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第17話  結城劇場  その4




それでははじまり、はじまり、、、


”結城”


俺はドキドキしながら奴らの背をみている。テーブルで奴らの罵声を聞いていた時こころ中で何かがプッチンときれた。


怒りの感情がこれでもか~と湧き出した。あの脅しもスッカリ忘れていたが確か 俺が高校1年生のとき町の不良に絡まれてたら、姉さんが通りがかり助けてくれた時に言った言葉だ。本当にやくにたったぜと思いながら席にもどった


先生や商工会の人からはいったい何を言ってたんだと言われたが適当にごまかした。それで仕切り直しの乾杯をして話をもどした。


俺はこのジ〇ポーのフリント(発火石)とフリントホイール(回転するやすりドラム)との摩擦から発せられる火花によって引火着火する機構を 国際特許申請しようと思っていた。


そして各国の商社と契約してこれを日本のブランドとして世界中に売りまくりたいと話した。そしたら商工会の鎌田さんから1883年工業所有権の国際的保護を定めたパリ条約が締結され。ここで、国内外の発明者を平等に扱う原則や、同盟国内での出願日付の扱い等が定められた。という事を教えてくれた。隣りで聞いてた上司の佐藤さんがそれなら商工会で国際特許申請をやってくれる。という事になり全面協力を申し出てくれた。


そらりゃそうさ絶対あたりがくる馬に乗るものだ。まず英国だ、この国の喫煙者がすべてがターゲットだ絶対あたる数百万個が必要だこれからタバコを吸い出す人数も永遠続くから考えるとやめられないぜ、


そのために今日は販売代理店になりそうな人間とコネクションを取るつもりだ英国の次は仏蘭西、ドイツ、スペイン、オランダ、ベルギー、北欧など欧州各国そして、最後は大国である米国との販売網だ、これで富岡製糸場なんかの輸出品である生糸の何倍も外貨を稼いでやる。その為に今日に合わせた見本だからな、、、


話しを聞いた渋沢先生や商工会の人は片手にもってるこのオイルライターが5万個、10万個、100万個と必ず売れる未来が見えてきて興奮してきた。そりゃ~そうさタバコを吸っている自分が目の前にこればあれば絶対買うと思ったからさ。世界中の喫煙者も、、、、、、、、


突然、渋沢先生がいきなり立ち上がり商工会の佐藤さんに向かって、「佐藤!月曜日にこの製造に関われそうな全国の業者がどの位あるのか調べろ、、いいか全国だぞ、」といってグラスのアルコールを飲み干した。


”渋沢先生”

(フフフ、この間、結城が言うた通りじゃこれで家内工業の仕事が増える、そして収入も増える。こんなオイルライターなんぞ誰も思いつきもせんかった。

それに彫金するだけで儂もこっちがほしくなった。この彫金5ヶの売り物ができたら全部こうたる。これが”これくた~~”の気持ちだというとった。)



そしてそれが付加価値と、、それは値段がない、、、ブランドも、、




(それと血圧計は尚美に聞いてくれと言ってた、これは単体で売るものでなく

医療の技との組み合わせだというとった。この技が病を早く見つける事ができるというとったの~、、、尚美もおもしろいやつだ、、最初に儂がみてもらおうかな、、なんの病もなければいいが~、、


それから相談があるというとったの~なんでも、、、、


  ”ふ~り~らん~すの医師”になりたいと~~


なんでも、えらそ~にしている、おとこ先生に言うてみたいセ~リ~フがあるそうだ、、、、あのおなごに勝てる医師なぞおらんがな~




今回は渋沢先生が調べた原価はざっくりだか 無地で1円(20,000) 彫金が2円(40,000)いずれ大量生産すれば半分はさがるはずだ 定番の彫金を型打ちものにすればもっと下がる、俺は無地を3円(60,000)彫金6円(120,000)で売ろうと考えている。え~~高いだって、フフフフ、英国や欧州、米国の中流家庭ではこれ位ふかっけてやるさ、、世界中の中流に広まったら次に下級市民を相手に安くするのさそれが商売のセオリーさ、、、、         


ともかく今日コネクションが取れた、英国人の反応次第だと思った。


その頃パーティー会場の片隅では先ほどの裏社会のボス、”ベルナルド・アンドレ”が、仏蘭西の日本大使”シモン・ピェール”に叱られていた。


”ピエール” 「なに~失敗しただって、」


”アンドレ” 「申し訳ありません。」


”アンドレ”「日本人グループの中に我々と同類のような人間がいまして、、」




”ピエール” 

黄色いサルと騒ぎでも起こしてこのパーティーをぶっ潰せと指示したが失敗したか、、アンドレアがためらうほどのサルがいるって事か”デービス・エドワード卿”にサルの仕事を取られて腹いせでアンドレに頼んだが、、、



”ピエール”「あのピアノを弾いてるやつにでも、もう一回いちゃもんでもつけてなんとかしてこい~~」


”アンドレ”「わかりました。、、」



”結城”


みんなでこれからの段取りを話していたら急に、会場のBGMを弾いていたピアノの音が”バババ~ン”となった、俺はたまげて振り返るとピアノ演者が右腕を押さえさっきの仏蘭西人に絡まれていた。


そこにボーイさんなんかも駆けつけ騒ぎになり始めた。とっさに俺はやつの右手にもっているグラスに目がいった、グラス、、グラス,、、グラス、、、硝子体が動いた、、勝手にうごいた、、あのキズだ、、、あのときスーザンの家でピアノを弾いた時、そうだあの、、、、キズだ、、硝子でついたキズ、、


やっぱり今日だったんだ


俺はなにかすべてが今日につながっていくんじゃないかと思っていた、、、


スーザンの御先祖、写真、、、そしてピアノのキズ、、、だれかに、、


俺がそばに行くとボーイとやつらが取っ組みあいをしていた、””デービス・エドワード卿”は狼狽えており、、奥方は口に両手をあててみていた、、娘のサラ、、は、サラは、、そちらを見てないで、、、濡れたひとみで俺を見つめ両手をオッパイにあててた。 ムムム、やばそう、、


俺はちょうどボーイと取っ組み合いをしていた奴の後ろにいた、やつは”コノヤロー”とボーイに向かって、罵声あびせ右手をうしろに高くあげ持っていたグラスを投げようとしてた。



ボーイはピアノを背にしていた、、、、、、、、



すべてが終わった。奴らは他の客も手助けにはいり無頼者たちは外に投げ出された。


ひとりほくそ笑んでエドワード卿を見つめていた人が気になった。


演者が腕を押さえ執事につれていかれた。


”デービス・エドワード卿”が微妙な笑顔で、俺に近づき右手をだしてきた。


俺も右手をだして握手をしたが、彼は握手をした自分の右手をあとでハンカチで拭いていた。



俺はまにあった、、奴が投げる寸前に右手の前腕を掴みそのまま引き寄せ、バランスを崩したやつの足を払ってやったのさ、床に抑えつけてグラスを奪ったてわけだぜ!! それを”デービス・エドワード卿”が見ており握手になったわけだ


だけどパーティーは台無しさ、、まだ始まって4~50分、、BGMを弾く演者はいないし、この騒ぎでまわりはどっちらけだったよ


おれはピアノに近づいて前にキズがあった場所はピカ、ピカの艶がある少女の肌のままだった。


やさしくそこを手で撫でていたらピアノがブルブルと微妙に震えたような気がした。 


「こんどはこのまま綺麗に年齢を重ねていけよ。」と俺はささやいた。


俺は大学生の時に、スーザンのパパとママにピアノを弾いた事を思い出した。


そして先ほど演者が座っていた椅子に腰をかけた微妙にあたたかった、、


そして、、、そして、、、あの曲をゆ~くり弾き始め奏でた~~


~レット、、、 it ビ~


♪~When I ~ m~~~ in~~times of ~♪~

♪Mother ~~~~ comes ~~~♫~

♫~^^♫~~~

(^^♪♫~~~~~~~~

♫~僕が苦境に立たされている時♫~~

~~神聖なる母が現れ~♫~

~~格言を伝えてくれる

♫「あるがままになさい」と♫


♬~And in~~ h~~ of ~~~~♫

(^^♪Sh~~~~~~ right ~~~

♪~Sp~~~~ words of~~~~m

♪~そして僕が暗闇の中にいる時♫

♬~母が目の前に立ち♫

♪~格言を伝えてくれる~♪

♫「あるがままになさい」と♫

L~e~ it ~e~~, et ~~~ le~ it ~~be(^^♪

W~~er w~~rds of wi~~m(^^♪

L~^^~~e

♫~あるがままに、あるがままに、あるがままに♫~~

♫~格言を囁いてくれる(^^♪~

(^^♪「あるがままになさい」♫~~


(^^♪~~~^^あるがままに♫~~


♫~~あるがままに♫~~






会場の、、、、すべての、、、時間は止まった、、、、、







つづく、、、、、

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