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――仕方がない。


糸居はそのまま車を進ませた。



どれくらい走っただろうか。


糸井の不安が頂点に達したころ、突然なんの前触れもなく視界が開けた。


糸居は思わずブレーキを踏んだ。


見れば周りを山に囲まれた盆地のような所だった。


すぐ近くにある小屋の中には牛がいて、まわりには田畑が広がっている。


そして人家が適度に散らばっていた。


ざっと数えてみたところ、その数は四十あまりくらいだろうか。


中央部にあるやけに大きな家を除くと、残りの家は小さかった。


家は大きな家も含めてみな古く、昭和どころではなくて明治か江戸時代あたりに建てられたもののように、糸居には見えた。


糸居がそれらを見ていると、運転席側の窓でコツコツと音がした。


見れば老人が一人立っている。


糸居が窓を開けると、老人が言った。


「どうかしましたか?」


「いえ、どうやら道に迷ってしまったようで」


老人が軽く笑った。

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