【実録】なろうのアダルト広告 奮闘記
なろうのアダルト広告は、一向に改善されません。これまで、エッセイに書いたり、外部の機関に連絡したりして改善を訴えてきましたが、今回は、その経緯を整理してお伝えしたいと思います。
◇問題提起の最初のエッセイ
まずは、最初に2021年4月に投稿したエッセイをそのまま掲載します。
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【なろう画面に美少女たちがあられもない姿で出没する問題】
いつもパソコンでなろうを利用している。実は、すごく困っていることがある。次は何を読もうかなとのんびりとあらすじなどを読んでいるとすごくかわいい美少女たちが画面に出てくるのだ。幻覚じゃなくて、本当に。画面の右端に出没することが多いけれど、時々スクロールしたときに一番下に隠れていたりして、ドキッとする。
一番困るのは、突然、家族が部屋に入ってきた時だ。あわてて画面を隠したりして、なんとか乗り切っているのだけれど、絶対、いかがわしいものを見てたと勘違いされてる気がする。
これって、うちのパソコンだけの問題ですか。みなさんお困りじゃないですか。
けっこう、セクハラレベルの過激なポーズとか服装とかあって、目のやり場に困ってます。かなり若い方たちもなろうを利用してると思うんですけど、これって教育的にどうなんでしょう。女性差別とか女性蔑視に加担している気がして、いつも罪の意識を感じてます。なんとかならないものでしょうか。
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【多くの反響】
正直に打ち明けますと、皆さんに読んでもらうために、あえて少しショッキングなタイトルにしました。一種の「釣り」でしょうか。そのかいあってか、いくつかの感想をいただき、ポイントも三桁に達しました。共感して下さる方がいることが、とても心強く、アダルト広告を問題視しているのは自分だけではないことがわかりました。
◇運営とのやり取り
【運営への連絡】
いただいた感想を読んでいるうちに、運営に連絡するという方法があるということに気付かされました。意を決して、運営に連絡することにしました。投稿サイトの文化的意義や今後期待される社会的役割について述べ、アダルト広告を未成年者に表示されないようにすべきことや、初めてサイトにアクセスする人に与える印象という点においては、廃止すべきだと訴えました。2021年1月14日付けで送付しました。
【運営からの返答】
相当な準備をして挑んだ運営へのメッセージでしたが、返事は至って事務的で、つれないものでした。個人的に特定の広告を非表示にすることは可能だが、具体的に個別の広告を指摘してもらわないと対応できないという趣旨の返答でした。「いったいどの広告を不快に感じておられるのでしょうか」といった調子で、とりつく島がありません。
こっそりと心の中で「全部だよ」と毒づいてはみたものの、あまりの温度差に愕然としました。そもそも私個人が不快だから広告を非表示してほしいという論旨ではなく、社会に与える影響を考えるとアダルト広告は廃止すべきであるという論旨であったのに、問題が矮小化され、あたかも個人的な問題であるかのように、論点が巧妙にずらされているという印象でした。こんなにも一生懸命に訴えても何もわかってもらえないのかと深く失望いたしました。返答の全文を掲載したいところですが、公表は控えてほしいと記載されていたので、残念ながら掲載できません。
【その後】
その当時、画面に表示される広告の全部がアダルト広告だったので、個別の指摘はあきらめ、二度と運営に連絡することはありませんでした。しかし、どういうわけか、翌日くらいには、一時的にアダルト広告が表示されなくなりました。ほっとしたのもつかの間、数日でもとの状態に戻ってしまいました。
◇波紋
【アダルト広告を問題視するエッセイと感想が急増】
ほどなく、アダルト問題を取り上げたエッセイが、他の方々から投稿されるようになり、そのうちのいくつかのエッセイは、記録的な閲覧回数とポイント数を重ねていきました。ある方のエッセイに寄せられた感想は、200件ほどにのぼり、その大部分は、アダルト広告を問題視するものでした。その中には、学生や10代の方の感想もあって驚かされました。
【広告が原因でカクヨムに移籍する人もいる】
現在、そのエッセイは、長編に移行されていて、当時の感想は閲覧できませんが、新たな感想が書かれ始めています。その中には、アダルト広告が苦痛なので、カクヨムに活動の場を移したという方もいらっしゃいました。そちらでは、有料で広告表示をなくすことができるそうで、執筆の際のストレスがなくなったと語っているのが印象的でした。
◇マイページがリニューアル
マイページがリニューアルしたとき、とても奇妙な出来事がありました。そのことをこのエッセイに加筆したので、当時の原文のまま掲載します。
【マイページリニューアル時の追記】
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2022年5月24日、マイページのデザインがリニューアルされました。
せっかくなので、初めて活動報告を書いてみたり、ブックマークやお気に入りユーザを公開設定に直したりしました。そうすると広告が下の方に追いやられて、あまり見えなくなるので、いいと思ったのです。
そして、いよいよ一番右のプロフィール欄に来た時のことです。
まだ、何も記入していない作者のプロフィールのすぐ下に、横長の広告がありました。
何の冗談なのか「たまき22歳」という文字とともに人差し指を口にくわえるようなしぐさの若い女性の顔が描かれ、その横には水着すらほとんど見えないお尻のイラストが表示されていました。
さすがにその広告の真上に自分のプロフィールを記入する気にはなれず、もう書くのはやめました。
この時、もしかするとこれは、新手の嫌がらせかもしれないという疑念が、ふと脳裏をかすめたことを正直に告白いたします。
もはや、笑うしかないかも。
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【我慢して執筆する意義】
エッセイでは、面白おかしく書いていますが、運営の冷淡な対応に失望した後だったので、この広告の仕打ちは、本当に辛かったです。なろうの画面を開くと、またどんなアダルト広告に出くわすかわからず、不安でした。こんな屈辱的な思いを我慢してまで、なろうで執筆を続ける意義は、あるのだろうかと思い悩む日々でした。正直なところ、この悩みは現在も継続しており、アダルト広告が表示されないブログなどで執筆する方向で検討中です。
◇外部組織
【各種団体に連絡】
運営に連絡した際の回答から、アダルト広告を見直す気が全くないことは、わかっていたので、運営ではなくてもっと外側の世界に訴えることにしました。ちょうどこのころに、新聞広告に関する別のエッセイの調査で、国連女性機関の存在を知りました。さらに、その他にもいろいろな機関があることに気付かされました。これらの機関に意見を送付することが可能だと思い至り、内閣府、国連女性機関、政治政党などの各種団体、マスコミ等に連絡することにしました。なろうのアダルト広告が、利用者の嗜好や年齢に関係なく、未成年であっても表示されている実態とその改善の必要性を訴えました。もちろん、個別の返答はいただけませんから、どの組織がどのくらいの重さで受け止めてくれたのかは、こちらとしては、確認のしようがありません。でも、何か行動を起こさずにはいられませんでした。ただ、泣き寝入りして我慢するだけでは、何年たっても何も変わらないと思ったのです。
【広告は変わったか】
2022年10月28日現在、広告は少し変わったように見受けられます。まず、動く広告が各段に減りました。そして、卑猥な台詞に代わって、書籍のタイトルが表示される広告が見られるようになりました。
しかし、女性の裸や胸とヒップを極端に強調したイラストが完全になくなったわけではなく、横長の広告欄に合わせるように不自然に身体を折り曲げた女性の裸のイラストが現れることがあります。
以前よりは、少しマシになってきたという程度ですが、わずかでも改善が見られると、いつかはもっとよくなるかもしれないという希望が持てます。これからもあきらめずに、訴え続けていきたいと決意を新たにしたところです。
【ご要望・お問い合わせのススメ】
皆様もどうか、エッセイや感想を投稿するだけでなく、実社会の団体にメッセージを送ってください。ほとんどの団体のホームページには、「ご要望・お問い合わせ」フォームがあり、広く意見を募集しています。
◇2023年の追記
【早く消える広告もある】
2023年6月12日現在の感想です。広告は、次々と制作され、入れ替わりがあることは、承知していますが、エッセイの中で具体的に言及すると、なぜかその広告は、早急に消えることが多いような気がします。前述のマイページリニューアルの際の広告は、もう目にすることはなくなりました。
【覗き窓のように動く広告】
最近では、四角い広告欄を覗き窓のようにして、大きいイラストの一部を、まるで盗撮でもするかのごとく、カメラが滑らかにスライドするように見える広告が出現しました。凝りもせずに肌の露出の多いイラストです。少女ばかりでなく、少年の裸のイラストが現れることもあります。少女だけでなく少年の裸も出せば、ポリコレだとでも思っているのでしょうか。勘違いも甚だしいです。
【少年への性加害の配慮も必要】
大手芸能事務所の事件を受けて、少女のみでなく少年への性加害も社会問題として認識されるようになってきました。この問題を通して、男性にとっても性的被害は、けっして他人事ではないという認識が広まったように感じています。誰もが性的被害について、真摯に向き合うことができる時代になってきたのではないでしょうか。
【性被害を娯楽のように扱う広告は廃止すべきです】
性的な被害をまるで娯楽のように扱う広告に、異議を唱える人がもっと増えていいと思います。このサイトでは、まるで時代に逆行するかのように、アダルト広告が表示されており、とても残念な状況にあります。いつまでも放置せずに、早急に改善されることを強く望みます。
◇2024年1月の追記
正月も明けて、久しぶりにエッセイジャンルを拝読しました。プロデビューなさっている作家さんのエッセイに「小説家になろう」のことをSNSで触れたら、友達が減ったと書かれていました。広告のせいではないかと推察していらっしゃいました。名刺の裏に、小説家になろうのQRコードを印刷したことを後悔なさっているご様子でした。こんなに困っている人がいるのに、どうしてアダルト広告表示を続けるのでしょうか。
◇警告◇
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