番外編 イトウのイベント
1.前線
『頼む、そこで持ち堪えてくれ。ちょっと繭解くの時間かかるわ。』
『単独行動してきまーす☆(=゜ω゜)ノ』
「ぶち殺すぞお前ら…。」
私はチャットログを見て、落胆する。
「死ねやぁ!!」
びびった。
いきなり剣で切りかかってくる男がいた。
「たすけて。」
私は反射的にそう泣き言を言いながらも掌底からでる魔力ビームで相手を吹き飛ばす。
そのあとなんかビームを広げる感覚で相手を爆殺。
どっかの社長のスーツにでもついてそうな機能だ。
ところで私は、今戦火にさらされています。誰かたすけて。
そう、此処は戦場。ギルドの仲間のモスナさんとガイゼルとはそれぞれ離れ離れとなっております。
「俺のスコアになれぇ!!【暗黒撃】!」
「邪魔なんですよね〜。だから、死んで下さい!【衝撃波】ッ!」
…と、少し、派手な動きすぎたか、ならば、散らすしかあるまい。
「【魔砲】ッ!そして…。」
飛びかかってくる二人は、その攻撃スキルごと巨大なビームに焼き払われ…。
「【血飛沫の祭宴】ッ!」
その一声が、戦場にいる全ての人間を串刺しにした。
…ふー、危ない危ない。皆が粒子となるのを見届けてから、私はゆっくりと歩き出した。
「…ぉい。」
そこに、串刺しの巻き添えになったガイゼルが待ったをかける。
ん、なんだ?どうかしたか?ガイゼル。
「……下ろして…。」
「解除。」
指パッチンと一緒に言うと、最高に格好が良い。
っと、バサッと降りてきたガイゼル。レベル1721のそれなりに強い【機械戦闘兵】、二回進化済みの男。
ちなみに、さっきの『単独行動してきまーす☆(=゜ω゜)ノ』の発言者でもある。
「俺まで巻き添えにすること…。無かったんじゃない…?」
「寂しかったし。」
「えぇ…?」
そんなこんなで次の戦場へと着いた。ヒャッハーがいるのがその証。
「ヒャッハー!死ねぇ!【剛撃】ッ!」
「ハハハッ!八つ当たりに死んでもらうぞ!【衝撃波】ッ!」
「あのバケモノ一匹ならともかく、あんたら魔物に勝ちを譲る気は無いわ!【魔砲】!」
前衛の剣使いが【剛撃】で切り込み、そこに槍使いと術師が援護する。
まさに逃げ場などない、必殺の一撃だ…。
「【魔壁】。」
「こんなの防御する必要すら無し。」
カーン、と。
いとも呆気なく、その三撃は弾き飛ばされた。
「「「───………は?」」」
「【魔砲】。」
「ぐわぁぅ。」
一撃目を避けれずに剣使いは死亡した。
「カール!くそッ!【衝撃波】!【衝撃波】ッ!!」
だが、男はそれに屈せずに、なんとか立って目の前にいるガイゼルを破壊しようとする。
「───なんか、したか?」
…だが、歩いて近づいて来たガイゼルに軽く捕まれ、その怪力で容易く首を折られた。
「カール!マシダっ!?…くそっ!【強化蘇生】!」
---グチャ…ッ。
「グオオォン!」「ガァァァァ!」
前衛の槍使いと剣使いが蘇り、ガイゼルとイトウへと襲いかかる…!
───その時、だった。
「待たせたね!」
「「モスナさん!?」」
私と、ガイゼルは同時に驚いた。
普通は此処までたどり着く前に叩き落される存在…!
「まさか、なんでだ。信じられない…!私は夢を見ているのか…!?」
「イトウ、それは流石に酷いんじゃないかな…。」
「【魔法弾】発射ァ!」
虹色の羽を広げる蝶が、この戦場へと現れたのは。




