第11話 結城劇場 その1
いつも読んでいただいてありがとうございます。
それでは、、はじまり、、、はじまり、、、
”尚美”
朝6:00 スマホのタイマーで目を覚まし何度めかのチェックで愛ちゃんのベットに行った。もう二人は目を覚ましていてさっちゃんが上手に点滴バックを袖からだして愛ちゃんの着替えを手伝っていた。すでにベッドサイドモニターからきているコードは状態が良かったので夜のうちにはずしてあり、彼女の体にはおしっこの管とこの点滴だけである。
「おはよ~ 愛ちゃん具合はどう~」
「はい、だいぶ楽になりました。」
「じゃ おしっこの管も外すね、ちょっと横になって」
愛ちゃんが横になると私はそばにあったアルコールで手指消毒をして処置手袋
をはめた。そばにあった5ccの針なしシリンジの袋をパシ!と開けて中身を取り出すとフォレーの二股の一方弁の口に挿した中身を吸い出すとフォレーをズル
と引っ張りだした。
管と蓄尿バッグをもって汚物流しにいき尿の溜まっている量を確認したらバックのコックを開き中身をボタボタボタ~と捨てて、流しのレバーを押してジャ~~~と流した。 つながっているフォレーごと脇にある汚物入れに捨てた。手の甲に量をマジックで書き、その汚物入れの中身を見て、昨日からの処置でいっぱいだったので、、、、
じ~と見ながら一言
「うん、やつにやらせよ。」といって愛子ちゃんの所に戻った。
(またかよ、、おまえがやれ~!!!!)結城
私はガートル台を見つけてカラカラひっぱりながら傍によって掛けてあったバックを外してそっちに引っ掛けた。
「これに残っている分でやめようか、、」
「用をしたいときはこれを引っ張っていってね。」
普通の現代人だと点滴はもう1日から2日位かかるのに、この時代の人は薬づけになってないので、びっくりするぐらい薬の効果があるんだな~と思った。
二人はベットに並んで座ってじ~と私を見ていた。
私はなぜか、さっちゃんの事が気に入らなかった、、、、
昨日、カップラーメンを食べられた事もあるが、なぜかな~と思い彼女をよく見ると
胸が、、胸が、、、、、私より大きい
(そこか~~い)結城
「さっちゃんは何歳なの~」と私は聞いた。
「おらは、今年14歳になるべ、」
”ゲ、中2に負けた”
”チェ” と私は 舌打ちをした。
次に愛子ちゃんをよくみると昨日は診療で気がつかなかったが
さらに大きかった、さっちゃんの2倍はある、、、、、、、
「愛ちゃんは何歳なの~」
「はい、お姉さま 愛子は今年17歳になります。」
”なに~高2 にもまけた。”
”コンチクショ~~”
ふてくされる ブラック尚美である
「朝ごはんとなんか時間をつぶせるDVDでももってくるからちょっとまってて」
私はそういってイラ、としながらバタ。バタ、バタ、と母屋2階にある結城の部屋の扉を足でバ~ンと蹴りを入れて「おきろ!! 結城!! メシつくれ!!」と言ってもう1回バ~ンと蹴った。そして父の趣味の部屋にいってDVDコレクションをジ~ト見て、、、これ、これ、これよ。うふふふふと不気味な笑みをしてまた下に戻るとき、もう一度部屋の扉をバ~ンと蹴りをいれた。
点滴部屋にベットが4台設置されていて熱を出して脱水状態の患者に2~3時間かけて点滴をするのだが、幼稚園児や小学生の低学年などの患者はあばれて針を抜かないように母親が監視しながら添い寝をする。ほぼ全員のお母さんは数分でいびきをかいて爆睡する。(夜の看病疲れで)その為、この部屋には子供の気を引くためにアニメなどを見せる55インチの液晶モニターが天井からぶら下がっていた。
「ごめんね~~結城が朝ごはんの支度するからもう少しまっててね、そのかわりウフフフ、、お姉さんが~面白いものを~見せてあげるからビックリしないでね、ウフフ、、、、」
「あの上にある ガラス板を見ててね。ウフフフフ、」
二人はベットに並んでお互いの腕を組み、なにが起きるのか、小鹿のようにドキドキして魔女尚美をみていた。
(魔女じゃね~や)尚美 心の声
DVDをセットしてスタートボタンを押した。!!
それを見た、愛子と幸子の二人の時間と体はそこで止まってしまった。。。
そう二人は究極の禁断の果実”最高の娯楽”という麻薬にはまったのである。
そこに映っているのは2014年に世界中の子ども達が狂ったディ〇〇ー映画
”ア〇と〇〇女王”
♪♫あ〇の〇まで~♫ありのま〇で~
ひとり歌って踊る尚美がそこにいた。
この時から純情むくな明治の少女ふたりは令和の娯楽DVDという麻薬にはまりこの先も抜け出すことができないまま尚美にてなづけられていくのである。
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”結城”
あれから俺は渋沢先生といっしょに役場にいって、姉と俺の戸籍について無事届けを出す事ができ住民票も王子に作る事ができた。土地の所有についても無事、関係者や地主さんとも交渉がスムーズにいき、こうしてこの時代で生きて
行くための足場ができたのである。誰に聞かれても王子に住む日本人として証
ができたのである。
それで俺は会社、五条商事を立ち上げた。もちろん正式な書類を作成して主に貿易や国内販売、イベント、医薬品開発、医療機器販売、書籍販売、などなど
これから関わるだろう内容を業務として届けた。日本の企業王が全て保証してくれて銀行にも口座をつくり電話の手配もして会社の住所は自宅にしておいた
それで名刺も作り電話番号もいれて(もちろん外人向けと日本人向け)当然
姉貴も副社長にしてある。
それと俺は渋沢先生にお願いして、幸子ちゃんを家で引き取り家政婦さんのような仕事を頼んだ、身分は会社の社員にした。本人はビックリしていたが明治時代の女中見習いなんて給金なんかないのと同じである。俺は弟さんの話を聞いてしまい同情してしまったのだが、それで条件としてなまりだけは直してねといったら ”んだか”と言われ”んだ”と返した。
住込みでめし付きにDVD鑑賞付がついて月5円(10万位)本人はこれで仕送りができると喜んでいた。俺は”ドS女王尚美”のメシの支度と掃除、洗濯から解放され幸子ちゃんの10倍喜んだ。部屋は職員の休憩室をつかってもらい、自分の部屋なんかはじめてだといってとっても喜んでいた。愛子ちゃんとのたまり場になるのはすぐだった。
俺は渋沢先生といっしょに馬車にゆられて今日のパーティー会場にむかっている。俺がきているタキシードは大学時代に正式なセレモニーなんかに必要だからどこかで買わないといけないなと思っていたら
当時つきあっていたどこそかの貴族の流れをくむ、赤毛のデービス・スーザンというキュートな彼女がパパがいつも仕立てているお店が近くにあるからそこで買おうよ。私が見立ててあげると右腕を組んできて体をグリグリよせてきた。俺はラッキーと思いながら彼女といっしょにその店にいった。
そこはロンドンの由緒あるオーダーメイド高級紳士服店が集中しているとこで有名な「サヴィル・ロウ」通りという日本の背広の原語になった有名な通りだった。
そこのサヴィル・ロウで最も歴史のあるテイラーとして知られるHENRY POOLE & COというお店に彼女は喫茶店にでもはいるような気軽な感じで入っていった。
店員は彼女の事をよく知ってて、すぐに店長を呼びにいった。店長がやってくると彼女は「ジェームス、この人に合うタキシードをすぐに仕立ててよ。生地の一番いいやつよ。」といってすぐに採寸がはじまり、、、すべてが終わり会計になったら彼女はパパの会社につけといて、といって購入してくれた物だ。おれは10円?位もっていたので渡そうしたら、彼女は「いらないわよ。その10倍だし」といって、えへとかわいい舌をだしていた。
まあ、そんないわくつきのタキシードを着て会場につくと、執事に案内されて
渋沢先生といっしょにホストの商社の支店長に挨拶にいった。
俺は自己紹介をしようと順番を待ちホストの顔をよくみたら、、、、、
スーザンのご先祖、”デービス・エドワード卿”、、、、、
””あの~スーザンのご実家の額縁に入っていた写真の方ですよね~~””
つづく、、、、、、