第14話 番外編 尚美が見た夢 その2
いつも読んでいただいてありがとうございます。
それでは、、はじまり、、、はじまり、、、
”尚美 旅順戦場地のある日”
私は戦場がよく見える場所にたっていた。旅順要塞は各保塁をコンクリート、堡塁間には塹壕を掘って鉄条網を敷いた防御線を3重に渡って施設した近代要塞で、機関銃、大砲、地雷をもって防禦されており、第一回総攻撃は大損害を被り失敗する事を私は知っていた。
そして私は旅順港に向かって手を合わせた。そこには私が上から2番目に押している、お方、、、、広瀬 武夫少佐が静かに眠っている、、
(え、、俺2番目、、1番だれ? ねえねえ教えて、、、)広瀬
広瀬様は、第2回の閉塞作戦において閉塞船福井丸を指揮していたが敵駆逐艦の魚雷を受けてしまいました。撤退時に広瀬様は、自爆用の爆薬に点火するため船倉に行った部下の杉野孫七上等兵曹(この方は32番目の押し)がそのまま戻ってこないことに気付いたのです。広瀬様は杉野を助けるため一人沈み行く福井丸に戻り、船内を3度も捜索したが、彼の姿は見つからなかったのです。やむを得ず救命ボートに乗り移ろうとした直後、頭部にロシア軍砲弾の直撃を受け戦死したんです。ご年齢は35歳でした。
そして私は旅順港の先の沖の方に向かって手を振ったんです。秋山真之海軍中佐に向かって、私のことを双眼鏡で見てくれているようなので、、、、、、
(絶対!絶対!絶対! みえね~~~し)結城
秋山真之海軍中佐は、、ウフフ、私の、ウフフ、3番目の押しです。ウフフフ、
(え、俺、、広瀬に負けたの、ねえ、ほんとに、、負けたの)しつこい秋山
秋山様は連合艦隊司令長官東郷平八郎の下で作戦担当参謀となり、第1艦隊旗艦「三笠」に乗艦しております。ロシア海軍旅順艦隊撃滅と封鎖のためこの海の先にきているんです。
そして私が一番大っ嫌いな伊地知 幸介やろうが、この下の
乃木希典の下で第3軍参謀長を務めていやがる、チェ!、、、やつ、伊地知は作戦・指揮能力に欠けた無能者、旅順要塞攻撃において融通の利かない硬直した作戦指揮を行い、どれだけの兵隊さんが、機関銃の的になって泣きながら死んでいったと思うの、そしてなん~~~の役にもたたず 無能の作戦で死ななくてもいい屍をこの旅順要塞でこさえておきながらこの戦争が終わって日本に帰ると日露戦争の戦功により男爵~~~~~~な~に~~~絶対、ゼッ~タ~~イ許さない。
(泣きながら死んでいった兵隊さんの恨みを、恨みを、晴らしてあげます。) 仕置き人尚美
やくたたずは歴史からきえてもだいじょうぶ何も変わらないわ、ふふ、、、、
そして私はどうやってばれないように仕置きができるか考えて帰ろうとしたら遠くのほうから白い馬が将校を乗せて近づいてきた。護衛はだれも付けないで一人だった。私はその顔を見て体が震えた、、、どうしてこんなとこに、それは司令官・乃木希典閣下、、、私の、、わたしの、、ワタシノ、”1番押し”
私は急いでバックからサイン帳とマジックをだして準備し 声をかけてもらえるようにちょっとだけ進路妨害するような場所で、今まで誰にも見せたことがないような最高の直立不動で敬礼をした。そしてやってきた。
「パッカ、パッカ、パ、カ、パ、カ、、パ、、カ、、パ、、、、、」
乃木希典は私をさけて、すこしぼけた顔で鼻水をたらしながら通り過ぎた。
わたしは、”この!! ボケ~~~ジジィ~~~~!!”と足元にあった石をおもっきりけった。
それは閣下の馬の尻、にみごとにクリーンヒットして馬が驚いて前足をこれでもか~というぐらい高くあげて ヒヒィ~ヒ~ヒ~ンと鳴いた。
”””閣下はおもっい~きり落ちた。”””
尚美は人生でもっとも最高の100mダッーーーシューーーーした。おそらく日本の代表くらい、、、
”愛子”
私はお姉様の為、女学校のお友達4人をしもべにする為、あの大きなガラス板がある部屋につれていき椅子に座らせた、尚美お姉様が”さあ~みなさん、これから、とっ~ても~楽しいものが、あのガラス板に~映りますよ~~ よ~く見ていてくださいね。~ウフフフフ、、、”と催眠術のような言葉をお友達にかけて、みんながトロ~ンとした目になりその板を注目した、、、、、、、、
そして4人のお姉さまのしもべが増えた、、、、、、
それから4年、、、私たち5人は尚美お姉様から看護という知識をいろいろ教えていただき特にトリアージという知識は徹底的に教育された。
(トリアージは災害医療等で、大事故、大規模災害など多数の傷病者が発生した際の救命の順序を決めるため、標準化が図られて分類されている。最大効率を得るため一般的に直接治療に関与しない専任の医療従事者が行う)
そして私たちは尚美様をサポートするため チーム”くれないの乙女”と尚美様が命名してくれた。
(く、れない、、、どこかで聞いたな?)弟の結城
”旅順宿営地”
私たち”くれないの乙女”チームには いつも休憩時間になると遊びにくるかわいい瞳をした。川崎潤一君という15歳で軍馬の担当をしている少年兵が遊びに
くる、たぶん、おやつが目当てだと思うが、乙女チームはまるでかわいいペットのように世間をしらない彼をからかったりして歓迎した。彼の瞳はとてもきれいだった。
(尚美の瞳は、、、、うるせい!!)
ある日 彼が半分泣いた顔をしてきたよく見ると右目のまわりを大きく腫らして、ほかにも足をひきずり、右腕を押さえていた。口から血を流していた。
彼の後ろには、、、、いつも私達に悪態をつく山下少尉がいた。「お前らみたいな、男女がなにができるんだ、、いくさのじゃまじゃからうしろで黙ってみていろ!!」と言い放った。そして、そばで腰ぎんちゃくの酒井伍長が 私の顔にとつぜん汚いつば吐きかけた。
(ヤバイ、ヤバイ、すぐ謝りなさい山下さん、酒井さん)結城
私は顔についたそのつばをそのままに、、だまって奴らをみていた、、、、
私の強く握り締めた拳の指のすきまからはゆっくりと細い糸のように血がぽた、ぽた、ぽた、ぽた、ぽたと
旅順の地に染みをつくった。、、、、、
(あ~あ~お前はもうすでに死んでいる! 北〇の〇)結城
つづく、、、、