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15せンチのおはよう  作者: 蔵樹 賢人
月曜日
1/11

第1話 おはよう

”おはよう、シンジ”


 誰?


”おはよう、シンジ”


 耳元にやさしい声。

 もう一度、そうもう一度。


”おはよう、シンジ”


 目を開けると、机の上のデジタル時計が─06:55─を示していた。


「もう朝か」


 ベッドから起き上がると、枕元のスマホがもう一度鳴った。


”おはよう、シンジ”


「おはよう、エリ」


 僕はいつものようにスマホのアラームを止め、温かなベッドから抜け出した。


 顔を洗い、歯を磨き、髪をセットして、スーツを着る。

 机の時計は─07:15─だ。


「いつも通り。さて行くか」


 駅までは15分。気持ちのいい冷たい風が吹いている。


「そろそろコートも要らないかな」


 桜色のつぼみを見ながら、まだ早いか、とコートのポケットに手を入れた。


 電車は30分。いつものようにエリからのメールをチェックする。


『今日は天気もいいし、お花見に行かない? お弁当持って♡』


 思わず吹き出してしまった。


「今日は月曜、会社だっつーの。それにまだ桜咲かねーし」


 相変わらず、エリはずれている。


 そう言えば、去年の今日は花見に行ったっけ。でもやっぱり桜は咲いてなくて。それにしてもエリの弁当はひどかった。

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