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【エター】新興VRMMO記【ビクトリア】  作者: 松田勝平
第四部 プレイヤー戦乱編
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第1話 流星の如く




 1.仮拠点


 【建築(ビルド)】、の効果だろうか、壁はジメジメせず乾燥とともに清潔感を保っていた。




「おい、ギルマス。今回は単独行動か?」




「ああっ!敵本陣に突っ込んで全て破壊してやるっ!」




(危険思想すぎる…。)




「おし、じゃあ俺たちはギルマスの突進に合わせて敵本陣に入って爆発物を設置。脱出と同時に爆発させてサポートだな。」




「…クフリンってそんな理性的なキャラでしたか?」




「バーロー。初っ端から頭脳派ですよ!」



「…話は、決まったようだなっ!」




「そのようで。」「…はい。」





「じゃあ、行ってくるよっ!」




 2.前線


 ビュオオオオン…!!





 『幻獣(グリフォン)』に乗ったギルマスが飛行機と聞き間違うような音を立てて敵陣へと…っ!?






 ---ガァァァァンッ!!!!


 ---ミシミシ…!!


 ---バリンッ!!!








 …空に突然現れた障壁を、ギルマスが力尽くで破った…!





 ---キィィィンッ!!!





 音速のソニックブーム。雲ごと吹き飛ばすそれは山を崩し、破壊を翻す。







 ---バギィッバギッ、ガラァンッ!!







 衝撃が、

           鳴る。








    ………渓谷は、二度現れる。







 ---バゴォォォォォォン…!!!!!



 ………ガラッ…。ガラ、ガラ…。



 近くにあった建物は破壊されたので、俺たちはその瓦礫から這い出る。




「…ウチのギルマス強すぎない…?」


「声に出てんぞー、…それより。」






 クフリンは指をギルマスのいた所へと向けた。


 …そこに目を向ければ、ガラガラと崩れゆく障壁、その中に…。







 あの時見た【塔】と、地面に張り巡らせられた水銀で出来たワイヤーの数々だった…!



「….チッ、おい、ウェイン。」


「なんです、クフリン。」


「俺は---。」


 言わせない。


「---たった一人で突っ込むとか、やめてください。」



 あの時、クフリン達が【塔】の防壁を破った時、俺は何もできなかった。



「…僕達はギルドでしょう。なら助け合うだけです。」



「…だが、お前に出来ることは少ない。」


「それでもです。」


 彼は、少しの躊躇いはあったが…。


 間髪なく、こう言った。


「なら、連れて行ってやる。今更やめてと言っても遅いからな。」




「お願いします!」







 3.地下通路






 …ここは地下通路、何故か青陣営本部の中にあったジメジメとした回廊を歩く。


「…何ですか、ここは。」


 淡い松明の光に照らされて。


「避難通路…らしい。」


「…少なくとも、間取り図の説明はそうあった。」



 …作戦はこう。


 まずクフリンが一番相手の陣営に近い突き当たりを爆破し、掘り進めることによって気付かれず接近。


 そして、【経路(ライン)】を使って地盤と人間に同化して崩壊させる。その事によって【塔】を間接的にサポート。そして…。


 俺が【極光(シャインピラー)】を使って【塔】を撃ち落とす…!



「…わかってるだろうが、【賢者の石(ドン・コープ)】は再取得する為に1日ほどかかる。今回のミッションはなるべく一度で終わらせなけりゃなんねぇ。」



「頼むぞ。ウェイン。」




 …こういう時、名前を隠しているのが嫌になる。



「…わかりました、クフリン。」


「3…2…1…。」


 ---ドォォォンッ…!


 …この爆発で目標のポイントへとたどり着いた。



「【経路(ライン)】。」


「【賢者の石(ドン・コープ)】!」



 …緑色の線が地盤に絡みつき、そこへ彼の身体が同化して、崩壊を始める。


 その様子を俺は巻き添えにならないように見ていた。




 4.ラムネ帝国陣営(赤)





 ---ガラガラガラ…。


 ここは元、ラムネ帝国陣営の本部があった場所だ。


 今は、見る影もなく、人も大地も建物も崩壊してしまった…。


 クフリンの野郎は特攻に関しては一流といってもいいだろう。俺は空にある【塔】を睨みつける。


 …俺は、【極光(シャインピラー)】の準備を進めつつ、バリアの内部へ入るため【縮地】で飛んだ。




 5.【塔】外層部



 軍服姿の女が言う。


「ふん、【世界】、衰えたのではないかぁ?」


 その言葉に黄金のフルフェイス鎧を身につけた男は反骨した。


「黙れぇっ!…【女帝】、我ら保守派はこのゲームの均衡の為に、貴様らを破壊する!」


 その槍の先端を女へと向ける。


「出来るものならやってみるがいい。【付加(エンチャント)】!」




 ………空気がビリビリと震える、と同時に【塔】の高度が下がる。



「コラーっ!俺の【塔】に何しやがんだテメェ…っ!?」


「やめろーっ!ここで巻き添えで死んだら目も当てられねぇよぉ!」


「だぁっ、カインッ、テメェは引っ込んでろ!」


「嫌だぁっ!俺ぁ死にたくねぇ!」



 そこに紳士然とした男が近づく。


「…ザタワくん。彼、カインの言っている事は事実だ。ここで君が死んだら我々は終わる。折角赤陣営まで運んでもらったのだからね。」



「…テメッ!ザスター!」




「おお良かった!ザスターさんっ!一緒にコイツを止めてくれよぉ!」




「や、雇い主に対してコイツとはどう言う事だっ!」


 カインの持つ片手槌はしょぼくれたように見える。


「あ、いや…。す、すみません。」


 【星】は呆れた口ぶりで言った。


「謝ってどうするんだね…。」



 …そんな彼らを尻目に、戦場は移り変わる。アーサーの到来と共に。


 ---【女帝】は、【魔神王】を殺したい。


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