ギルド浪漫編 プロローグ
1.ザマル王国-首都オウガ
---ヒュゥゥゥゥ…。
「………此処がザマルサーバーか。」
夜、暗闇の中。どこもかしこも人で埋め尽くされている景色を見ながら、黒衣の男はそう言った。
「……《戦争モード》…か。クク、俺に合っている。今日は此処で撤退か…。」
………【アーサー】という男が【魔神王】となってから、日本サーバーは《戦争モード》への参入を果たした。
《戦争モード》、領地取り合戦である。
それぞれの【アルカナ】を持つものと、【魔神王】を旗本として戦う。
俺は………どうだったかな、忘れちまった。
俺は日本サーバーの出身だったらしい、
そんなわけで俺はゆっくりと地道に戦争活動をしているわけだ。
ギルドの中じゃ、ウェインで通っている。
俺はギルド本拠地に撤退した。
2.ギルド《剣の騎士》内部
「ギルマス、ただ今帰りました。」
「ご苦労、ウェインくん!私は君が来てくれた事を歓迎するぞ!」
ギルマスが出迎えてくれた。
なんでもうちのギルマスは昔から俺に目をつけてくれて、引き取りたいと思っていたらしい。
「おーう、ウェイン君ジャーン。良かったなー生き残れて!ショージキ?お前なんて弾除けにしかならんと思ってたからよ!」
この最高に嫌味な野郎の名はクフリンという。
「お前そろそろ良い加減にしろ。」
「アッラーッ!もしかしてさっきの、図星なのおーッ!なんだよなんだよ!図星なら言ってくれりゃあ良かったのによー!負けず嫌いなウェインくーん?ウシシシシッ。」
「はあ………。」
俺こんな所でやってけるのかしら…
不安だあ。
3.ギルドの俺の部屋
我がギルドは役割分担がされている。
魔物の素材を集める俺と、攻撃役のギルマス、鍛冶屋のクフリンだ。
あんなクソッタレ野郎に武器を任せると怒りで俺の堪忍袋が有頂天になりそうだ。
でもなまじ腕がいいから反故にもしがたいという悪循環。
「諸君、そろそろアレが始まるぞ!」
「おー、アレですか。楽しみだなぁ!」
「え、何?」
本当に何のことやらわからん。
俺はこのゲーム始めて半年ぐらいだから知らないイベントでもあるのか…?
「プレイヤー対抗戦さ!ウェイン君!」
「そんなのも知らないの?無知すぎるぅぅうう!
チョッ、おまえ、ッハハハハハ!あーハライテ、イチチチチ!」
「プレイヤー対抗戦とはね、二つの派閥に別れてそれぞれの敵の持つポイントを奪い合う事だよ!」
「ぇっMVPにはねッ何かの商品がッ貰えるの。はぁはぁ、わかったぁ〜?ウェインッ君。」
クフリンは未だに笑い続けている。失礼にも程があると思うのだが?
「まぁ後1ヶ月くらい先だから、ゆっくりしてていいと思うよ!」
何でそんな先のことを言ったのか、これがわからない
かくして、俺の他人のフリしながらの超イケメンライフが始まろうとしていた。




