第2話 共存できぬイキモノ
1.ミドガルズ遺跡-最深部
〈あなたは、この文明の負債に決着をつけることを決めた。〉
〈---この哀れな壁画を、現実にしないために。〉
「称号スキル発動、【異形狩りの妄執】。」
---キィィィン…。
BOSS
『ヒューマノイド』
………白い装甲で覆われた、巨大なヒトガタ。
強制的にヒトに模倣させられた彼に、俺は少し憂いを抱いた。
---ガション…!ガション…!
[F a a a………。F a a a………!]
彼の巨大な拳が迫る。
拳に重心を置く作りで、いかにもこの攻撃だけで転倒しそうだが………。
--- ガキィィイ〜〜ッン!
けたたましい音が俺の剣と装甲のぶつかり合いで起こる。
………手応えがない。
押せば落ちるという単純な勝負ではいかないそうだ。
【第二段階】を使えば押し切れる自信があるが、それで勝ったとしても俺の経験にはならないだろうッ
---ヒュゴォォォオッ!!
【ヒューマノイド】も悠長に待ってはくれない。
【背部装着型ジェットエンジン】による加速からのボディプレスが俺に迫る。
俺は剣を斜めに構え、受け流そうとする。
………ガシッ…ンッ。………ッ!
悪手だった。受け流すどころか、俺は剣を掴まれて、咄嗟に剣を離して退避する。
…あの時逃げなければ俺はなんとでも良いようにされていただろう。
---スラァンッ!
---超重量、長刀身が売りの剣を引き抜く。
「【魔法剣:煌撃】!」
---キィィィン…!
…【光属性強化】により、【魔法剣:光撃】が進化したスキルだ。
光属性が"付与"された剣を【ヒューマノイド】へと叩きつけた。
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【魔法剣:煌撃】………
光属性が武器に付与される。
闇属性へ一.六〇倍
悪魔系へ一.二五倍与えるダメージが上昇する。この効果は重複する。
【魔力変質】派生、【光属性強化】による進化。
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---ガションッッ!!!ブチィッ!!
【ヒューマノイド】の装甲を俺の剣はやすやすと切り裂いた。
光属性付与、とはそれ即ち
『剣で切りつけた時の攻撃力の半分を属性ダメージとして与える』と、言うことだ。
そして、【ビクトリア】にある種族の中で機械族は[属性抵抗値]が少ない。
まさしく防御不可の一撃である。
[Faaaaaaaaaaaaa!!A…a…aa]
機械族は打たれ弱い。
完全な時の性能は他の追随を許さないが、エネルギーが足らない時とパーツが壊された時からガクンと能力値が下がる。
---ガンッ!ガンガンッ!ガガガッガガガガガガッ!!
俺の重い一撃が一発。二発。五十発!
………奴の動きは怠慢だ。
もう随分とパーツを削っているだろう。
【ヒューマノイド】が距離を取ろうと離れた為追い討ちの一撃を仕掛ける。
---ガァンシュッ!
【ヒューマノイド】が吹っ飛んで壁に叩きつけられる。
---ダァンッ!
衝突音とともに埃が舞う。
(………視界が悪いな)
------ガション、ガション。
【ヒューマノイド】が立ち上がった。
俺は追撃のために煙の中に突っ込み、【ヒューマノイド】の拳に吹っ飛ばされた。
---…シュゴォォォォオオオオ!!!!
ロケットパンチだ。
機械系には視界の悪さなど関係ない事を思い出した。
---ダァンッ!!………ガラ…ガラガラガラ…!
そのまま壁に叩きつけられる。
形勢逆転されてしまった…!
…俺は座った体勢のまま、がむしゃらに剣を振って【衝撃波】と同時に【魔法弾】を放つ。
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【衝撃波】………
魔法扱いの、物理攻撃のダメージの半分の威力の衝撃波を放つ。
振るった武器に付与された属性がその衝撃波にも付与される。
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光属性と相乗効果を持つのは土属性なので、
土属性の【魔法弾】を同時に放つ。
---ビュオンッ!ビュオォンッ!
【魔法弾】と【衝撃波】のもたらす風圧が埃を消しとばした。
【ヒューマノイド】はボロボロになっていた。俺は頭部ユニットを【衝撃波】で破壊して、開いた装甲の隙間に手を突っ込み、【全属性魔法弾】連射を放つ。
---ドバババババッ!
【闇魔術】を持つようになった俺はついに闇属性の【魔法弾】を放つことができるようになった。
闇属性は風属性に相乗効果を持ち、これで全ての効果が噛み合う…!
---ボゴォォォオンッ!!!
事実上の俺の魔法理論値のダメージを叩き出し、【ヒューマノイド】は内部から爆発。
四方八方に【ヒューマノイド】だったものが散らばった…。
〈あなたは【ヒューマノイド】を倒した。〉
〈目の前の扉が開く。〉
〈同時に後ろの扉も開く。〉
〈あなたは【ヒューマノイド】を倒し、遺跡の調査も終わらせた。〉
〈帰るか、進むかの判断は自由だ。〉
ストーリークエストクリア!
『機械伝説遺跡ミドガルズ』
報酬
ガブリエルストーン
報酬の【ガブリエルストーン】が振り込まれた。
………?コレは換金アイテムでもなければ素材アイテムでもないようだ。
【ガブリエルストーン】………
【ヒューマノイド】のコアパーツ。
人工的な形をしている
………俺はミドガルズ遺跡のさらに奥に進むことにした。
2.ミドガルズ遺跡-認証式関所
大きな門がある。
どう見ても今まで通ってきた通路に見合わない大きさだ。
〈あなたは大きな門を見て違和感を感じる。〉
〈なにかを嵌めるための窪みが中心部にあるのを見つけたからだ。〉
〈………【ガブリエルストーン】を埋め込みますか?〉
--------YES\NO--------
イエス。
---ズゴゴゴゴゴゴ…!!
〈重い地響きと共に、扉が開く。〉
〈耳が痛くなりそうなその轟音は、あなたに次の冒険を示唆していた。〉
ストーリークエスト
『幻想ハシゴのビフロスト』
報酬
【虹の橋】×一
受けますか?
------YES\NO------




