やりたいことを始める。
あれから一年程度経ちました。
会話が理解できるようになりましたよ。
赤ちゃんだからこそやることなくて理解はやかったです。
あのおじいさんの名前はゲインというらしい。
なんかいつも笑顔で見てくるのだが……顔が厳つくて……笑顔が睨んでるようにしか見えない。
ハイハイもできるようになったからちょいと探索。
すぐ捕まるから進展なんてないです。
でも、この建物にいるメンバーは多分理解できたはず。
さっき言ったゲインさんに、料理を食べさせてくれるシーナ、お世話をしてくれるシェリーの三人だ。
あと、ここにいる孤児の子供達数人。
全員、なんか練習しているみたい。
いいなぁ、混ぜてもらいたい。
この世界は僕が元いた日本でも、ましては世界自体違うらしい。
だって魔法があるんだもん。
確定でしょう。
まあ、もう少しは動けそうに無いです。
まあ、いろいろと作戦を練っておくことにします。
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2年がさらに、経過しました。
歩けるようになりましたよ。
今は先輩方に遊んでもらってる感じですかね。
積み木とか、トランプ…そんなものは無い。
僕が楽しんでいるものは………
「ふん!はぁ!」
剣術です。
先輩が剣の稽古をしているのを眺めることです。
やってみたい、動きたい。
そんな欲望がここ3年間で膨れ上がりました。
いや、楽しみだよ。
ゲインさんに聞いたら5歳から初めていいらしいから
今のうちに筋トレでもするか?
無理です。できません。
だから眺めていることにします。
ゲインさんがニヤニヤしてこちらを見ています。
なんだ?気持ち悪いぞ爺さん。
「ファル。お前は今すぐ剣術を習いたいか?」
すごいこと聞かれた。やりたいに決まってるだろ。
「やりたいー」
「そうかそうか……これは楽しみじゃのう」
あっ名前はファルらしいです。
カゴの中に入ってたらしい。
ゲインはまだニヤニヤしている。
なにか企んでるのか?
まあ、いいか。やらしてくれそうだし、楽しみだぜ。
そのあと俺に剣が与えられた。
木製の小型の剣だ。
「こいつを使って基礎の鍛錬をしよう。わからなかったら先輩に聞くんじゃぞ。」
「はーい」
よし、やっと動かせる!
力いっぱい振ってみる。
バランスが崩れて転んでしまう。
そりゃあそうだ。16年とこの世界での3年間ほとんど動いてないもの。
みんなに笑われる。
まあ、仕方無いよね
僕……いや、俺にするか…
俺は立ち上がり、剣を振り続けた。
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5年後
俺は8歳になりました。
剣術が楽しすぎてほぼマスターしちゃいました。
先輩方もほぼ倒しちゃって、俺がトップになったみたい。
でも、物足りないんだよなぁ……
アニメとかは見てたから、あんなカッコいい技とか出してみたい。
とりあえずじいちゃんに相談か
「じいちゃん!なんか技教えて。」
ゲインは驚いた顔をしたがすぐ楽しそうな笑顔を見せた。
「ほう……ファルはワシの技を覚えたいと...いいだろう。ついてこれるなら来い!」
こうしてさらに鍛えてもらえることになりました。
この5年間に調べたところ、なんとゲイン爺さんは剣王と呼ばれたことがあった凄腕の人物だったみたいです。すごいね。
他にも、シーナさんはシェリーお婆ちゃんの護衛騎士だったり、シェリーお婆ちゃんは大魔法師なんて語り継がれている。
もうぱないわ。
でも、魔法も剣術もマスターしてこの世界を悔いの無いようにめいいっぱい楽しむのだ。
今日も楽しく稽古をしていく。