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【エター】新興VRMMO記【ビクトリア】  作者: 松田勝平
第ニ部 ギルド浪漫編
22/117

第2話 共存できぬイキモノ

 


 1.ミドガルズ遺跡-最深部




 〈あなたは、この文明の負債に決着をつけることを決めた。〉


 〈---この哀れな壁画を、現実にしないために。〉





「称号スキル発動、【異形狩りの妄執(ベルセルクル)】。」



 ---キィィィン…。


 BOSS

『ヒューマノイド』



 ………白い装甲で覆われた、巨大なヒトガタ。




 強制的にヒトに模倣させられた彼に、俺は少し憂いを抱いた。




 ---ガション…!ガション…!




 [F a a a………。F a a a………!]





 彼の巨大な拳が迫る。

 拳に重心を置く作りで、いかにもこの攻撃だけで転倒しそうだが………。



 --- ガキィィイ〜〜ッン!





 けたたましい音が俺の剣と装甲のぶつかり合いで起こる。





 ………手応えがない。




 押せば落ちるという単純な勝負ではいかないそうだ。




第二段階(セカンド)】を使えば押し切れる自信があるが、それで勝ったとしても俺の経験にはならないだろうッ



 ---ヒュゴォォォオッ!!


【ヒューマノイド】も悠長に待ってはくれない。

【背部装着型ジェットエンジン】による加速からのボディプレスが俺に迫る。






 俺は剣を斜めに構え、受け流そうとする。



 ………ガシッ…ンッ。………ッ!


 悪手だった。受け流すどころか、俺は剣を掴まれて、咄嗟に剣を離して退避する。





 …あの時逃げなければ俺はなんとでも良いようにされていただろう。



 ---スラァンッ!


 ---超重量、長刀身が売りの剣を引き抜く。





     「【魔法剣:煌撃(アルスター)】!」




 ---キィィィン…!



 …【光属性強化】により、【魔法剣:光撃(クルー・ジーン)】が進化したスキルだ。




 光属性が"付与"された剣を【ヒューマノイド】へと叩きつけた。


 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

魔法剣:煌撃(アルスター)】………

 光属性が武器に付与される。

 闇属性へ一.六〇倍

 悪魔系へ一.二五倍与えるダメージが上昇する。この効果は重複する。

【魔力変質】派生、【光属性強化】による進化。


 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



 ---ガションッッ!!!ブチィッ!!



 【ヒューマノイド】の装甲を俺の剣はやすやすと切り裂いた。




 光属性付与、とはそれ即ち

 『剣で切りつけた時の攻撃力の半分を属性ダメージとして与える』と、言うことだ。



 そして、【ビクトリア】にある種族の中で機械族は[属性抵抗値]が少ない。





 まさしく防御不可の一撃である。




 [Faaaaaaaaaaaaa!!A…a…aa]








 機械族は打たれ弱い。


 完全な時の性能は他の追随を許さないが、エネルギーが足らない時とパーツが壊された時からガクンと能力値が下がる。



 ---ガンッ!ガンガンッ!ガガガッガガガガガガッ!!



 俺の重い一撃が一発。二発。五十発!





 ………奴の動きは怠慢だ。

 もう随分とパーツを削っているだろう。





 【ヒューマノイド】が距離を取ろうと離れた為追い討ちの一撃を仕掛ける。


 ---ガァンシュッ!



 【ヒューマノイド】が吹っ飛んで壁に叩きつけられる。


 ---ダァンッ!


 衝突音とともに埃が舞う。

(………視界が悪いな)



 ------ガション、ガション。





【ヒューマノイド】が立ち上がった。




 俺は追撃のために煙の中に突っ込み、【ヒューマノイド】の拳に吹っ飛ばされた。


 ---…シュゴォォォォオオオオ!!!!


 ロケットパンチだ。

 機械系には視界の悪さなど関係ない事を思い出した。


 ---ダァンッ!!………ガラ…ガラガラガラ…!


 そのまま壁に叩きつけられる。

 形勢逆転されてしまった…!



 …俺は座った体勢のまま、がむしゃらに剣を振って【衝撃波(スパーク)】と同時に【魔法弾】を放つ。


 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

衝撃波(スパーク)】………

 魔法扱いの、物理攻撃のダメージの半分の威力の衝撃波を放つ。

 振るった武器に付与された属性がその衝撃波にも付与される。


 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




 光属性と相乗効果を持つのは土属性なので、

 土属性の【魔法弾】を同時に放つ。



 ---ビュオンッ!ビュオォンッ!


【魔法弾】と【衝撃波(スパーク)】のもたらす風圧が埃を消しとばした。




【ヒューマノイド】はボロボロになっていた。俺は頭部ユニットを【衝撃波(スパーク)】で破壊して、開いた装甲の隙間に手を突っ込み、【全属性魔法弾(フル・オールボム)】連射を放つ。



 ---ドバババババッ!


【闇魔術】を持つようになった俺はついに闇属性の【魔法弾】を放つことができるようになった。




 闇属性は風属性に相乗効果を持ち、これで全ての効果が噛み合う…!



 ---ボゴォォォオンッ!!!




 事実上の俺の魔法理論値のダメージを叩き出し、【ヒューマノイド】は内部から爆発。


 四方八方に【ヒューマノイド】だったものが散らばった…。








 〈あなたは【ヒューマノイド】を倒した。〉



 〈目の前の扉が開く。〉



 〈同時に後ろの扉も開く。〉



 〈あなたは【ヒューマノイド】を倒し、遺跡の調査も終わらせた。〉





 〈帰るか、進むかの判断は自由だ。〉



 ストーリークエストクリア!


『機械伝説遺跡ミドガルズ』

 報酬

 ガブリエルストーン






 報酬の【ガブリエルストーン】が振り込まれた。


 ………?コレは換金アイテムでもなければ素材アイテムでもないようだ。





【ガブリエルストーン】………

【ヒューマノイド】のコアパーツ。

 人工的な形をしている



 ………俺はミドガルズ遺跡のさらに奥に進むことにした。



 2.ミドガルズ遺跡-認証式関所


 大きな門がある。

 どう見ても今まで通ってきた通路に見合わない大きさだ。



 〈あなたは大きな門を見て違和感を感じる。〉





 〈なにかを嵌めるための窪みが中心部にあるのを見つけたからだ。〉



 〈………【ガブリエルストーン】を埋め込みますか?〉



 --------YES\NO--------


 イエス。




 ---ズゴゴゴゴゴゴ…!!



 〈重い地響きと共に、扉が開く。〉



 〈耳が痛くなりそうなその轟音は、あなたに次の冒険を示唆していた。〉




 ストーリークエスト

『幻想ハシゴのビフロスト』

 報酬

【虹の橋】×一


 受けますか?

 ------YES\NO------

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