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テレポる

第2話です!

ゆっくり頑張って書いていきます!


「ふいーーー、やっと仕事が終わった。」


パソコンを閉じ、よいしょと腰をあげる


俺、加藤健二はそのまま会社を出て、アパートの一室へと帰った。


軽く片付けをし、風呂と晩御飯を済ませ、早速AWギア マーク2 を装着した。やるのはもちろんソフト


エンドレス ワールド オンラインだ。


このゲームは俺が、いや、俺たちが初めてから10年の月日が経ってもまだ残っている。


普通なら インフレ バグ 時代遅れ さらには飽きというのもあるはずなのに、素晴らしいゲームバランスでここまで残ったのだ。


新しいソフトが10年の間次々と出てきたというのにここまでの人気を残したまま生き残れたゲームはこのゲームだけであり、また、この後にはもう出てこないだろうとも思った。


だが永遠に続くものはあるはずもなく、


いずれか必ず終わりが来る。


俺はそのゲームの中の茶髪で赤青のオッドアイのいつものアバターで参加した。

場所は星ふりの丘と呼ばれるフィールドだ。


綺麗な場所だが、制約として


「全てのクエストの全クリアと裏ボスラッシュのクリア」


というものがある。

そのため、ここには俺たち三人だけしかいない。


「すまんね、少し残業が長引いちまって。」


目の前にいるローブを羽織り、眼鏡をかけたまさに魔法使いといった金髪の整った顔立ちをした男が


「まあ、それくらい良いですよ。なにせ今日はこのゲームのサービス終了日なんですからね。」


するとその隣にいる、黒髪に少し白髪が一筋顔の横に垂れ下がってる長身で少し童顔の男が


「少しは早くこないか、約束は守るものだ。」


と言った。


「お堅いねー、それくらい良いじゃない“覇王様”?」

「それだから前の大型クエストは無駄に時間を食ったんだ。もう少し余裕を持った予定を作れ。」


大剣を持った黒白髪の男は フンッ と吹いた。


「争い事は嫌なんだけどねー、一発戦っとく?」


「最後の最後で決闘か、“帝王”ここで決着をつけるとしよう‼︎」


白衣を着た帝王と呼ばれた俺はおもむろに機械的な剣を取り出し、覇王と呼ばれた目の前の男は柄に大きな宝石がはめ込まれた、真っ黒な大剣を構えた。


一触即発と言った空気の中で声をかけた男がいた。


「最後くらい静かに過ごしましょうよ、全く・・・脳筋しかいないですかここは。」

「「黙れ魔王‼︎」」


初めて揃った声を聞いてさらにため息をついた魔王と呼ばれた男は、おもむろにローブを バサッ となびかせると、 そのままあぐらをかいて座った。


「ほら、カウントダウンが始まってますよ。最後はこれ飲んで終わりにしましょう。」


そう言って懐から透明な液体の入った瓶を取り出した。


「おっ、鬼殺しか、それ美味しいんだよね。」

そう言って俺は座る。

遅れて ふんと言いながら覇王もあぐらをかいた。


空を見るとバーチャルの美しい夜空に、場違いのデジタル数字が刻々とその数を減らしていく。

俺はVRの中の酒を飲みつつ、


初めてモンスターを狩ったこと、


レア度の高い薬草を採集するのに滅茶苦茶苦労した事、


初めてPKされたこと、仕返したこと


この三人でトップ3のプレイヤーになったことや、


ボスラッシュで無双した事など、三人でやったあらゆるバカをしみじみと思い出していた。



「お前らは」

ふと覇王が声を二人にかけた、


「これからいったいどうするんだ?」


それを聞いた魔王は、


「親は私が高校2年生の頃に事故で亡くしてしまいましたからね。血の繋がった兄弟もいません。

自由に楽しく生きていこうと思いますよ。」


俺も口を開く、


「まあ俺も両親が離婚して、しかも俺をポイしてどっか行っちまったしな、心配してくれる人もいない、

まあ魔王と同じように気楽に生きていこうと思います。そういうお前はどうなんだ?」


覇王は言った。


「お前らと同じだよ、家は立派に弟が継いでいる、

昔っからあまり頭の良くなかった俺はとっくにお払い箱なのさ。同じく気楽に生きていこうとするよ。」


そう言いながら空を見ると、もう残り20秒を切っていた。

もうか と思いながら見てると、もう残り10秒となっている、俺たちは顔を見合わせて、自分の出来る限りの笑顔で最後に言い放った。



「「「三人の王よ!永遠なれ!」」」


その瞬間




世界は真っ白に染まった










プロローグが長いですが

次話から本編に入ります!

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