやっていけないだろう。



2階の院長室に入ると、ここも職員さんがきれいにかたづけてくれていた。壁の書棚には百科事典や医療関係の書籍や歴史書などがずらりと並んでいて、書棚の引き出しを開けたら、いろいろな高級時計がたくさん、親父の時計コレクションできれいな化粧箱にそれぞれ入っていた。数えたら40個ほどあった。後は何冊かのバインダーを開くと明治時代の10円金貨や20円金貨、1円銀貨、昭和のお札や記念硬貨がけっこうな枚数が整理されていた。


「なにこれお宝発見みたい.」



「姉さんこれはネットオークションとか出したらけっこうな額になるかもね。日本より海外向けがいいかも」



親父の遺品整理のつもりで部屋に入ってみたが、意外と価値あるものが出てきて俺と姉はだいぶ興奮してきた。


「この部屋はこんなものかしら、こんどは母屋の父さんの部屋を調べましょ」と姉は急に張り切ってきた。普段の親父は母屋の1階の寝室で寝ているが、2階の部屋は趣味部屋と化していた。



8畳程の部屋に入ると、正面には100インチ以上はある大型スクリーンと最新のプロジェクターがあり部屋の各隅には縦長のスマートなスピーカーがセットされている。その壁に高そうなレコードプレィヤー、真空管が丸見えのアンプに、チュナー、CDプレイヤーにDVDプレイヤー、これまたいい音が聞けそうなでかいスピーカーがこれらに負けず挟むように置いてあった。


間違いなくシロウトが手をだすようものじゃない。脇の棚にはフォークやらロックやアイドルまで親父の若い頃のLPやらCDまで置いてあり、他には黒沢〇の時代劇ものや西部劇からディズニーアニメ ジャンルを問わず名作DVDがそろっていた。


母が亡くなってから、さびしさを紛らわすかのように熱中していたようである

   

”うん男のロマンである。”


「姉さんここはしばらくこのままにしておこうよ.」


「えー なんか売れば高そうなオーディオ機器のようにみえるけど、ほんとうにいいの?」



(娘よこの音響機器の良さをわかってくれ。)天国の父より



「ほらほら親父が悲しそうに、そこで見ていると思うからガレージのガラクタ見にいこうよ。」姉の腕をひっぱりながら2階からおりて母屋の前にあるガレージのシャッターをガラガラと開けた。


中には柱で区切られていたが4台分のスペースを持っていた。職員の車の事も考えていたんだろうが、車で通う人がいなかったので、そこには親父自慢の家にも給伝できるハイブリッドのTOYO●●のヴェル〇ァイ〇プラグインハイブリッドがどーんと主役のようにいすわっていてとなりには、俺が週末に趣味のキャンプで使っているジー〇社の4WDピックアップ「グ〇ディ〇ーター」荷台にはカワ〇キK●X250オフロードバイクを積んでいる。ここまではかっこいいのだが、そのとなりの内容に俺と姉はガンミしていた。



まず、少しサビはあるがレストアされているダ〇ハツの3輪軽トラック名前はわからない、あとホ〇ダのスーパー〇ブ50cc同じくホ〇ダのラッ〇ッタ50ccあとは親父が診療やちょい乗りで使っていたベス〇の125ccと母のママチャリそれと今じゃ見ることがない昭和家電 、脱水が手回しのローラがついた洗濯機ドアを開けると製氷室がむきだしの冷蔵庫、細長い丸い筒の先にホースがついた掃除機 室内アンテナがついた白黒TV。電気アイロン、足踏みミシンなどのガラクタが隅にまとめておいてあった。



いったいどこからもらってきたかといえば、ここに開業した頃からうちに通院していた、近所の一人暮らしの90歳くらいになる佐藤のおばあちゃんが亡くなリ親父は香典をもって自宅にご焼香にいったら、ずいぶん前に亡くなった旦那さんがつかっていた3輪軽トラックが目に入った。


そして親父は後じまいで戻ってきていた娘さんにだめもとで譲ってもらえないかと聞いたら、娘さんは歓喜した顔でどうぞ,どうぞのふたつ返事、ついでにこれもあれもよろしければと勧められ、3輪軽トラ以外の付録がついてきたという話である、娘さんは処分する費用が浮いてずいぶん喜んだだろう。



奥の棚には俺の趣味であるキャンプ道具がいろいろ、あと親父が中学くらいから電気関係が好きでその頃はまっていたアマチュア無線器が八重洲無線と書かれた段ボールにゴロゴロ入っている。携帯がない頃、スキーやドライブで使っていたのかハンディ無線も10台くらい箱に投げてあった。古い真空管ランプのラジオやアンプと電気関係の雑誌や専門書や封をきっていない鉱石組み立てラジオキットなど、マニアが喜びそうなものばかりなのかも知れない。


ガレージから外に出て俺はため息をつきながら。


「これは少し手入れして、使えそうなものはネットオークションにだしてみようか、車やバイクは動けばひょっとしたらとんでもない価格になるかも知れないよ。」


「そうよね、お父さんが目をつけたクルマなんだし、これって〇丁目の夕日の映画にでていたクルマと同じじゃないの」


そんな事をいいながらガレージの前で姉と値踏みをしながら細かいところを見ていたら、急にまわりが暗くなってきた。空を見上げると真っ黒な雲が渦をまいていた。


鼻にツーンとするようなイオン臭をまとった冷たい風が突然たたきつけるように吹いてきた。とっても立ってられず震えながら姉に抱きつきながら身をかがめた。


”何かとんでもない天変地異が起きている”


俺は心臓は音が聞こえる程脈打ち 鳥肌が全身にたっていた 髪の毛が考えられないほどさかだった。



ものすごい恐怖で頭が真っ白になり 気分が悪くなり胃の中身をぶちまけそうになった時 足元が大きく揺れて目の前が真っ白に光ったと思ったらバ~ンという 耳をつんざくごう音で俺の意識はとんでしまった。、、



  ”いったい何が起きたの!”


”尚美”

カラスがうるさいほど鳴いていた、この辺ではほとんどカラスなんていないのになんで?私はうるさいカラスの鳴き声で目を覚ました。起き上がって周りを見ると、家の周囲が雑林にかこまれて隣のビルやむかいのマンションがなくなっていた。普段の景色ではない、見あげると空が思い切り広くクルマの音や人の声いろいろな雑音がしなかった。


何かとんでもない事が起きてそのまま気をうしなってしまった。

時計を見ると1時間ほどたっている

私は脇で倒れている結城の肩を揺らし声をかけた。



「結城、起きて 起きてよ。」



結城が頭を横に振りながら起き上がった。

「大丈夫 どこかケガしてない。?」

「大丈夫だよ 少しめまいがするだけだから」

「姉さんいったいなにが起きたの、かみなりが落ちてきたのかな。」

「まわりを見てごらんなさいよ。ビックリするから.」

姉に言われて周りを見ると風景が一変していた。

「え~ 隣のビルがない!、道路もマンションも何もない!家の周りに何もない!」


家と医院の敷地をきれいに残しまわりには雑木林が茂っていた。

「ともかく 表通りに出て様子を見に行こうよ。」


俺と姉は母屋から医院をぬけて通りに向かった、雑木林を少しぬけると踏み固められた街道にでた。王子駅の方を見るとまばらな家のさきに街並みが見えて いつもの飛鳥山公園が見えた。近くにある家並みは時代劇に出てくるような古い家だった。



「結城、私たちがいる場所は前と同じよ、あれが飛鳥山だしあっちに見える線路はきっと京浜東北線そしてこの道は舗装されていないけど紀州通りだわ。」



「え~そうしたら俺たちは昔にいるってことかよ!」



俺が泣きそうに叫んだら、姉は少し考えながら周りを見てはっきりと俺に言い切った。





”そうよ、信じられないけど、私達はタイムスリップしたのよ”







つづく、、、、、












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