わたしを怒らないで
私を怒らないで
理不尽に扱わないで
辛辣にならないで
怒る人自体が嫌
怒りの感情は嫌
怒る人は怖いから
だから誰も怒らないで
私を怒らないで
愚かな大人たち
頭のおかしいクレーマー
“なんで俺がこんな目に?”
“俺、そこまで悪かった?”
理不尽な怒りばかりを喰らってきた
それを“理不尽”なのが悪いのではなく
“怒る”ことが問題なのだと捉えるように
誰も彼に真っ当な怒り方をしなかったから
確かに俺は怒られるようなことをした
だからって怒鳴られてもいいものだろうか
強く言わなければ伝わらないこともある
でも、こんなにも融通が効かないものか
上司だからっていい気にならないで
客だからっていい気にならないで
だけどそんな叫びは通じない
“そういう世の中だから”
“甘え”は許さない
だって、私も許されていないのに
理不尽な怒りばかりを喰らってきた
それを“理不尽”なのが悪いのではなく
“怒る”ことが問題なのだと捉えるように
誰も彼に真っ当な怒り方をしなかったから
そして、やがては自分に対する全ての怒りを
拒むようになる 受け入れなくなっていく
冷静な怒りも燃える怒りも全部駄目
“自分が怒られる”ということ自体が、嫌
“不快な思いをされた方にお詫び申し上げます”
なにがどう悪かったのかなんて一切考えない
正しい怒り方をされてこなかったから、
正しい謝り方もわからないまま
いつかあなたも
あの子を理不尽に怒るようになるのだ
だって、誰も教えてくれなかった
誰も教えてくれなかったじゃないか
正しい怒り方を知らない
何のために“アンガー・コントロール”なんてものがあるのか、
誰も知らないし、知る気もないし、知りたくもない
だって、私も許されていないのに
私を怒らないで
理不尽に扱わないで
辛辣にならないで
怒る人自体が嫌
怒りの感情は嫌
怒る人は怖いから
だから誰も怒らないで
私を怒らないで




