番外編 対立していないあの日
1.在りし日の彼ら
---ここは研究室内。
ザスターの部下が管理しているらしいところだ。
「どうだね、アーサー君。これが君の力を生み出す所だ。」
コイツの名はザスター。割りかし俺を信用しているのが嫌な所だ、責任ある立場とか無理だし。
「……。素晴らしいですね。特にこの宝石、素体の様な何かを感じます。」
「………ふふ、なら次の任務が終わった時にそれの完成品を君のリクエストでプレゼントしようじゃないか。」
………なにこれ。宝石を野郎から貰いそうなんだけど、俺、ヒロインなの?
「ところで、任務とは…?」
薔薇が生えないうちに次の話題へと入る。
「………そうだ。次は…、『〜〜〜』という所へ向かってくれ。」
「了解しました。【枢機卿】。」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「おや、アーサー殿。」
「あっ。アガサさん。」
俺がついたポイントではあの女忍者がいた。
「今日はアーサー殿に新しいクエスト凱旋所を紹介せよと任務が来ました。」
………胡散臭いな。あの性悪男が俺の自立を助ける様なことをするか?
「へぇ、どんな所か楽しみですね!…それで、何処にあるんですか?」
「…アーサー殿、目の前にござる。」
………?俺の前には瓦礫しか見えない。瓦礫………瓦礫!?
「まさか、地下ですか。」
「その通り。」
どうやら俺は、今日限りで地下送りになってしまったらしい。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
………地下に降りてみたら、その先は意外にも清潔感がある。
「………これは、教会?」
俺はつい立ち止まってしまった。
「………?アーサー殿、行きますよ!」
「あっ、すみません!」
駆け足で向かう。
そうして来た教会らしき建造物の奥には、黒いカソックを来た女が立っていた。
「貴方が、アーサーさんですか?」
「はい。」
「ではちょっとした手続きをお願いしますね!」
嘘つけ絶対アイツの事だからロクでもない手続きに決まってるぞ。
「わかりました!」
………俺はその後、復活所をここに変えられて、色々な任務を遂行することになってしまったのだ。
2.スロットとしての日常
【組織】、俺はその最上位に位置する『アフラ』と言う顔も知らぬ奴から呼び出しを受けていた。
「おーい、君がスロット君?」
………なんだコイツ。俺は会釈をして待ち合わせ場所に赴こうとする---
「………【君は】【足が】【動かなくなる】。」
………!?奴がボソッと何かを呟いたら、俺の足が動かなくなった。
「………どういう事ですか?」
「おや、やっと話に乗ってくれる様になったね。スロット。」
いきなり呼び捨てかよ。というかなに勝手に俺の足を拘束してるわけ?
「僕はアフラと言う人から呼び出しを受けています。………出来れば離してくれると助かるですけど。」
「………?あー、確か、彼には顔は見せてなかったか……。大丈夫!遅刻の責任は僕が取るからさ。」
「…はぁ、そうですか。」
よっしゃ言質ゲット!これでコイツのせいに出来るぞぉ!!
「えーっと…、君に話しておきたいことがあるんだ。」
「君は、【組織】に上納金を払う事によってある程度スキルやストーリーの情報を得て入られている。オーケー?」
………ッ!まさか…!
「君のノルマの上納金を"下げる"らしいから、準備しといてね!」
「………?」
上げるのは分かるが、"下げる"だと?
「君のステータス、魔物狩りにとても効果的だ。だから上層部は君に恩を売っておきたいんだよ。」
………はぁ、面倒ごとにならなきゃ良いか。
「………じゃあね、スロット。次は『崩界』後に!」
………奴は消えていた。
何だったのだろうか、俺への伝言係だったと推測すれば辻褄が合うが………。
「ッと、こうしちゃいられない。まだ僕のこと待ってるがもしれないし。」
その後、俺は指定された部屋へと向かったが、"そんな部屋など無かった"。
………この件は俺の中の【組織】七不思議集に追加されたという。




