表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【エター】新興VRMMO記【ビクトリア】  作者: 松田勝平
第一部 メインストーリー編
16/117

第8話 闘争の資金

 


 1.コロシアム


 ---此処は修羅の戦場。戦士を超えた怪物どもの闘争の場なり。



 そんなキャッチコピーから始まったCランク三位決定戦は終わりを迎えようとしていた。



「これより選手の紹介にうつらせてもらいまーす!」



「弱職業を盛り上げてやる!ナイトプレイヤーの星、スタンだぁぁぁああ!!」



 勿論俺だ。あまり声援はない。



「対するは伸び悩む流星!此処で勢いをつけておきたい男、マキナぁぁぁああ!!」





 客が沸いた。どちらがヒーローか、見せてやろうじゃないか!


「オッズは七対三でマキナ選手有利です!

 それではっ、レディー…ファイッ!!!!」





 いざ、尋常に勝負!

 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 俺の職業、【ナイト】は、このゲームじゃあめずらしい防御型の職業スキルを持つ。

 それは、

 『防御系のスキルの強化倍率に自分のレベル×○.○○一加算することができる』

 (レベルニ○○○からは加算されない。)

 と効果のスキルだ。

 他の者から言わせればゴミである。


 例えば【蛮族】の職業スキルは『攻撃が当たった回数分、自身の攻撃力を一.ニ五倍する』と言うスキルである。


 これではナイトなどまるで目ではない。


 かくして【ナイト】は【動けない豆腐】とまで言われてしまうことになったのだ。


 だが、俺は違う。俺は【ナイト】で頑張り続ける!



 (……正直なところ俺ナイト以外の職業になれないからな。)


 本音だ。


 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




「スキルアビリティ発動!【魔法剣:光撃(クルー・ジーン)

【殿の心得】!」





 【殿の心得】…『周囲に味方プレイヤーが存在しない時、自身の防御力を一.五○倍する。』※ナイトの職業スキル効果で一.六三五倍となる。





「ナイトプレイヤーがっ!小賢しい!」





 バフのスキルを大量に身につけられるのは【ナイト】の強みだ。

 相手が接近してくる。事前に彼の職業は【蛮族】であると知っている。





 【蛮族】に張り付かれたら一貫の終わりだ。




 

 俺は必殺の一撃を放つため走り回る。



 【蛮族】のスキルは集団戦闘の時に大いに活躍するため、【蛮族】は余りコロシアム向きとは言えない。

 マキナがスキルを発動する。



「ふんっ。ちょろまかとぉ!スキルアビリティ発動!【一騎打ちの誉れ】!」


「はぁ!?なっあ、ぐっ!」






 ---ビヨォォォ〜〜〜ンッ!


 俺の体が無理矢理マキナの方へ持ってかれた。

 …【一騎打ちの誉れ】とは、一時期のコロシアム界に旋風を起こしたアビリティだ。




 効果は『一対一の時に相手か自分のどちらかをそれぞれに引きつける。このスキルはどちらかがどちらかの攻撃でダメージを追うまで続く。』



 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 ちなみにこのアビリティは【挑発】スキルから発現する。

 それぞれのスキルを持っていると発現することのあるものをアビリティという。

 つまり、【疑心】…『相手を疑う』というスキルから【真実の目】というアビリティが出てくることがあるのである。

 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜





 だが、【一騎打ちの誉れ】には対処法がある!




 「【五大属性魔法弾連射】!」



 ---ドバババババッ!


 俺の体がマキナに向けて進むのに対し、【魔法弾】が当たった反動によって俺の体が少しよろめく。


 当たった方のマキナは一撃で態勢を崩した。その端正な顔が歪む。



 だが【五大属性魔法弾連射】は止まることを知らない。【一騎打ちの誉れ】には隠し効果があり、発動中のノックバック効果を二倍にする。




 俺は態勢を崩しているマキナに【魔法弾】を打ち続けた。


 ---ドババババババババババドバンッ!!!




「試合終了ぉぉーーーっ!勝者っ、スタン選手ぅぅーーーっ!」




 …マキナは自慢の斧を披露できなくて悔しそうだった。




 ---コロシアムを出たら喧騒が俺を包む。



「おい次の試合もマキナだ!「マジで!レア「おいチケット寄越せよ!」「高級ケバブ八○○Gでどうかね!」「俺スキル入れすぎてレベル上がんなくなっ「あーっ!お前秘伝書泥棒じゃねーか!」




 無法地帯である。

 俺はこの異様な熱気に嫌悪感を感じながら試合場へと入っていった。




 俺がコロシアム生活を始めてもうニ週間だ。

 そろそろこの熱に慣れたと思ったのだが。



「今有名なのはスタンだぜ!」



 普通に参加してもザスターのやつに感づかれてしまうので、俺はサラに整形チケットを買ってもらった。



 PvPはVRMMOの花形だ。やっと俺も花形デビューしたぜ!



 それはそれとして、俺はこの界隅ではスタンと名乗っている。



「いやーあの金髪男、ナイトプレイヤーなんだってよ!」


「フン、大方ナイトの布教のためにきたんだろうが、ああ言うやつは、な!」


「「負けた時に一番スッキリすんだよなぁ!」」



「弱職業ながら負けときゃあよかったのによぉ、下手に勝ち上がっちゃったからさあ、確実に!調子のってるよなぁ。アイツ。」



「負けた時にどうなるか楽しみだぜ!」


 ………俺は職業を変えていない。下手に勝ち抜けると叩かれるので、俺の戦績は6勝4敗あたりだ。この戦績でもCランクでも充分儲けが出ている。



 紹介状が無かったら上のランクから邪魔され続けてこの稼ぎになるのは数ヶ月はかかっていただろう。



 そして、【怪力】の恩恵もかなり高い。俺の筋力を常時一.五〇倍はアップしてくれている。



 戦闘経験によるスキルレベルの上昇が俺のレベルが低くても戦える理由だ。



 ---そして、ザスターの奴を倒すための布石でもある。




 ……さて、そろそろ資金が貯まってきたから行動に移すか。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ