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15せンチのおはよう  作者: 蔵樹 賢人
火曜日
5/11

第5話 おしぼり

「れ、シンジはどうらの?」


 始まった。


 目が座ってる。焦点が合ってない。っつーか距離が近い。なんでこんなにも典型的な酔っ払いになるんだ。


「どうらのっ!?」


 だめだ、これはだめだ。


「エリ……エリちゃん?ちょっとおとなしくしようか。周りの人に、ね?」


 と言っても、周りも大騒ぎだから迷惑かかるわけじゃあないんだがな。大学の飲み会なんてこんなもんだ。だが、こんなの続けたら出入り禁止になるだろうが。


「えいっ!」


 な、何か飛んだぞ。


「いえーい、あったりー」


 きょ、教授のハゲ頭におしぼりが……


「きょーじゅ!きょーじゅはどうらのよ、ねぇええ」


 わ、今度は教授の首を絞めているっ!教授のメガネが……おしぼりが……


「わたしっ!トイレー!」


 エリは高速千鳥足で部屋を出て行った。


「アヤノちゃん、ちょっと見てきてくれる?」

「そうね。あれはやばいね。見てくるよ」

「悪いね」


 エリも酒癖悪くなけりゃ、すげーいい子なんだけどな。あれはちょっと引くな。学生のときだけだといいな。ずっとだと困るな。

 っつーか、帰ってこないじゃん。アヤノちゃん、ちゃんと見てくれてるのかな。


「アヤノちゃん、どうなの」

「ああ、だめね。いま便器とお友達だから」

「……あ、そう……」


「ごめんなさーい……」


「謝ってるよ」

「謝ってるね」

「写真、撮っとこうか」

「バカ、やめなよ」

「そうね」

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