第6話 翻弄される者
1.コロシアム
---君は【魂装】というパラメータがあることを知っているだろうか
【魂装】はそのプレイヤーに付属している、プレイヤー独自の【属性耐性】の様なものだ。
………実は我々の【第一段階】を維持するために必要なパッシブスキルでもあるのだよ。
そして、【第二段階】は身体に纏う【魂装】を外に放出することにより発現できる。
何が言いたいのかというと、
【第二段階】は、【第二段階】、というスキル無しでもなれる可能性がある、ということだ。
君が生きていたら、この情報がある役に立つ時が来るだろうな。
なぁ、ナギトくん。
2.ギルド〈NOB〉
男は狼狽える
「君は…アガサかっ。何故今更此処に…。」
アガサは【星】を留めるために送り出した。
「拙者にも魔神王を逃した責任がある。此処でケジメをつけなければならない。」
「ケジメ…?【魔神王】はもう囲んでいる。…………君が何か思うことはない。」
「…!」
「………此処に戻って来たのは【星】が一人だけでは対処できない、ということだろう。
そして、〈コロシアム運営組〉と〈攻略組〉は頼りにはできない。」
「【星】に付けるマークをウチの派閥から増やしたら流石に警戒するだろう。【アルカナ】なんてユニーク持ってる奴が臭いに鈍感なはずがないしな…」
「…拙者に考えが。」
「聞かせてみろ」
「…拙者は、【ミラ】さえ排除してくれれば勝ちの目はあります。」
「【星】について調べて、出てきた者の一人だな。………何故ミラを選んだ。」
「彼女はランクアップ保持者です。」
「………っ!?なんだって!」
「調べられたのはここまででございます。
………【星】も馬鹿ではない。拙者がこの先の未来、情報を提供することは叶わないと。」
「そうか…。任務、ご苦労だった。この先も継続して【星】の監査を進めてくれ。」
「………ご武運を。【ナイトリッチ】」
3.【組織】
さっ白い部屋の中、そこにはバイザーを付けられた囚人が床に縫い付けられていた。
「………計画は………?」
・・・・・・・・・・
四肢を青い光で縛られ、全身が真っ黒だ
そこに黒鎧の魔物が現れる
「計画はジュンチョーだ。ただ、戦い足りねェ。」
「……やれやれ、僕達が居るところはコロシアムじゃないんだけどね。
【鏖殺者】さん。」
「フン。………だが、この日本サーバー、おかしいくらいに俺らの計画に疑いをかけねぇ。」
「………それは妙だ。まさか、九割あたりが僕達に反抗しないとかないですよね。」
「お前に現実の情報を与えたら危ないじゃねーか。自分で作ったルールも忘れちまったかァ?」
「確かに僕の力は4回のランクアップによって大幅に上昇した。一度は制御に失敗しましたが、今なら制御が効くと思いますが?」
「制御されるとさらにまずいんだよ。しかしよくも【アルカナ】無しでこんなバケモンになったんだ?」
「…フン、今日も大人しく監禁されましょう。ですが、僕だってゲームがしたい。どうです、【組織】の存亡をかけて賭けをしませんか?」
「お前は、運命とやらの天敵らしいからなァ、賭けるなって言われてるんだよ。」
「………それは残念です。」
4.ギルド〈剣の騎士〉俺の部屋
俺はwikiで【第二段階】について調べるうちに、驚愕の事実が出てきた。
簡潔に言うと【第二段階】はガチャ、らしいその場その場の心象を形にするため同じ【第二段階】が現れる事はほとんど無いんだとか。
重要なのはここからで、【第二段階】習得者は【第三段階】へと進化できるらしいのだ。
現状分かっているのはここまでだが、昔ザスターの野郎が【魂装】と言うものについて何か言っていたのを聞いたことがある。
うろ覚えなだが、【魂装】とやらを身体に纏わせる事で成れるらしい
早速俺は【魂装】を意識する。俺らがいつも出している【魔法弾】とかは【魂装】を通しているので、案外簡単だ。
とりあえず俺の周りに漂う"ソレ"を自分の身体にぶち込んでみた。
魔力の塊を自分の身体に打ち込むのと同じイメージ。
………痛みはない。身体が軽いくらいだ。
「これが、【第三段階】………!」
今のところ【第三段階】のスキルを習得したと言うメッセージが出ていないので、もしかしたら【第三段階】はスキル習得出来るものではないかもしれない。
《アーサーさん が 【第零段階】 を 習得しました!》
………………は?
【第零段階】?俺は知らんぞ。
まずは何が起こったの確認すべきだ。
今のところ剣とか盾とかは出てないし
思いつきで備えつきの鏡を見てみる。
………すると。
「なんか全体的に黒くね……?」
俺の金髪碧眼は黒髪金眼、肌も黒くなっていた。
なにこれは…元の形が見る所もないぜ?
「………そうか!これは【魂装】が原因だから【魂装】を剥がせばいけるかもしれない。」
だが【魂装】は知覚すら出来なかった。
どうなんの俺…。キャパオーバーなんですけどーっ。




