そして、僕は転生する。
連続で出しますよ。
視界が暗転した後も俺は願い続けていた。
生きて、もっと凄い人生を送りたい。
恋人だって欲しい。友達、お金、運動、勉強……
とにかく全てマスターしてやる。
それくらい人生を楽しみたいんだ!
そう思っていた。
あれ………なんか神様とか天使が話してたら天国へ連れて行ってくれると思っていたが……
こないな……
自分の死に顔とか見るもんじゃないのかな?
恐る恐る目を開ける。
白い天井が見える。
あれ……死んでなかったのか……なんだ、願って損した気分だ。
とりあえず、寝ていただけならそろそろ定期検診の時間だ。
呼ばないと……
「あうあうーあーー!」
!?
僕はなんでこんな声を出しているんだ?
手や足を確認する。
ちっこい手足がある……
もしかして……
ほんとに生まれ変わったの!?
驚きが隠せなかった。
声を出したからだろうか…誰かが入って来たようだ。
「------------------」
綺麗な女性が覗き込んできた。
だが、うまく聞き取ることができない。
英語……じゃないな……
アフリカとかの民族とかに生まれたのか?
今のままじゃ何もわからない。
というか……
なぜ記憶持ちで生まれ変われたのか…
いや、ありがたいけどさ。
まあ、神様が二度目の人生楽しめよ!ってきなことだろう。
ありがとう!神様!
他にもいろいろ気になるところはある。
さっきの女性だ。
母親だろか?
白い髪をなびかせ、綺麗な服を着ている。
もう一度見るが、やっぱり美人だなぁ…
テレビでよく見たことがあるアイドルグループに似ているかも。
彼女に抱かれる。
そのまま外へと連れ出される。
一体どこへ行くのだろうか。
長い廊下を歩いている。
そのまま扉を開ける、外の景色は絶賛だった。
緑一体の草原が広がっている。
空気もまあ、美味しい。
バスケットカゴの中に赤ちゃんの俺を入れる。
あれ…でかけるのか?
近くにあった馬車に乗り込む。
ガタガタと揺れながら
1時間程度移動し、どこか小さな建物の前まで来る。
少し古臭いがいい建物だ。
こんなところに用があるのかな?
生まれたことの挨拶かな?どんな人がいるんだろう。
俺は新しく見る世界にワクワクしていた。
だが、その幻想も壊される。
彼女がカゴに入った俺をその建物の前に置いたのだ。
あれ………もしかして…………
捨てられるの!?
「------------------」
何か言って去ってしまった。
うそーん
人生二回目なのにもうゲームオーバーなのか?
悲しいんですけど………
ちょっと泣きそう。
赤ちゃんだから涙腺ゆるゆるなんだよ。
そんな時誰かがカゴを持ち上げ、建物の中に入っていく。
あ〜これはどうなるんだぁ〜
その中は俺と同じく赤ちゃんがたくさんいた。
まさか…孤児院かここ……なんか…うん。理解したわ。
はあ…転生初日、僕捨てられました。
トラウマもんですよこんなの
まあ、死を一回体験しちゃったからなのかあんまり気にしてないけどね。
俺を運んでいるのは強面のおじいさんだ。
顔に傷があり、歴戦の長みたいな態度、すごいなこの人。
ベットに寝かせられる。
さっきのより固め、背中痛い。
まあ、慣れるしかないか……
とりあえず寝ることにする。